ウェスト・ロンドンの中心人物が集結した、問題作『Legends Of The Underground』

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new ALBUM
『Legends Of The Underground』
2005年9月16日発売
P-Vine/kindred sprits
PCD-2606 \2,415(税込)

1 Introduction
2 The Divine Room
 (with Domu)
3 The Gathering Part I
 (with Domu&ベンベ・セグウェ)
4 The Gathering Part II
 (with Domu)
5 The Scrolls & The Gift
 (with Domu&ベンベ・セグウェ)
6 Paradise Garden
 (with Domu&ベンベ・セグウェ)
7 The Dark Room
 (Produced by Domu&Seiji)
8 Anarchite City
 (Produced by Seiji)


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──今回の作品『Legends of the Underground』は、どのような経緯で制作されたのですか?

Mark de Clive-Low(以下、Mark)“Legends of the Underground”は、アムステルダムをベースにしたダンス・カンパニーであるM.A.N.Z.プロダクションがプロデュースした舞台公演なんだ。ダンサーたちは、振り付けを通してストーリーを表現できるような音楽が必要だった。だから、ぼくらはまず彼らから脚本をもらって、そのストーリーを語るに当たって音楽の中にどんな感情やダイナミックスを彼らが求めているかを理解したんだ。おかげで、サウンドトラックを作るための大まかなガイドラインやブループリントはできたから、あとはダンサーの要求を考えたうえで、僕らがどうやってその感情や物語のダイナミックスを解釈するかというだけだった。これは、すごくいいやり方だと思うよ。

──舞台公演“Legends of the Underground”のテーマを教えてください。

Mark“Legends of the Underground”は、古代と現代の両方を舞台に、法則などが適用されない王国における善と悪の戦いの物語なんだ。双方の天使の大群が全世界を所有するため、また守るために争うんだ。主な登場人物は子供、天使、それに悪魔。あらゆる側面と紆余曲折があって、驚くべき結末を迎える。でも、ここでの本当のテーマは音楽とダンスという贈り物の起源、進化を描いたものなんだ。

──今回、ウェスト・ロンドンを代表するような豪華なアーティストたち(Seiji、Domu、ベンベ・セグウェ…)が参加されていますが、この人選は誰が決めたのですか?

Mark今回はSeijiに全体的なコーディネーターを務めてもらった。彼には「Anarchite City」で、あの独特なビートとフレイヴァーを提供してもらったんだけど、それ以外にも誰がどの役というような役割分担を決めてもらっているんだ。僕はミュージカル・ディレクターという役割で、曲を書いたり、アレンジをストーリーに適応させたり。必要によっては、他のミュージシャンの参加を求めたりもしたよ。

──具体的には?

Mark例えば、ラシーヤ(Kyoto Jazz MassiveやRestless Soulなどにフィーチャーされた西ロンドン・シーンの歌姫)に追加ヴォーカルをお願いしたり、Jade Foxx(ジャイルス・ピーターソンも注目する新人アーティスト)のデイヴ・オクムにギターを、Bansuri(同様にUKで注目されるアーティスト)のフィン・ピーターズにフルートとサックスをプレイしてもらったり。

──印象的なコラボレーションはありましたか?

Markう~ん、そうだなぁ。今回の制作は、ベンベ・セグェと僕が一緒にスタジオに入って制作した以外は、みんなそれぞれ独立して作業しているんだ。彼女とは、ぼくのアルバム『Tide’s Arising』でコラボレーションして以来、よく一緒に仕事をしていてね。ベンベも僕もジャズ・フュージョンに対して深い愛情を持っていたし、また『Legends~』のサントラを作るに到ったコンセプトを非常に気に入っていたから、一緒に仕事ができて楽しかったよ。ちなみに、Domuにはサウンドトラックの殆ど全曲のビートを担当してもらったんだけど、彼は自分のスタジオでビートを作って、部分部分を互いにメールしたりしながら、3、4日で終わらせちゃったんだ(笑)。


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