【ライヴレポート】Psycho le Cému、<STAR TRAINに想いをのせて>ファイナルでたどり着いた5人のアクリエ
Psycho le Cémuが2024年12月27日、東京・渋谷CLUB QUATTROにて<QUATTRO GALAXY TOUR ~STAR TRAINに想いをのせて~>のファイナル公演を開催した。5月2日と3日の2日間、地元・姫路のひめじアクリエ大ホールにて開催される自身主催フェス<Psycho le Cému presents 姫路シラサギROCK FES 2025>のテーマソングも初披露された同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。
◆Psycho le Cému 画像
地球防衛軍のDAISHIとAYA、それぞれ異なる星からやってきた宇宙人のLida、seek、YURAサマの5人は、“アクリエ”(Psycho le Cému主催フェス<シラサギROCK FES>会場と同名)なる漆黒の隕石から地球を守るために奮闘中だ。
ピアノの静かな音色で始まったSEはドラマチックに展開し、これまでのいきさつを語るDAISHIのナレーションが重なる。機関車が走り出す音とともに、STAR TRAINの発車を告げるアナウンスが響いた。音楽だけではなく、物語の世界を楽しませてくれるのが彼らの大きな魅力のひとつだろう。会場にいる人たちをSTAR TRAINに乗せて、宇宙への旅が始まった。
汽笛の音から始まったのは、「STAR TRAIN」。ド派手な見た目からは意外なくらいPsycho le Cémuには良質なメロディとキャッチーな歌がある。伸びやかなサビのメロディに合わせて、元気いっぱいにジャンプ。体が揺れるのに合わせて心まで躍るようだ。そのまま「あきらめないDAYS」、さらに「命のファンファーレ」と耳になじむメロディに載せて前向きで明るいメッセージを届ける曲が続く。会場はすでに多幸感でいっぱい。
「全員でかかって来い!」というseekの猛々しい声が、そんな空気を黒く塗り潰していく。始まったのは、「Revenger-暗闇の復讐者-」。ここからは、いわゆるヴィジュアル系バンド(その枠だけには収まらないのだけれど)でもある彼らの、ライヴバンドとしての魅力が炸裂。激しいヘドバンをはじめ、荒々しいノリが広がり、会場全体が熱を帯びていく。
このまま激しく突き進んでいくはずがトラブル発生。すぐには復旧できなかった様子で、seekが急遽MCを始めた。ストーリーに登場する銀狼を演じる(?)ハスキー犬のぬいぐるみと戯れるなど、顔を銀色に塗ったヴィジュアルとは裏腹にあざと可愛い一面を出しまくる。姫路という関西の生まれのせいか、MCで爆笑をかっさらうことも珍しくない彼ら。それは、仲良しの5人でステージに立つことが楽しくてたまらない、そんな気持ちの現れでもあるだろう。
アドリブでも十分に会場を沸かせ、再び演奏へ。ラテン調の「VISITOR」で音楽的な幅の広さをのぞかせると(特にアコギを彷彿とさせるLidaのギターソロには耳を奪われた)、ここからは宇宙を旅するストーリーがお芝居で進行する。5人+銀狼1匹が宇宙のど真ん中までやって来ていることが明らかになったところで、ライヴは中盤戦。ここは、芸達者な5人の見せ所だ。演技に加えて、楽器を持たずにダンスするという、彼らお得意かつおなじみの飛び道具を発動すると、さらにYURAサマが「JUNGLE×JUNGLE」で華麗に踊り、「AREA」ではその美声を披露する。そしておなじみ「オッハー!」の挨拶からAYAがキュートな魅力を振りまき、続く「You&Me」ではポンポンを持ってダンス! 次から次へと見どころたっぷりだ。
「MOON PRISONR」から再び会場に熱い火を放つように激しくファンを煽り、「ノスフェラトゥ」と、ハードなナンバーを連続して投下していく。ストレス発散とばかりにライヴで激しく暴れるのを楽しむ音楽ファンにとっても、Psycho le Cémuのライヴは十分満足できるはず。さらにこのときは、楽曲が表現する荒々しさに加え、DAISHIの真剣な鋭い眼差しやシリアスな表情が印象的で、熱気が充満する中にも冷たさが感じられ、ゾクゾクするほどだった。
ライヴが終盤を迎えるとともに、ストーリーもクライマックス。銀狼が命と引き換えに漆黒を抑え込んだおかげで、5人はアクリエにたどり着いた。思いがけない別れの悲しみを「哀の雨」に載せて届けるように、物語の展開に沿ってライヴを展開。これまで以上にお芝居とライヴが融合したステージで、彼らならではのエンターテインメントを見せてくれた。本編最後を飾った名曲「REMEMBRANCE」では、感極まったかのようにも見えたDAISHI。思いのこもった特別な演奏に感情を揺さぶられ、喜怒哀楽のすべてを満喫できるライヴとなった。
大満足の本編に続いて、さらにアンコールの最後には、新曲「シラサギ」のライヴ初披露というプレゼントが飛び出す。姫路城の別名である白鷺城から取られたこの曲は、<シラサギROCK FES>のテーマ曲だ。そして大空を飛ぶシラサギは、夢を追って故郷を離れた自分たち自身を表してもいる。Psycho le Cémuとして夢をかなえるために姫路を離れ、すでに姫路で育った歳月よりも長い時間が過ぎ去っているかもしれない。それでも、彼らがいま、姫路を思う気持ちは熱い。
<シラサギROCK FES>には、Psycho le Cémuを筆頭に、さまざまな魅力を持ったバンドが集まる。最近では、各地でさまざまなフェスが開催され、全国からたくさんの観客が足を運んでいる。そんなフェスのひとつになるであろう<シラサギROCK FES>の記念すべき第一回を、ぜひとも目撃し、彼らの故郷でPsycho le Cémuのライヴを大いに楽しみたいものだ。
取材・文◎MIYUKI MURAYAMA
撮影◎YOSUKE KOMATSU(ODD JOB)
■<Psycho le Cému presents 姫路シラサギROCK FES 2025>
open13:00 / start14:00 ※終演19:00予定
▶DAY1 出演
Psycho le Cému / PENICILLIN / SHAZNA / アンティック-珈琲店- / DEZERT
5月3日(土) 兵庫・ひめじアクリエ大ホール
open12:00 / start13:00 ※終演18:00予定
▶DAY2 出演
Psycho le Cému / 氣志團 / ゴールデンボンバー / キズ / ENVii GABRIELLA
▼チケット料金
全席指定 前売り
●1F席最前列応援チケット:110,000円 ※お一人様1枚まで
特典:
・5月4日 姫路Beta Psycho le Cému Special ONEMAN LIVEご招待
・5月4日 アフターパーティーご招待
・オリジナルグッズ付き
※最前列は、有効座席の一番前のお座席となり、ステージとの保安距離確保のためより1列目が販売されない場合がございます。 あらかじめご了承の上、お買い求めください。
●2F席最前列応援チケット:55,000円 ※お一人様1枚まで
特典:
・5月4日 姫路Beta Psycho le Cému Special ONEMAN LIVE ご招待
・オリジナルグッズ付き
◯5月4日 特典に関して
・5月4日 姫路Beta公演
open13:00 / start14:00 ※終演16:00予定
・5月4日 アフターパーティー
start17:00予定 終了19:00予定
※アフターパーティー会場は購入者さまのみ後日お知らせ
●指定席:¥11,000- ※お一人様4枚まで
●当日:¥13,000-
学生割引あり:当日¥6,000-キャッシュバック 全券種対応
(問)YUMEBANCHI(大阪) 06-6341-3525
※チケットプレイガイド情報後日発表
主催:YUMEBANCHI
企画:株式会社OCTAGON
制作:BARRIER Co.,Ltd.
■DIGITAL SINGLE「シラサギ」
配信リンク:https://nex-tone.link/A00171431
※2025年5月に開催する<姫路シラサギROCK FES>のテーマソングは、結成25周年を迎えたPsycho le Cému2年ぶりのデジタルシングル。メンバー五人の出身地である兵庫県姫路市の世界文化遺産「姫路城」の別名「白鷺城」をテーマにし、夢を叶える五人と大空を羽ばたくシラサギをイメージしたピアノの旋律が印象的な楽曲。
■<FC LIVE 2025 LIMIT OF THE VOICE 7days>
▶<播州姫路暴走列伝〜フルメタルをしゃぶり合いながら〜>
2月4日 代官山SPACE ODD
▶<JAPANESE IDOL〜5色の推し〜>
2月5日 代官山SPACE ODD
▶<PLC学園〜劣等生のバースデー〜>
2月6日 代官山SPACE ODD
▶<ゲルニカ団〜今宵生贄の時〜>
2月7日 代官山SPACE ODD
▶<天使の誘惑〜傷だらけの翼で〜>
2月8日 代官山SPACE ODD
▶<TOKYO VISUAL WORLD〜怒涛のシャンパンコールNo.1は誰だ!〜>
2月9日 代官山SPACE ODD
▶<TOKYO VISUAL WORLD〜狂血の逆襲〜>
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