U2のBonoが負債問題を語り、アフリカのエイズ蔓延をホロコーストにたとえる

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U2のリードヴォーカル、Bonoは4月27日(金)、貧しい国の負債とアフリカ大陸のエイズ蔓延について意識を高めるために声をあげた。彼はこの問題の現状をホロコーストにたとえている。

世界の中でも特にアフリカに集中している貧しい国は、裕福な国に負債を負っている。Bono、Bob Geldof卿、Spencer Bachus米下院議員(アラバマ州、共和党)他らはジャーナリストたちとの会議で、その負債により貧困国の政府は自国民を養う能力を奪われていると語った。

中でも深刻な問題は現在アフリカを蝕んでいるエイズの流行だ。アフリカ大陸ではすでに1700万人がエイズで命を落とし、2010年までには孤児の数が400万人に達するといわれている。こうなった責任は、負債を消すための十分な努力をしていない世界銀行とIMF(国際通貨基金)の肩の上に重くのしかかっていると批評家たちは言う。

Bonoは、この苦境は20世紀の世界史の最も暗い部分に似たり寄ったりだと語る。
「子供の頃、ホロコーストの本を読んで“こんなことが本当に起きたのか? 僕の父と祖父が生きていた時代に、彼らはユダヤ人をガス室に送ったのか? そんなはずはない。本当のわけないだろう?”って思った記憶がある。そして、アフリカで毎日のように起きているホロコーストに気づく。人々がこの問題に目を向けていないのを知ると心が痛むんだ」

Bonoは、流れを変えるためにおそらく米国で公的な抗議を行なう必要があるだろうと言う。彼は米国人に向けてメッセージを送ることを計画している。
「人々の関心を引くために、ポップスターとローマ教皇の写真をいっしょにぶら下げなければならないというのも悲しい。でも、僕たちは一生懸命、努力するつもりだ。Oprah Winfreyに話して、彼女の番組に出演し、(南アフリカの)Mandela大統領にも参加を呼びかける予定だ。どうにかして中心地に行こうと思う。もし、アメリカ人がこの問題について事実を聞いたら、彼らはヨーロッパ人と同じような反応をすると思うよ」

他にJane's AddictionのフロントマンPerry Farrell、R.E.M.Carlos SantanaSarah McLachlanらもアーティストの名声を使って負債問題とアフリカのエイズ流行に光を当てている。

Neal Weiss、ロサンゼルス
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