東風TONFUの中しま りん、弦とのコラボ
2012年2月4日、立春に行われた箏アーティスト東風TONFU、中しま りんの3rdアルバム『紀-ki-』のRelease Party。新たな挑戦が詰め込まれたアルバムの音たちを、生で聴かせてくれた。
◆中しま りん画像
スクリーンが上がると、この日のフルメンバー8名がスタンバイ。着物姿の中しま りんの後ろに、GRANd NOIRのドレス姿。和と洋がひとつのステージの上で音を奏でる。この日のステージは、箏、十七絃、バイオリン、ビオラ、チェロ、ピアノ、パーカッションという8名のうち6名が弦で音を奏でるという弦のコラボだ。
1曲目は、大人の女性の華やかなキラキラした姿を表現したという「華やぎ」。聴いていても、とても晴れやかな気持ちになる、ライブ当日2月4日は、とても良い天気だった。そんな日にぴったりな華やかで晴れやかな曲。
そして、「アルバムを創ること、演奏ができることを嬉しく思う」とコメントし、Release Partyは、初めてお客様の前で演奏する場だとも。今回のアルバムで、彼女は多くの挑戦をしている、そのひとつである、箏のハーモニーや掛け合いも見どころ。そんな場に立ち会うことができ幸せだと思う。
2曲目は、マイケル・ジャクソンのカヴァーで「Heal The World」。洋楽が和になる瞬間。音楽には国境はないというけれど、それぞれの国には民族楽器がある。その国特有のものさえも巻き込んで繋がり、超える。天国の彼に、きっとこの音は届いている。
続く曲は、これまでもライブで何度か演奏された「Oriental Wind」。しかし問題があり、これまでフルコーラスで演奏をすることができなった。それは、転調。箏は曲ごとに柱(じ)を動かして調弦をする。だから、曲の途中で転調をする曲を生で演奏するのは難しいこと。レコーディングでは、音を重ねることで問題は解決するが、ライブでは?…ということで、箏と十七絃とピアノで「Oriental Wind」をフルバージョンで。
「流るる」は、日本文化を意識しながらも、中国の楽器である二胡を取り入れた曲。バイオリン奏者である武内いづみ氏が二胡も演奏できるということから、この曲ではバイオリンを二胡に持ち替え、女性二人で華やかに。この曲を聴きながら思うのは、人生こそ流れだということ。逆らおうとすると激しい抵抗が起きる。しかし、それがまた、成長へのステップになる場合もある。しかし、それを見極めるのは人それぞれの直感。流れに乗った方が良いのか?逆らうべきなのか?答えはないけれど、選んだことが答えになる。それに責任を持てるくらいの余裕を持って生きたい。そんな風に思う。二胡の音が太く、人生の底を支えているような気持ちになる。
そして、「立春、春1日目。新しい年になります」とコメントし、箏語りの話へ。2月25日に六本木で箏語りを行うと。その箏語りでも使われている「Point of Blue」。この曲を聴くといつも「ためらい」というワードが出てくる。
一部ラストは「梅ノ花」。ジャスのようなボサノバのような、洋の雰囲気でパーカッション&ピアノ&ギター。そこに調弦を終えた箏が絡んでいく。春の始まりにある梅。梅の花には、しっとりとした印象があるけれど、この曲はとにかくポップ。梅の明るい部分を象徴しているようで非常に心地良い。盛り上がったところで、一部終了。
休憩の間に、アルバム『紀-ki-』のレコーディングの様子が、映像で流れる。着ている服で季節を感じつつ、このアルバムがいかに丁寧に創られてきたかを感じる。そして、レコーディング中にメンバーでおどける様子は、心が通じあっているからできることだろう。
二部は、ピアノの優しい音でスタート。カヴァー曲で「秋桜」。つい口ずさみたくなる。続いては、北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「この道」。この2曲は、平成18年に「親子で歌いつごう 日本の歌百選」にも選ばれている名曲。
そして、バンドの紹介を。なんと、東風バンドの男性3名は「ファンタジック・ガイズ」と命名されたそう。調弦の間、マイクが渡され、それぞれコメントを。次回はエレキギターとのコラボを、という話や今年のお正月にクルーズ船で演奏をしたことも。船のなかでは、大変なこともあったそう。
雰囲気を変えて「永遠なるもの」。そして、白井良明氏にアレンジを依頼したという「ハシル!」。続いて、アルバムを創るきっかけになった曲「環-wa-」。この曲には、歌詞がある。作詞は、中しま りん自身。よりシンプルな言葉を選んだという「環-wa-」の歌詞は、明日への希望が綴られている。
ここで、二部が終了。アンコールでは、どうしてもアンコールでやりたかった曲があるということで選ばれた「風ぐるま」。これは、彼女が初めて箏で創った曲。盛り上がる曲ではなくしっとりと。ラストはアルバムタイトルでもある「紀~想い~」。曲を創るのは人生のことを考えるとき、「ありがたい」という感謝の気持ちで生まれた曲。バイオリン、ビオラ、チェロのクラシックのメロディからスタートし、箏へ繋がる。温かく優しい気持ちになる。立春、新しい年、箏の音、背筋が伸び思いが新たになった。
<『紀-ki-』リリースパーティー>
第1部
1.華やぎ
2.Heal The World
3.Oriental Wind
4.流るる
5.Point of Blue
6.梅ノ花
第2部
7.秋桜
8.この道
9.永遠なるもの
10.歩
11.ハシル!
12.My Favorite Things
13.環-wa-
EN.1風ぐるま
EN.2紀~想い~
サポートミュージシャン:GRANd NOIR(Vn.武内いづみ、Va.田口厚子、Vc.平松由衣子)、磯貝真紀(箏・十七絃)
東風バンド:G.高井城治、Pf.後藤魂、Per.渡辺純也
『紀-ki-』
2012年1月25日発売
MIE-0007(PPTF-8015)\1,800(税込)
1.環 ~Birth~
2.華やぎ
3.Oriental Wind
4.流るる
5.秋桜
6.紀 ~芽生え~
7.この道
8.Heal The World
9.ハシル!
10.紀 ~想い~
11.環-wa-
●聞くだけで幸せになるイベント「日本神話を箏できく」
2012年2月25日(土)11:30-12:30
@awai(東京都港区六本木4-5-7)
費用:2,500円
※箏を中心としたオーガニックサウンドユニット「東風」の演奏と日本神話を朗読を楽しむ会です。ぜひお着物でご参加ください。「古事記~天照大神の天岩屋戸~」
ゲスト:東風/中しまりん(箏アーティスト)、高井城治(ギター)、景山聖子/フリーアナウンサー申込:メールにて、以下のアドレスまでお申込ください。
event@awai.jp:件名に「2/25 日本神話を箏できく参加希望」本文に「氏名・電話番号」をご記載ください。
<箏と語りの新緑コンサート>
4月29日(日) 13:30~ ※開場13:15
@川崎市立日本民家園 作田家 (神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1)
出演:東風(箏:中しま りん、ギター:高井城治)、景山聖子(語り)
料金:無料(但し日本民家園への入場料はかかります)
第1部 13:30-13:50 東風ライブ
第2部 14:00-14:30 箏語り~山本周五郎原作「春いくだび -あなたをずっと待っておりました-」~東風とフリーアナウンサー景山聖子による“箏語り”名作の朗読に箏とギターの音色が乗っていく、朗読エンターテイメント。
伊藤緑 http://www.midoriito.jp/
◆「東風-TONFU-」オフィシャルサイト
◆中しま りんBlog「My life as a cat」
◆中しま りん画像
1曲目は、大人の女性の華やかなキラキラした姿を表現したという「華やぎ」。聴いていても、とても晴れやかな気持ちになる、ライブ当日2月4日は、とても良い天気だった。そんな日にぴったりな華やかで晴れやかな曲。
そして、「アルバムを創ること、演奏ができることを嬉しく思う」とコメントし、Release Partyは、初めてお客様の前で演奏する場だとも。今回のアルバムで、彼女は多くの挑戦をしている、そのひとつである、箏のハーモニーや掛け合いも見どころ。そんな場に立ち会うことができ幸せだと思う。
2曲目は、マイケル・ジャクソンのカヴァーで「Heal The World」。洋楽が和になる瞬間。音楽には国境はないというけれど、それぞれの国には民族楽器がある。その国特有のものさえも巻き込んで繋がり、超える。天国の彼に、きっとこの音は届いている。
続く曲は、これまでもライブで何度か演奏された「Oriental Wind」。しかし問題があり、これまでフルコーラスで演奏をすることができなった。それは、転調。箏は曲ごとに柱(じ)を動かして調弦をする。だから、曲の途中で転調をする曲を生で演奏するのは難しいこと。レコーディングでは、音を重ねることで問題は解決するが、ライブでは?…ということで、箏と十七絃とピアノで「Oriental Wind」をフルバージョンで。
そして、「立春、春1日目。新しい年になります」とコメントし、箏語りの話へ。2月25日に六本木で箏語りを行うと。その箏語りでも使われている「Point of Blue」。この曲を聴くといつも「ためらい」というワードが出てくる。
一部ラストは「梅ノ花」。ジャスのようなボサノバのような、洋の雰囲気でパーカッション&ピアノ&ギター。そこに調弦を終えた箏が絡んでいく。春の始まりにある梅。梅の花には、しっとりとした印象があるけれど、この曲はとにかくポップ。梅の明るい部分を象徴しているようで非常に心地良い。盛り上がったところで、一部終了。
休憩の間に、アルバム『紀-ki-』のレコーディングの様子が、映像で流れる。着ている服で季節を感じつつ、このアルバムがいかに丁寧に創られてきたかを感じる。そして、レコーディング中にメンバーでおどける様子は、心が通じあっているからできることだろう。
二部は、ピアノの優しい音でスタート。カヴァー曲で「秋桜」。つい口ずさみたくなる。続いては、北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「この道」。この2曲は、平成18年に「親子で歌いつごう 日本の歌百選」にも選ばれている名曲。
そして、バンドの紹介を。なんと、東風バンドの男性3名は「ファンタジック・ガイズ」と命名されたそう。調弦の間、マイクが渡され、それぞれコメントを。次回はエレキギターとのコラボを、という話や今年のお正月にクルーズ船で演奏をしたことも。船のなかでは、大変なこともあったそう。
雰囲気を変えて「永遠なるもの」。そして、白井良明氏にアレンジを依頼したという「ハシル!」。続いて、アルバムを創るきっかけになった曲「環-wa-」。この曲には、歌詞がある。作詞は、中しま りん自身。よりシンプルな言葉を選んだという「環-wa-」の歌詞は、明日への希望が綴られている。
ここで、二部が終了。アンコールでは、どうしてもアンコールでやりたかった曲があるということで選ばれた「風ぐるま」。これは、彼女が初めて箏で創った曲。盛り上がる曲ではなくしっとりと。ラストはアルバムタイトルでもある「紀~想い~」。曲を創るのは人生のことを考えるとき、「ありがたい」という感謝の気持ちで生まれた曲。バイオリン、ビオラ、チェロのクラシックのメロディからスタートし、箏へ繋がる。温かく優しい気持ちになる。立春、新しい年、箏の音、背筋が伸び思いが新たになった。
<『紀-ki-』リリースパーティー>
第1部
1.華やぎ
2.Heal The World
3.Oriental Wind
4.流るる
5.Point of Blue
6.梅ノ花
第2部
7.秋桜
8.この道
9.永遠なるもの
10.歩
11.ハシル!
12.My Favorite Things
13.環-wa-
EN.1風ぐるま
EN.2紀~想い~
サポートミュージシャン:GRANd NOIR(Vn.武内いづみ、Va.田口厚子、Vc.平松由衣子)、磯貝真紀(箏・十七絃)
東風バンド:G.高井城治、Pf.後藤魂、Per.渡辺純也
『紀-ki-』
2012年1月25日発売
MIE-0007(PPTF-8015)\1,800(税込)
1.環 ~Birth~
2.華やぎ
3.Oriental Wind
4.流るる
5.秋桜
6.紀 ~芽生え~
7.この道
8.Heal The World
9.ハシル!
10.紀 ~想い~
11.環-wa-
●聞くだけで幸せになるイベント「日本神話を箏できく」
2012年2月25日(土)11:30-12:30
@awai(東京都港区六本木4-5-7)
費用:2,500円
※箏を中心としたオーガニックサウンドユニット「東風」の演奏と日本神話を朗読を楽しむ会です。ぜひお着物でご参加ください。「古事記~天照大神の天岩屋戸~」
ゲスト:東風/中しまりん(箏アーティスト)、高井城治(ギター)、景山聖子/フリーアナウンサー申込:メールにて、以下のアドレスまでお申込ください。
event@awai.jp:件名に「2/25 日本神話を箏できく参加希望」本文に「氏名・電話番号」をご記載ください。
<箏と語りの新緑コンサート>
4月29日(日) 13:30~ ※開場13:15
@川崎市立日本民家園 作田家 (神奈川県川崎市多摩区枡形7-1-1)
出演:東風(箏:中しま りん、ギター:高井城治)、景山聖子(語り)
料金:無料(但し日本民家園への入場料はかかります)
第1部 13:30-13:50 東風ライブ
第2部 14:00-14:30 箏語り~山本周五郎原作「春いくだび -あなたをずっと待っておりました-」~東風とフリーアナウンサー景山聖子による“箏語り”名作の朗読に箏とギターの音色が乗っていく、朗読エンターテイメント。
伊藤緑 http://www.midoriito.jp/
◆「東風-TONFU-」オフィシャルサイト
◆中しま りんBlog「My life as a cat」