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リードシンガーのGeoff Tateのオペラ唱法とヘヴィなギターワークを個性とするヘヴィメタルバンド、それがQueensrycheである。

Queensrycheは''81年に、ワシントン州シアトル郊外の街ベルビューで結成された。メンバーはGeoff Tate、Michael Wilton、Chris DeGarmo、Eddie Jackson、Scott Rockenfieldの5人。彼らは自ら“The Dungeon(地下牢)”と名付けたScottの家の地下室でリハーサルを重ねた。そして、自主制作レーベルの206 Recordsから、4曲入りのEPをラジオ向けにリリース。それを耳にしたEMIが獲得に乗り出し、契約を結んだ。

“Queen Of The Reich”(この曲がバンドの名前の元となっている)“Nightrider”“Bliinded”“The Lady Wore Black”の4曲が収録されたEPは、''83年にEMIから『Queensryche』の名前で公に発売される。

Quiet RiotやDio、Twisted Sisterといったバンドのサポートとしてツアーを行った後、''84年にフルアルバムの録音のためロンドンに向かう。プロデューサーにPink Floydなどを手がけたJames Guthrieを迎えて制作されたアルバム『The Warning』である。

続いて''86年にはアルバム『Rage For Order』をリリース。AC/DCやOzzy Osbourne、さらには当時非常に人気の高かったBon Joviのサポートとしてツアーを行う幸運に恵まれた。

''88年にはコンセプトアルバムの傑作『Operation:Mindcrime』を発表。唯一の欠点は、Pink Floydがアルバム『The Wall』で、同じようなことをさらに完璧にやり遂げていた、ということだけだった。もちろん、『Operation:Mindcrime』は、バンドが商業的に大きな成功を収めるきっかけとなる。Def LeppardやMetallicaとのツアーも彼らに味方した。アルバムに伴って制作されたビデオも、''89年にリリースされて成功を収め、ダブルプラチナムを獲得している。

しかし、彼らの最高傑作が登場するのはその後だった。''90年にリリースされた『Empire』がそれである。このアルバムは、Queensrycheの他の作品より遙かに抜きんでた内容を持っていた。


シングルヒットとなった“Silent Lucidity”のビデオは、MTVのビデオミュージックアワードで視聴者賞を受賞。だが、この『Empire』に匹敵する作品を制作することは至難の業だった。''94年の『Promised Land』も、''97年の『Hear In The Now Frontier』も、内容的に、あるいは商業的に、『Empire』と同じだけの成功を収めることは出来なかった。

『Hear In The Now Frontier』のリリース後、長年Queensrycheとチームを組んできたレコード会社EMI Americaは、彼らとの契約を解除し、ギタリストのChris DeGarmoもバンドを脱退。新たにAtlanticと契約した彼らは、Chrisの後任にKelly Grayを迎えて『Q2K』を制作。Kelly Grayはアルバムのプロデュースも担当している。『Q2K』は''99年の夏にリリースされた。

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