今まとめて振り返る、夏フェス2006を総ざらい! -座談会編-

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BARKS恒例(?) 夏フェス総括座談会2006


もはや夏気分はすっかり吹き飛び、外を歩けば風もすっかり
冷たくなってきた今日この頃、仕事に追われる毎日の中、
思い出すのは夏の暑さと開放感に包まれて楽しかった夏フェスの日々!
ですよね? ですよね? というワケでBARKS編集部では
楽しい思い出の夏フェスを総括すべく2006年のライヴレポを
まとめた上で、座談会も開催! あなたも一緒に思い出にひたろう!!


参加者プロフィール:
suepyon
初めて買ったレコードはおニャン子クラブ。フジロックとサマソニとa-nationに参加。主に洋楽を担当。30代前半男。

宮崎:クラブ、ヒップホップ担当。今年は金欠のためサマソニのみ参加。昨年はフジロックほか、メタモルフォーゼなどダンス系のイベントにも参加。20台後半男。

Yuki:UKロックとクラブが好き。今年は久しぶりにフジロックに参加。朝霧JAMにも参加予定。20台後半女。

望木:犬顔の男をこよなく愛する編集部のお姉さん的存在。今年はROCK IN JAPANほか多数参加。今年は不参加だったが毎年EZO(RISINGSUN)にも参戦。30代前半女。

:今年ap bank fes、a-nationに参加したダウンロード&ケータイ担当兼ショップ店長。アイドル好きだが、実は永ちゃんが一番好きらしい。そしてチョイワル。20台後半男。


●環境に配慮したエコなフェスが増えてきた

suepyon:いやあ台風も来るし、めっきり寒くなって季節はすっかり秋ですなぁ。

宮崎:気がつけば、夏フェスもすっかり過去のものですね。

望木:お酒を飲んで酔っ払ってたんでただでさえ覚えてないのに、すでに記憶が薄れつつ……。

suepyon:は、はい……。みなさんはこの夏に行ったフェスやイベントはどれぐらいあるの? ちなみに僕はフジロックにサマソニにa-nationか。

宮崎:僕はサマソニだけですね。お金と体力がなくて……。個人的にはメタモとか行きたかったんですけどね。

望木:FM802のMEET THE WORLD、ROCK IN JAPAN、あと、OkinawAmp。どこもみんな個性的でそれぞれに面白かったんですが、OkinawAmpのゆる~い感じはクセになりそうでした。会場が宜野湾なんですけど、客席のすぐ後ろがだーってマリンブルーの海なんですよ。5,500円というチケットの安さも魅力的でした。

suepyon:環境といえば、環境に配慮したフェスも増えたよね。

宮崎:フジロックはそういうのの草分けだし、サマソニでも分別は結構徹底してましたよね。

suepyon:環境といえば、ap bank fesなんて、成り立ち自体がそうですよね。

:確かにゴミはちゃんと拾って帰っている人が多かったですね。個人的にも「拾って帰ろう」っていう気になったし。会場内の電気も自家発電でまかなっていて、風力、太陽光とか植物油を燃やすバイオディーゼル燃料で発電しているそうです。

宮崎:そういうエコの発想って普段の生活にも反映されたりするの?

:東京での日常生活に反映されているかって言えば、正直ノーですけど、そういう意識は高まったというか、違う視点でものを見れる気はしますね。お金を集めて、それを環境に還元するだけじゃなくて、若者の参加意識や環境への興味の向上が大事なんじゃないですよね。

suepyon:フジロックはビールの紙コップが翌年のトイレットペーパーになるんだよね。

望木:今年は行かなかったけど、RISING SUNフェスは各フェスの中でも最多の12種分別だったかな?

:すごい! ap bank fesより多いかも。

suepyon:燃える、燃えない、ペットボトル、割り箸、紙コップ、木の食器、とかフジロックも結構細かいけど、RISINGの方がすごいね。

Yuki:メタモルフォーゼは屋台に食器を返すと100円もらえるデポジット制でした。でも食器を返さないで捨てちゃう人も多いので、なんでもゴミだけ拾って1万円稼いだ人もいたそうです(笑)。まあ、結果的にはエコ?


●各地のフェスは過去最高の動員記録

suepyon:今年はフジロックが13万1000人、サマソニが18万人、ROCK IN JAPANが14万1000人と主要フェスはもちろん、各地のフェスが過去最大の動員記録を更新しましたね。実際参加してみて人出はどうでした?

Yuki:フジロックはそろそろ会場の限界を感じますねー。苗場の雰囲気は好きですけど時間を気にしてトイレもおちおち行けないし、ご飯を買う屋台も延々と行列で……。

宮崎:サマソニもすごかったですねぇ。

suepyon:ひたちなか(ROCK IN JAPAN)もあの豪華ラインナップで全券ソールド・アウトだと相当な人出だったのでは?

望木:動員は各日47,000人で、過去最高だったそうです。

Yuki:すごい。何が要因ですかね?

望木:都心からの交通の便と、快適さだと思います。あとは、『JAPAN』誌のブランド力もあると思いますよ。邦楽ロックで特定のアーティストしか出ないという音楽性の幅の狭さが、逆にわかりやすいし、ファンは安心して観に行けますよね。

Yuki:メタモルフォーゼは割とゆったりしてたんですけど、WIREはすごかったです。

suepyon:そ、そういえば、噂では一つだけ人が少なくて快適だったフェスがあったとか。フジロックじゃないんだけど富士山の方で……。

Yuki:ああ……。フェスでビッグネーム呼べば何でも当たるってわけじゃないんですね。そういえば、東北ではチケットの売れ行きが悪くて中止になったフェスもあったし。

suepyon:サマソニは来年、大阪会場を変更して、東阪で20万人の大台を目指すらしいです。人が多けりゃいいってもんでもないと思うんだけど……。

望木:まあ、音楽を楽しむコンサートとしてはあまり混んでいるのは困りますけど、夏フェスはお祭りですからねぇ~。賑やかでいいんじゃないですか。

宮崎:お祭りという意味では、音楽を楽しむフェスというだけでなく、新人アーティストのお披露目コンベンションのような雰囲気もありますよね。こういう仕事をしているせいもありますけど、単独公演に全部行くわけにはいかないから、新人のチェックには助かりますね。音楽好きのリスナーも同じなんじゃないかな?


●それぞれのベスト・アクトは?

宮崎:じゃあ、そろそろ本題のライヴの話題を……。今年僕は行けなかったんですけど、フジロックでのベストアクトは?

Yuki:正直言って結構いいライヴがたくさんでしたよ。

suepyon:そうだね、行く前にラインナップだけ見ているときには出演アーティストに大物感がまったくないなと思いましたけど、結果的には楽しめました。

宮崎:でも、そこがいいんじゃないすかね?

Yuki:そうそう、逆にいいとでも言うべきか。確かにサマソニのメタリカやリンキン、ダフパンみたいな超大物ってレッチリ以外ほぼ皆無だったんですけど、良いライヴはホントにたくさんありました。普通は観れないアーティストが勢ぞろいでしたしね。

宮崎:そうそう。それこそ、フェスの醍醐味じゃないですか! そして、ずばり一番よかったライヴは? ちなみに僕はサマソニはくるり! 今年は幕張メッセのインドアや野外は小さめのステージをメインに観てたんですけど、マティスヤフもよかったですね。

:チャゲアスファンの僕としてはASKAと言いたいんですけど、ap bank fesでは小田和正に感動しました。歌ならASUKAだけど、動き回ったり、暴れっぷりが59歳とは思えなかった!

望木:FM802のMEET THE WORLD BEATではBENNIE Kの成長ぶりに驚かされました。ブレイク前から観ていたので満員の大会場を沸かせる姿が感慨深かったです。ROCKIN JAPANはトークも含めグループ魂が理屈抜きに面白かった。OkinawAmpはそれ目当てで行ったんですけど、もちろん吉井和哉さんです!

suepyon:僕はサマソニのミューズですね。ほかにもダフト・パンクとかアークティック・モンキーズとかいいライヴはたくさんあったけど、言葉にはできない勢いというかパワーが圧倒的でした。グラストンベリーでベストアクトに選ばれたのも納得ですね。そういう意味では期待通りだったのですが、逆にみなさん、期待してなかったけどよかったライヴというのはあります?

Yuki:間違いなくフジロックのジェイソン・ムラーズですねー。あれは圧巻でした! シンガー・ソングライターなのに、ビッグバンドで大きな音を鳴らしてて、それがまた苗場の雰囲気に合っててしびれました! 夜になってもムラーズの話をしてる人とか結構いましたよ。そういうのってまさにフェスの醍醐味ですよね。

:ab bank fesでは、あまりよく知らなかったので全然期待してなかった一青窈はすごくよかったです。歌も、表現力も、人を引き込む力があるというか。a-nationは大塚愛ですね。初めて観たんですけど、今まで僕が抱いていたアイドル的なイメージは吹っ飛びました。演奏も本格的だし、大阪弁のトークも面白かったし。

望木:期待してなかったというよりは、単独に行くほどのファンではないので、フェスでもない限り一生観ないんだろうなぁと思って観た永ちゃんはやっぱりベストでしたね。死ぬまでに一回は観た方がいいですよ。

suepyon:そうですね、一生ものの体験ができる場ですよね。独特の磁場というか、夏フェスだけのテンションの高さみたいなものがあって。子供のころの花火大会とかキャンプとかの興奮が大人になっても味わえる場じゃないかな。そんなわけで、今後のフェスに期待することとかは?

望木:長渕アニキの桜島復活!

suepyon:フェ、フェスなんでしょうか……。

望木:フェスですよー! 出演者も多いし。しかも命がけ! と言いつつも、私がフェスに望むのは、やっぱり快適さかな。若者みたいにバンドTを汗だくにして、首にタオル巻いてライヴをガンガン観まくるわけではないので……。ライヴ+αがよくないとねぇ、やっぱり。

suepyon:そうですねー。フジロックは食事もトイレもお風呂も激混みで、若いころは平気だったけど、最近は体力的にもしんどさを感じます……。

:もっと近場でやってほしい……。

suepyon:遠いからこそ非現実の世界に浸れる部分もあるけどね。

望木:でもフェスって多すぎない? 行きたいのに、お金も時間も追いつかないよ……。

Yuki:それぞれが乱立せずに、ちゃんと住み分けができれば、今の方向性でいいんじゃないでしょうか。チケット代が高いのは、環境対策もあるし、単独いっぱい行くよりは安いし、しょうがないかな。

望木:ジャニーズフェスとか観たいですねぇ。

一同:えーーーっ!?

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