■クレイグ・ニコルズ(Vo, G) ■ライアン・グリフィス(G) ■パトリック・マシューズ(B) ■ハミッシュ・ロッサー(D) | 『Outtathaway Japan Tour EP』 東芝EMI 2003年01月16日発売 TOCP-61070 1,500(tax in) | 「ニルヴァーナ・ミーツ・ビートルズ」という触れ込みで鳴り物入りのデビューをはたしたオーストラリアの逸材。このところグランジ風ギターサウンドもヘヴィロックの一要素として吸収されすっかり骨抜きになっていたが、ザ・ヴァインズは'90年代初頭にシアトルからグランジが台頭した頃を思い起こさせる、生々しい粗っぽさを見事に表現する。そればかりか、中心人物のクレイグ・ニコルズはカート・コバーンやジョン・レノンにも通じる、少年のような壊れやすい繊細さとひたむきさを持った母性本能をくすぐる危ういキャラクターをも垣間見せ、そうした意味でも新たなるロックのカリスマ像を表現してくれている。'02年夏に発表されたデビュー・アルバム『ハイリー・イヴォルヴド』は全英3位、全米11位と、いわゆる“THE付きバンド”の中では最高ランクを記録。その波に乗り、今年発表されるという2ndアルバムでの爆発が期待される。 | |