ギーザー・バトラー、『13』で「リック・ルービンがしていたことが、いまだわからない」

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ギーザー・バトラーが、ブラック・サバスの現時点でのラスト・アルバムである『13』(2013年リリース)をプロデュースしたリック・ルービンとの共作について振り返った。バトラーは、そもそも同作においてルービンが目指していたサウンドには同意しておらず、スタジオで彼のしていたことがいまだ理解できないでいるという。

バトラーは木曜日(4月28日)、米SiriusXMの番組『Trunk Nation With Eddie Trunk』で、かなり独自なルービンのプロデュース方法について、こう語った。「好きなとこもあったし、嫌だと思う部分もあった。奇妙な体験だった。特に、自分達がヘヴィ・メタル・バンドだということは忘れるようにって言われたのはね。最初にそれを言われたんだ。彼は俺らのファースト・アルバムをかけ、“ヘヴィ・メタルなんてなかったこの時期を思い出し、これの次のアルバムを作るフリをしろ”って言ったんだよ。そんなこと考えるなんてバカらしい」

「彼がしていたことは、いまだ理解できない。“ああ、いいね”“いや、それはやるな”って言われるんだ。“なんで?”って訊いても、返事は“ただやるな”だ。オジーがクレイジーになってたことがあるよ。10回も異なるヴォーカルを録らされたんだ。リックは“ああ、素晴らしい。でも、もう1回だ”って言い続けてた。オジーは、“素晴らしいなら、なんでもう1回だ?”って混乱してた。そんな感じだったんだよ。トニーもハッピーじゃないときがあった。彼はトニーに1968年製のアンプを手に入れさせたんだ。1968年当時のサウンドになるようにね。クレイジーだ。でも、いい宣伝になった。レコード会社にはよかっただろうよ」

アイオミは昨年、『SPIN』のインタビューで、ルービンから学んだことは何かあるかと問われると、「ああ。ソファに寝ころびながら、マイクを手にし“はい、次”って言う方法を学んだよ(笑)」と答え、「彼のやり方は本当に違ってた。彼は、サバスのオリジナル・サウンドを求めていた。“オリジナルのアンプはあるか?”って訊かれたよ。僕は、“リック、それは50年前だ。君は50年前のアンプを持っているのか? 僕は持ってないよ。ずい分前、とっくに壊れた。いま、自分のアンプ持ってるけど”って言ったら、“いや、昔のが必要だ”って。それで、スタジオに行ったら、20くらい違うタイプのアンプがあって、彼から“ヴィンテージのアンプだ”って言われた。“だからっていいサウンドとは限らない。古いだけだろ”って反発したんだけど、“まあ、やってみよう”って言うんだ。僕は試してみたよ。でも、どれも好きじゃなかった」「ああ、彼が僕に慣れるまで、僕が彼に慣れるまで、ちょっと行ったり来たりがあった。でも、僕らはやり遂げた」と話していた。

ブラック・サバスはこの『13』で、全米で初めて1位を獲得した。

Ako Suzuki
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