ゲス・フー、ザ・フーに名義変更を要求するも追い返される

カナダのロック・バンド、ゲス・フーは、ザ・フーの存在を知ったとき、まぎらわしいとザ・フーに名義を変更するよう要請したが、ピート・タウンゼントから「消え失せろ」と冷たくあしらわれたそうだ。

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ゲス・フーの創設メンバーの1人、ランディ・バックマンは最近、『Classic Rock』誌のインタビューでこんな逸話を明かした。「僕がゲス・フーに在籍していたとき、僕ら、ザ・フーっていう英国のバンドがいることを知り、なんとしても彼らの名前を変えさせようと決意したんだ。それでロンドンにいるとき、ザ・フーがマーキー・クラブでプレイしていたから、彼らを説得しようとそこへ行ってみたんだよ。彼らはその公演でドイツのテレビの撮影もしていて、僕らは4時間くらい待たねばならなかった」

「ようやく会えて、“ほら、僕らは君らより先にこの世界にいるわけだから、君らが名前を変えてくれ。まぎらわしい”って言ったんだ。そしたら、ピート・タウンゼントは僕らを見て、こう返してきた。“ヤードバーズとバーズがいるじゃないか。誰も混乱していない。だから、消え失せろ”ってね」

しかし、2バンドはその後、親しくなったそうだ。「実は、僕ら、素晴らしい友人になったんだよ。“消え失せろ”っていうのは、内輪の冗談だ。あるホテルに着いたら、ザ・フーもそこにいることがわかって、深夜3時に彼らの1人に電話した。誰かが出ると、僕ら、“消え失せろ”って言って切った。彼らも僕らに同じことをしてた」

バックマンは逆に、エアロスミスのスティーヴン・タイラーに対し、「出て行け」と冷たい対応をしたことがあるという。「BTO（Bachman-Turner Overdrive）がボストンでプレイするとき、地元のプロモーターがエアロスミスって若いバンドをオープニングにしてもいいかと尋ねてきた。調べてみたら、“Dream On”って曲が当時ラジオで流れていて、結構いいなと思ったんだ。それで、同意した」

「公演前に楽屋にいたときだ。あの道化が来たんだよ。シルクのパジャマに大きな帽子をかぶり、誰も彼もにハイファイブしようとしてた。どうやってセキュリティを通過できたのか、わからない。僕らは、そいつに出て行くよう言ったんだ。彼は“ヘイ・マン……俺は”って説明しようとしてた。僕は“出てけ！”って叫んだよ。彼は再び、“違う、勘違いしてる”って説明しようとしていたが、僕は“出ろ！”と繰り返し、廊下に押し出したんだ。それが、スティーヴン・タイラーとの初対面だった。いまは彼に会うといつも、まず最初に“出てけ！”って言われる」



Ako Suzuki