U2、故国アイルランドでの感動のライヴが放送される

11月29日（金）の午後10時（米東部標準時）、CBSでU2の帰郷コンサート『Beautiful Day』の模様は１時間のスペシャルで放送された。このコンサートは'01年の8月25日と9月1日にアイルランドのスレイン城で行なわれたもので、ライヴ映像のほかに舞台裏の様子やバンドのインタヴューが含まれていた。

ギタリストのEdgeは、スレインでのライヴは『All That You Can't Leave Behind』をプロモーションする長いツアーの中で、最も思い出深いコンサートだったと話しくれた。

「長期間にわたるツアーの最後で、とても感動的だったんだ。故郷でプレイするのはいつだって特別だよ。この2日間の公演で記憶に残ってるのは、オーディエンスがとても素晴らしかったということだ。観衆は夢中で、みんながバンドをサポートしてくれた。ショウの中で不完全な部分があったとしても、それは周りの雰囲気が埋め合わせてくれた。そういう意味で、これは今回のツアーでベストなショウだったと思うよ」

このスレインでのライヴは論争の最中に行なわれた。当初、8月25日のために用意された8万枚のチケットが、わずか数分でソールドアウトとなり、プロモーターは9月1日に2回目の公演を行なうと発表。ところが、その計画は、ひと夏で2回以上の施設の使用を禁止しているミーズ郡の条例に違反していた。郡委員会は双方からの要請――その中にはアイルランド総理府からの開催許可の依頼もあった――を聞いた後、投票によって2回目のコンサートを許可。20年にわたるコンサート会場としてのスレインの歴史の中で、初めて複数のショウが行なわれることになった。

Edgeは次のように説明している。「俺たちはプロモーターほどは苦労はしなかったよ。プロモーターは開催しようと必死だったんだ。結局、政治家たちが干渉して、可能にしてくれた……。純粋に、ショウを見に行きたいけど、どうにもならない人たちが大勢いたってことにつきると思う。だから、政治家たちが法律を改正して、民主主義の下に開催を許可してくれたんだ。みんな本当に望んでいたから、ひっくり返って喜んだよ」

ファンの中には、スレイン公演のDVDリリースを嘆願している人たちもいる。それについてのバンドの決定はまだ出ていない。

U2は現在、ベスト盤『The Best Of 1990-2000』のプロモーションを行なっている。12月3日には同コレクションのビデオが発売される予定。

Gary Graff, Detroit　(C)LAUNCH.com