MAGIC ROCK OUTライヴ・レポート【前編】 注目の若手バンドたち
ここ数年、ロック・フェスは夏以外にも行われるように行われるようになって来ているが、こういうメイン・シーズンを外れた時期でも垂涎ものの超目玉アクトを体験できるとは、日本人音楽ファンもずい分恵まれるようになったものだ、とこの<MAGIC ROCK OUT>を体験してみてつくづく思った。そして今回のテーマはズバリ“ロックンロール“だったのだそうだが果たして……。
では、<MAGIC ROCK OUT>の本編に移ろう。トップバッターは、ニューヨーク郊外出身の4人組バンド、ディフューザー。グランジにポップ・パンクのテイストを滲ませた、さしずめ今のアメリカ人が“ロック”と聞いて想像しがちな音を表現してくれていた。
続いては、大江慎也&UN。大江慎也と言えば、かのミッシェル・ガン・エレファントにも影響を与えた、日本が誇る伝説のロックンロール・バンド、ザ・ルースターズの中心人物。特に'80年代前半における、ブルーズ・パンクからニュー・ウェイヴへの果敢な音楽的実験は日本ロック史上に残る壮絶さであった。健康上の理由で'90年代には完全に音楽活動を休止していた彼だったが、近年のルースターズ再評価の気運に押されて遂に本格的な再始動。十数年の沈黙を彼がどういう形で破るのかが注目だったが、さすがは大江慎也。ルー・リードなどからの影響を感じさせるヒリヒリした鋭角的な感触のギターで、少しねじれた味のあるロックンロールを披露。声や動きの方も想像以上にキレが良く、復活を強くアピールした。
続いてはイギリスはウェールズ出身の5人組エモ・メタル・バンド、フューネラル・フォー・ア・フレンド。ポップなメロディとたしかな演奏力には光るものがあり、キッズたちも大ノリだったが、この日のラインナップの中では音楽性が少し浮いてたか。
続いては横山健。御存じ活動休止中のハイ・スタンダードのギタリストだが、このほど本格的なソロ活動を開始。さすがに日本の現在のパンク界の下地を築いたハイスタのメンバーだけあって、キッズたちはここぞとばかりに集結。短時間で燃焼するパンク・チューンを次々とたたみかける横山と、フロアに絶え間なく浮かび上がるダイブの波との間合いがなんとも絶妙だった。
続いて登場はディスティラーズ。まだ日本での注目度こそ低いものの、これは今回のひとつの目玉のバンドだ。バンドを率いる女性ヴォーカル、ブロディ・ドールがランシドのティム・アームストロングの元・婦人というのも話題ではあったが、彼らはそんな話題が単なるオマケであることをステージで証明した。男性3人のバックはファストでありながらもタイトで安定感もある極上のロックンロールを放ち、そしてブロディがそれ以上の迫力でそれに絡み付く。彼女のドスの効いた声を前に、周囲からは「歌っているのは男性?女性?」の声まで実際に流れたほど。要注目の逸材だ。
後編に続く
では、<MAGIC ROCK OUT>の本編に移ろう。トップバッターは、ニューヨーク郊外出身の4人組バンド、ディフューザー。グランジにポップ・パンクのテイストを滲ませた、さしずめ今のアメリカ人が“ロック”と聞いて想像しがちな音を表現してくれていた。
続いては、大江慎也&UN。大江慎也と言えば、かのミッシェル・ガン・エレファントにも影響を与えた、日本が誇る伝説のロックンロール・バンド、ザ・ルースターズの中心人物。特に'80年代前半における、ブルーズ・パンクからニュー・ウェイヴへの果敢な音楽的実験は日本ロック史上に残る壮絶さであった。健康上の理由で'90年代には完全に音楽活動を休止していた彼だったが、近年のルースターズ再評価の気運に押されて遂に本格的な再始動。十数年の沈黙を彼がどういう形で破るのかが注目だったが、さすがは大江慎也。ルー・リードなどからの影響を感じさせるヒリヒリした鋭角的な感触のギターで、少しねじれた味のあるロックンロールを披露。声や動きの方も想像以上にキレが良く、復活を強くアピールした。
続いてはイギリスはウェールズ出身の5人組エモ・メタル・バンド、フューネラル・フォー・ア・フレンド。ポップなメロディとたしかな演奏力には光るものがあり、キッズたちも大ノリだったが、この日のラインナップの中では音楽性が少し浮いてたか。
続いては横山健。御存じ活動休止中のハイ・スタンダードのギタリストだが、このほど本格的なソロ活動を開始。さすがに日本の現在のパンク界の下地を築いたハイスタのメンバーだけあって、キッズたちはここぞとばかりに集結。短時間で燃焼するパンク・チューンを次々とたたみかける横山と、フロアに絶え間なく浮かび上がるダイブの波との間合いがなんとも絶妙だった。
続いて登場はディスティラーズ。まだ日本での注目度こそ低いものの、これは今回のひとつの目玉のバンドだ。バンドを率いる女性ヴォーカル、ブロディ・ドールがランシドのティム・アームストロングの元・婦人というのも話題ではあったが、彼らはそんな話題が単なるオマケであることをステージで証明した。男性3人のバックはファストでありながらもタイトで安定感もある極上のロックンロールを放ち、そしてブロディがそれ以上の迫力でそれに絡み付く。彼女のドスの効いた声を前に、周囲からは「歌っているのは男性?女性?」の声まで実際に流れたほど。要注目の逸材だ。
後編に続く
この記事の関連情報
【ライブレポート】フェスの改革と変化。音楽フェス文化を次世代へつなぐ<フジロック>の現在地
【ライブレポート】感嘆のようなどよめきと「キラーズすごい…」という呟き
【インタビュー】Amazon Music、<フジロック'24>を完全無料で独占生配信するワケ
<FUJI ROCK FESTIVAL’24>、前日7月25日(木)は入場無料の前夜祭
【インタビュー】進化し続ける<フジロック フェスティバル>、変わらないのは「無駄」なこと
<FUJI ROCK FESTIVAL’24>、Prime VideoとTwitchで無料独占生配信
<フジロック'24>、最終ラインナップとタイムテーブル発表
<フジロック'24>ラインナップT-shirt5種類、加えてゴンちゃんロンパースも登場
<フジロック'24>第4弾でくるり、KING KRULE、Awich、syrup16g、渋さ知らズオーケストラ