ザ・フーのベーシスト、ジョン・エントウィッスルがツアー前日に死去 : 2
セールスチャートを見ると、Billboard 200チャートでトップ10内に入ったWhoのアルバムは『Live At Leeds』『Tommy』『Who's Next』『Quadrophenia』『The Who By Numbers』『Who Are You』『The Kids Are Alright』『Face Dances』『It's Hard』の9枚。
Whoが最高潮のときも、Entwistleは他のメンバーと同様にソロとしてのレコーディング・キャリアを楽しんでいた。Entwistleは'71から2000年にかけて彼自身の名で8枚のアルバムをリリースしている。しかし、1枚として成功には至らなかった。
'78年にKeith Moonが死亡し、この時期に誰もがWhoは最も脆くなったとみたが、バンドは前進し続け、元FacesのドラマーKenney Jonesをメンバーに迎えた。しかし、かつて4人の間に存在していたマジックは息絶えてしまった。'82年、Whoはフェアウェル・ツアーを発表。Clashがオープニングアクトを務めた。
それから数年間、残ったバンドメンバーらが時々集まってフルツアーをし、'85年にはLive Aidで一度限りのパフォーマンスも行なっている。'90年には、WhoはU2のベーシスト、Adam Claytonによってロックンロールの殿堂に招かれている。
最近ではWhoが、'82年の『It's Hard』以来となる新しいスタジオアルバムをレコーディングしているとの情報が出ていた。ちょうど1週間前、Entwistleはそれについての最新情報を次のようにLAUNCHに話してくれた。
「ああ、実際にRogerの曲のスケッチとか、Peteのスケッチのようなものとか、そいったのをいくつか耳にしている。俺はスタジオに入る直前までとっておこうと思う。現時点ではたくさんアイデアがあるんだけど、歌詞がまったく付いてないんだ。お互いの方向性を決めるラフなアイデアを出して、そこからうまく持っていこうと思ってる」
同じインタヴューの中で、Entwistleは非常にゆっくりと著作に取り組んでおり、不吉にも、もしかしたら一生完成しないかもしれないとLAUNCHに語っていた。「だいたい8章あるんだ。12年かかっている。今の執筆ペースでいくと、墓石に“The End(完)”って彫るようになるだろうね」
Entwistleはまた、彼のソロアルバムのひとつに載っている碑銘にも言及した。『Mortis Sets In』('73年)のカヴァーには次のような言葉が記されている。
“In Loving Memory Of Rock N Roll. Never Really Passed Away, Just Ran Out of Time(ロックンロールのすばらしい思い出。決して息絶えることはなく、ただ時間だけが過ぎていく”
Bruce Simon and Darren Davis, New York, and Gary Graff, Detroit (C)LAUNCH.com
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