【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「大正琴」
“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そうなの?的なものから、世界の民族楽器まで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第87回のお題は「大正琴」です。
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空中の木胴に2~12本の金属弦を張った琴の一種。数字の書かれた鍵盤が備えられているのが大きな特徴。右手に持ったピック(義甲)で弦を弾くことで音を出すが、鍵盤を押さえることで音色を変化させることができる。
大正琴の始まりは1912年(大正元年)。家庭でも手軽に演奏できる大衆楽器の必要性を感じていた明笛奏者だった森田吾郎が、タイプライターに着想を得て、二弦琴を発展させる形で大正琴を開発した。
演奏には専用の「数字譜」が用いられる。そこに書かれた数字の鍵盤を押しながら弦を弾くことでメロディーを奏でることができることから、比較的簡単に演奏できる楽器として大正時代に流行し、以降も度々ブームが訪れている。
文:竹内伸一
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