東風TONFU、箏と馬頭琴の魅惑な共演
秋が深まった10月23日、東風TONFUがオーガナイズするリラックスパーティー<Classics Lounge Vol.9>が、中目黒の楽屋で行なわれた。9回目のClassics Loungeは、馬頭琴奏者Yilanaを迎えてのライブ。テーマは『想(おもい)』。会場は満席、立ち見もでるほど。
◆東風TONFUライブ画像
和装の中しま りんは凛々しい。そう凛とした雰囲気がある。今日は、黒地に白と赤のラインの入ったイナセな着物。ライブの初めに挨拶をし、まずは馬頭琴奏者Yilanaによるライブ。
そして、休憩をはさんで東風TONFU中しま りんのライブが始まる。箏なのにライブという言葉を使うのはなんだか違和感があるけれど、なぜか彼女の場合はライブという言葉を使いたくなる。
1曲目は、ためらう心を引き出されるような、ブルーな気持ちを感じさせるような「Point of Blue~蒼の世界~」をギター、パーカッション、ピアノ、そして箏で演奏。
箏は、曲ごとに調弦が必要な楽器。だから曲と曲の合間にちょっとした話を聞かせてくれる。今日は、調弦のときに動かすものについて。これは、柱とかいて「じ」というそうだ。何度か彼女のライブに行き、その度に少しずつ知識をもらう。箏の種類や調弦の仕方、そして今日は言葉を。日本の楽器なのにこんなに知らないなんて恥ずかしく思いながら、少しずつ近づいていけるような気持ちになる。
2曲目は、サントリー緑茶伊右衛門のCM曲でもある「Oriental Wind」。切ない曲だけれど励まされるような、背中を押されるような感じ。そして幼き頃に帰る思いで聴く「里の秋」。これは本当に暖かい。日本人っていいなって思う。
ここでメンバー紹介。メンバーの名前にいろいろネタがあり、そんな話も。内容は想像してください。でも、パーカッションの後藤魂氏。魂という名前、神々しいです。
続くは、『想』という気持ちを込めて、名曲「秋桜」。田舎から出てくるときのことを思い出す、と。確かに私自身も田舎から出てきた身。母親のことを思うと時にうるりとくる。彼女も、そんな気持ちがあると語った。テーブルには「秋桜」歌詞が置いてあり、つい口ずさんでしまいそうになる。
そして、もう会えない大事な人に向けて歌ったオリジナル曲「天を仰ぎて君想ふ」。寄りそうようなメロディ、哀しく始まり、激しくなっていく。それは人の感情とも似ている。人にはバイオリズムがあって、いつも同じでなんていられないもの。そんな風にひとつの曲のなかにもたくさんの感情が含まれているのかもしれない。とくに言葉を持たないインスト曲だからこそ、メロディが訴える想いは大きい。
アップテンポな曲になり、会場から手拍子が。温かい気持ちで「梅ノ花」。そして、<Classics Lounge Vol.10>の告知を。2011年4月9日、代官山「晴れたら空に豆まいて」で開催決定とのこと。10回という記念の回、何かあるのかなと期待してしまう。
続けることはとても難しいことだから、ひとつのことを続けていくオンナ、中しま りんは、やはり格好いい。本編ラストは、縁や繋がりを感じているという言葉とともに「永遠なるもの」。
もちろん、ここでは終わらない。前半に登場した馬頭琴奏者Yilanaを迎えて「蘇州夜曲」。Yilanaは馬頭琴の演奏はもちろん最高なのだが、それだけなくとても深い声を持っている。透明感ではなく、少しコクのあるような声。ガラスでいうと透明ではなく、少し曇らせたような。素敵な女性のコラボレーションだ。
箏と馬頭琴の共演で幕を閉じたライブ。音のバランスがとても魅惑的だった。
<東風TONFU@楽屋 2010年10月23日>
1.Point of Blue~蒼の世界~
2.Oriental Wind
3.里の秋
4.秋桜
5.天を仰ぎて君想ふ
6.梅ノ花
7.永遠なるもの
En1.蘇州夜曲(w/Yilana)
箏:中しま りん
AG:高井 城治
Pf:後藤 魂
Perc:渡辺 純也
『結(YUI)』
MIE-0006 1,500円(税込)
1.永遠なるもの
2.天を仰ぎて君想ふ
3.My Favorite Things
4.里の秋
5.游
6.蘇州夜曲
7.Point of Blue ~蒼の世界~
◆東風TONFUオフィシャルサイト
◆Yilanaオフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/
◆東風TONFUライブ画像
和装の中しま りんは凛々しい。そう凛とした雰囲気がある。今日は、黒地に白と赤のラインの入ったイナセな着物。ライブの初めに挨拶をし、まずは馬頭琴奏者Yilanaによるライブ。
そして、休憩をはさんで東風TONFU中しま りんのライブが始まる。箏なのにライブという言葉を使うのはなんだか違和感があるけれど、なぜか彼女の場合はライブという言葉を使いたくなる。
1曲目は、ためらう心を引き出されるような、ブルーな気持ちを感じさせるような「Point of Blue~蒼の世界~」をギター、パーカッション、ピアノ、そして箏で演奏。
箏は、曲ごとに調弦が必要な楽器。だから曲と曲の合間にちょっとした話を聞かせてくれる。今日は、調弦のときに動かすものについて。これは、柱とかいて「じ」というそうだ。何度か彼女のライブに行き、その度に少しずつ知識をもらう。箏の種類や調弦の仕方、そして今日は言葉を。日本の楽器なのにこんなに知らないなんて恥ずかしく思いながら、少しずつ近づいていけるような気持ちになる。
2曲目は、サントリー緑茶伊右衛門のCM曲でもある「Oriental Wind」。切ない曲だけれど励まされるような、背中を押されるような感じ。そして幼き頃に帰る思いで聴く「里の秋」。これは本当に暖かい。日本人っていいなって思う。
ここでメンバー紹介。メンバーの名前にいろいろネタがあり、そんな話も。内容は想像してください。でも、パーカッションの後藤魂氏。魂という名前、神々しいです。
続くは、『想』という気持ちを込めて、名曲「秋桜」。田舎から出てくるときのことを思い出す、と。確かに私自身も田舎から出てきた身。母親のことを思うと時にうるりとくる。彼女も、そんな気持ちがあると語った。テーブルには「秋桜」歌詞が置いてあり、つい口ずさんでしまいそうになる。
そして、もう会えない大事な人に向けて歌ったオリジナル曲「天を仰ぎて君想ふ」。寄りそうようなメロディ、哀しく始まり、激しくなっていく。それは人の感情とも似ている。人にはバイオリズムがあって、いつも同じでなんていられないもの。そんな風にひとつの曲のなかにもたくさんの感情が含まれているのかもしれない。とくに言葉を持たないインスト曲だからこそ、メロディが訴える想いは大きい。
アップテンポな曲になり、会場から手拍子が。温かい気持ちで「梅ノ花」。そして、<Classics Lounge Vol.10>の告知を。2011年4月9日、代官山「晴れたら空に豆まいて」で開催決定とのこと。10回という記念の回、何かあるのかなと期待してしまう。
続けることはとても難しいことだから、ひとつのことを続けていくオンナ、中しま りんは、やはり格好いい。本編ラストは、縁や繋がりを感じているという言葉とともに「永遠なるもの」。
もちろん、ここでは終わらない。前半に登場した馬頭琴奏者Yilanaを迎えて「蘇州夜曲」。Yilanaは馬頭琴の演奏はもちろん最高なのだが、それだけなくとても深い声を持っている。透明感ではなく、少しコクのあるような声。ガラスでいうと透明ではなく、少し曇らせたような。素敵な女性のコラボレーションだ。
箏と馬頭琴の共演で幕を閉じたライブ。音のバランスがとても魅惑的だった。
<東風TONFU@楽屋 2010年10月23日>
1.Point of Blue~蒼の世界~
2.Oriental Wind
3.里の秋
4.秋桜
5.天を仰ぎて君想ふ
6.梅ノ花
7.永遠なるもの
En1.蘇州夜曲(w/Yilana)
箏:中しま りん
AG:高井 城治
Pf:後藤 魂
Perc:渡辺 純也
『結(YUI)』
MIE-0006 1,500円(税込)
1.永遠なるもの
2.天を仰ぎて君想ふ
3.My Favorite Things
4.里の秋
5.游
6.蘇州夜曲
7.Point of Blue ~蒼の世界~
◆東風TONFUオフィシャルサイト
◆Yilanaオフィシャルサイト
[寄稿] 伊藤 緑:http://www.midoriito.jp/