【音楽ギョーカイ片隅コラム】Vol.145「MONO25周年Japan Tour、開催迫る！ヨーロッパ・アジアツアーのライブ写真が到着～MONOを日本から追っかける！（17）」

MONOの結成25周年ライブがいよいよ来週開催される。6月14日にリリースした12thアルバム『OATH』を冠したワールドツアーは10月のフランス・パリ公演を皮切りにドイツ、イギリス、オランダ、デンマーク、スウェーデン、フィンランドの8ヵ国を巡ったヨーロッパツアーからはじまり、11月からはアジアツアーに突入して香港、台湾、タイ、マレーシア、シンガポール、上海へと続き、今週開催の上海では3公演すべてがSold-out！連日大盛況だ。その勢いのまま凱旋し、開催されるのが＜MONO 25th Anniversary “OATH” Japan Tour＞で、11月20日に東京・Spotify O-East、11月22日に大阪・Yogibo Holy Mountainで2公演が予定されている。




これまでも節目にはメモリアルなショーを届けてきたMONOは、ニューヨーク、東京、ロンドン、メルボルンでの10周年公演、ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルス、ロンドンでの20周年公演に続き、今回の25周年を記念するツアーでもまたオーケストラとの共演によるスペシャルな公演を世界各国で展開中だ。そのうちのひとつとなる東京では、おーけすとら・ぴとれ座との共演、続く大阪ではバンドセットでのショーとなるが大阪公演はすでにSold-out、東京公演も売り切れ目前だそうだ。MONOが日本で単独ショーを行うのはコロナ・パンデミック前に行われた2019年1月の東京公演以来、実に5年ぶりとなるので、この貴重な機会を見逃さないでほしい。




そして今回、前述のヨーロッパツアー、アジアツアーのハイライトともいうべき瞬間が鮮やかに切り取られたライブ写真20点を特別に提供してもらうことができた。特にヨーロッパツアーではMONOを撮り続けてきたライブカメラマンの岸田哲平が帯同していたこともあり、ロンドンのハックニー教会をはじめとする各国での奇跡的なモーメントがこの上なく美しく収められている。凱旋公演まであと数日、これらの写真作品を見つめながらMONO独自の音世界で繰り広げられるパフォーマンスを深く想像し、まもなく現実となる彼らの音の渦にのまれるその時を静かに待とう。




またツアー会場で販売されるバンド結成25周年記念の2曲入りシングル「Unforgettable EP」にも注目したい。この2曲は今年4月にスティーブ・アルビニとシカゴでレコーディングされたもので、CDやデジタルでの販売、配信はされない完全生産限定版だ。5月7日に61歳の若さで亡くなったスティーヴ・アルビニはMONOのパートナーとして、22年もの長きにわたりレコーディングに参加してきた。MONO結成25周年を記念して制作されたアルバム『OATH』はスティーヴ・アルビニがレコーディングとミックスを手掛けた最新作であり、MONOとの最後のコラボレーション作品である。




闇と光の関係、災害に直面したときの希望、誕生と死の二重性といったテーマを25年探求してきたMONOの壮大な作品群と同様に、MONOのショーは毎公演が生きたアートだ。聴き手がその楽曲の世界観やストーリーをクリアに思い描けるほど、音で魅せることができる稀有なミュージシャン集団が轟かせる重厚で繊細な音をぜひ体験してほしい。









文◎早乙女‘dorami’ゆうこ




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