『WORD OF MOUF』 DEF JAM JAPAN UICD-6029 2001年12月12日発売 1,890(tax in) 1 Coming 2 America 2 Rollout(my Business) 3 Go 2 Sleep(feat.I-20,Lil Wilson and Three G Mafia) 4 Cry Babies(Oh No) 5 She Said(feat.Fate Wilson) 6 Howhere(Skit) 7 Area Codes(feat.Nate Dogg) 8 Growing Pains 9 Greatest Hits(Skit) 10 Move B***h(feat.Mystikal and I-20) 11 Stop Lying(Skit) 12 Saturday(Ooo! Oooh!)(feat.Sleepy Brown) 13 Keep It On The Hush 14 Word of Mouf(Freestyle)(feat.4-Ize) 15 Get The F***Back(feat.Shawnna, I-20 and Fate Wilson) 16 Freaky Thangs 17 Cold Outside 18 Block Lockdown(feat.I-20)* *日本盤ボーナス・トラック | | Ludacrisは2000年のヒット・デビュー作で、猥褻なテーマに関するフリーキーなライムを披露して“ダーティ・サウス”のイメージにさらに泥を塗った。公式には、彼はラップ業界ではまだまだ新人だが、女性についてのライミングについては十分なキャリアを積んでいる。もちろん、後に彼のトレードマークとなる南部仕込みのセックス・トークに比べれば、最初の試みは多少はおとなしいものだったが。 「最初にちゃんとした歌を作ったのは9歳の時だったよ」。Ludacrisは強い南部訛りで回想する。「あれは“俺はクールだ、俺はワルさ、10歳だけどガールフレンドなしには生きられない”みたいな感じだったね。“ガールフレンド”という言葉を使いたかったから、本当は9歳だったのに10歳って言わなくちゃいけなかったんだ」 現在25歳になったLudacrisは『Word Of Mouf』で再びフリークさをアピールしているが、クラブ・フレンドリーなコメディと成人指定のファンタジーをたっぷり盛り込んで、『Back For The First Time』でやり残した部分を回収している。だが、デビュー作のトリプルプラチナ級の成功に匹敵させようというプレッシャーは相当なはずだったにもかかわらず、彼は今に至るまでそんなことは少しも感じていないと主張する。 「同じところに留まりながら成長を続けようとしたから、確かにプレッシャーはあったよ。だけど、ファースト・アルバムを出して地位を固めるだけでも、かなり大変な苦労を乗り越えてきたという感じがあるからね。だって、今なら俺がいったい何を語っているか、みんなが耳を傾けてくれるだろう」 『Word Of Mouf』ではTimbalandやOrganized Noize、それに旧友のShondraeといったプロデューサー、さらにはMystikalとNate Doggなどのゲスト・スターの助けを得て、Ludacrisは自身のメッセージを伝えている。そして彼はすべての都市と州に情婦がいることを自慢するヒット曲「Area Codes」や、官能的なパーティジャムの「Wait, Wait」のような曲で、これまで以上にフリーキーなところを見せている。しかし、彼は「Hard Times」「Cold Outside」といった曲では、成功して家族に誇りをもたらす決意を表明するなど、より深い心情を吐露している。 「基本的に俺は、自分の感情を世界に向けて吐き出している。だってラップとは感情そのものであり、俺の感じていることをみんなに感じてほしいんだ。それがすべてだよ」 ラッパーになることを決心した彼はアトランタの97.5 FMを訪ね、そこでヒップホップ業界への参入を目指してインターンとして働いた。 「そこで最初にやったのはオンエアされるあらゆるDJの紹介やプロモーション、イントロやアウトロの追加といったことだった。そのおかげで俺の露出もかなり増えていって、みんなに聞いてもらえるようになったのさ」 そうした人々の中にはJermaine DupriやP.Diddyといった大物も含まれていた。そしてLudacrisは自主制作のデビュー盤『Incognegro』を5万枚売上げて、昨年ついにDef Jamの関心を引き、Def Jam Southレーベルとの最初の契約を交わすことになったのである。 今度は映画館でもLudacrisを見ることができるようになった。彼はDr.Dre、Snoop Doggの新作コメディ『The Wash』に、印象的なワルの役でカメオ出演したのだ。だが、彼にとってカメラの前での最も印象的な経験は、さきごろ「Fatty Girl」のビデオにO.J. Simpsonが出演してくれたことだろう。Simpsonの娘がビデオ撮影のスタイリストを担当しており、マイアミでの撮影現場に悪名高い元フットボール・スターが顔を出していたのである。 「俺は彼のところに行って、この手錠付きネックレスを見せてやったよ。そしたら最初にヤツが言ったのさ、“よう、それにはずいぶん世話になったぜ! あんなことはまったく信じられなかったよ、神に誓って”ってね」。Ludacrisは笑いながら回想する。 「彼がすごくオープンな態度だったんで、俺はHype Williams監督のところに行って“なあ、アイツをビデオのどこかに使おうぜ、頼むよ!”って言ったんだ。誰もが彼に頼むのを怖がってるから、俺は“なんで、みんな恐れているんだ?”って感じだった。彼は“よし、わかった。やろう”って言ってくれたよ。ばかばかしいビデオだけどね」 Ludacrisに言わせると、セックスだらけの彼のライムが女性を貶めようとするものだという考え方もばかばかしいという。実際に彼は、自分が機会均等主義者であることを示すだけのために、次のアルバムに「Hoesband」というタイトルの曲を入れると約束した。「だって“夫(Husbands)は敵(Hoes)”なんだからね」。 だから女性ファンは心に留めておいてほしい。「俺は自分が言った約束は守るよ」。彼はくすくす笑いながら言った。「たとえみんなにイカレてると思われてもね」 By Dan Leroy/LAUNCH.com | |