ドラミが行く!<Live Earth> ロンドン公演、女王マドンナ、レッチリ、フーファイ他多数出演!

ここイギリスでは現地時間午後1時40分から開始され、各アーティスト1曲~4曲を次々演奏。ヘッド・ライナー、マドンナが終演したのは夜10時半だった。
会場となったロンドンの中心から地下鉄で約20分の位置にあるウェンブリー・スタジアムは7万人の観客で埋め尽くされた。
なかなか拝むことのない太陽の下、アリーナ席では日光浴を楽しむ上半身裸の兄チャンらがいきり立ち、巨大屋根のおかげで日陰になったスタンド席では強風に煽られてコートを身に纏う人々といったヘンテコな光景はロンドンの天候を浮き彫りにしていた。
さて、ライヴ本編についてレポートしよう。
ロンドン公演には20組のアーティスト(ドラ・ニュース記事参照)、またプレゼンターとしてスパイス・ガールズのジェリを筆頭に、俳優やコメディアンが登場。
プレゼンターの中には原稿丸読みの人もいて「そんぐらい覚えてこいよ」と突っ込みを入れながらそれぞれの「地球温暖化防止」に対する訴えを拝聴した。
公開されていたセット・リスト(https://www.barks.jp/news/?id=1000032700)通りにほぼ進行され、ヒット曲や代表曲のみが聴けるギュっと凝縮されたおいしいイベント。よって、予想通り、すべてが素晴らしく、わかりやすく、誰でも気軽に楽しめる内容だった。
ロンドンであれほど豪華なメンツをたった1日で見られたのは3年前にハイド・パークで開催された<ライブ8>以来だろう。
この日のドラ的ヒットはぶっちぎりでスノウ・パトロール!
鳥肌が立つライヴは久々だった。いやー、良かった! 今後も多くの人に指示されるバンドになるだろう。
2番目にすげかったのはブロック・パーティ。迫力あるヴォーカル、表現力に痺れたす。
そして、キーン。ラジオで毎日耳にするけれど、ライヴもすごいのね。客の全曲大合唱率はナンバー1だった。レイザーライトも同様の印象を受けたなあ。「アメリカ」は大合唱すぎてジョニー・ボレル(Vo&G)の声は後ろの酔っぱらった集団の声に掻き消されたわ。カサビアンはそれほど大合唱でもなく、意外だった。
今、注目されまくっている世代のバンドの数年後がどうなるのか、個人的に大注目である。
それから目を釘付けにされたデイビッド・グレイ。ダミアン・ライスとアコギ共演し、最後は「ケセラセラ」をデュエット披露。イベント・テーマを熱く語るのもいいが、こういうメッセージの打ち出し方は押しつけでも偽善でもなく受けとめられ心地良いものだった。
会場をブワっと沸かせたのはブラック・アイド・ピーズ。
登場と共に会場の空気をガラリと変え、スタジアムを巨大ダンスホールにした恐るべき3人組。嵐の如く去るとはこのことだ!
違う意味で客を沸かせたもう一組はプッシーキャット・ドールズ。
それまでの流れをぶった切って突然アイドル・タイムになったのも面白かった。周囲の10代の女の子たちが可愛く踊っていたな。酔ったオヤジも数名踊ってもいたが。
ジェネシス、デュラン・デュランは彼等の世代である40代から50代のファンが盛り上がっていた。
メタリカ、ビースティ・ボーイズ、レッチリ、フーファイ、マドンナは言うまでもなく客、総立ち。
確実に「自分の時間」にし、それぞれのライヴをガッツリ見せた。
前回のワールドツアーとほぼ変わらない演出だったマドンナ。
何がどうしたって彼女は女王であり、あの甘い声とダンスはこれからも世界を魅了し続けるのだろうと感じた。
個人的には入国時に不審者扱いを受けたとされるメタリカの、無事ステージ登場、レッチリのフリーがたくさん話したこと(何語かわからない部分アリ)、フーファイのデイブが1年前とまったく変わらないほど髪・髭ボーボーだけど相変わらず男の色気ムンムンだった点に興奮した。
どうしてデイブはイギリスを去ると髪を切るのだろう? 今年もそうなのかな。顔が見えないよっ。それもかっこいいけどさ。
憶測されていたテロ攻撃もなく、ロンドン中心へ戻る地下鉄内には警官が車両に2名乗ってパトロール…のはずが満員電車では為す術もなかったようで、汗まみれのファンと談笑している姿が印象的だったロンドンからお送りしました。
それにしても長いイベントだったな、これは。
いったいどれだけのエネルギーがこのイベントで消費されたのだろう? それ以上に地球温暖化防止への効果が出ることに期待し、自分もできることをやろうと思う。
文●早乙女doraゆうこ
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