【ライブレポート】エース・フレーリー、四半世紀ぶりの来日公演開幕
言わずと知れたKISSのオリジナル・ギタリスト、エース・フレーリーが日本上陸。2001年にはKISSの一員として東京ドームをはじめとする各会場のステージに立ってい彼だが、ソロ名義での日本公演は実に1993年以来25年ぶりということになる。今回の公演は、東京と大阪のビルボードライブにて4日間連続で連夜2公演(計8公演)を行なうというもの。その初日にあたる9月3日、六本木のビルボードライブ東京には世代を超えた熱心なファンが詰めかけ、この短期集中公演は熱い幕開けを迎えることになった。
◆エース・フレーリー 画像
この10月には『スペースマン』と題された4年ぶりの新作オリジナル・アルバムのリリースも控え、さらに今年はKISSのオリジナル・メンバー4人が同時に最初のソロ・アルバムを発表した1978年から数えて40年ということもあり、「新作からの曲が中心になるのではないか?」「ソロ・キャリアの総括的なライヴになるのではないか?」といった予測の声も事前には聞こえていたが、実際の演奏内容はむしろ、あくまでKISSの楽曲を軸としたもの。詳しくは別掲のセットリストをご参照いただきたい。逆に、本日以降にライヴを観覧予定でネタバレを避けたい読者には、ご注意いただければ幸いだ。
具体的な曲名抜きに大まかな演奏内容について言うならば、それはまさにKISSファン、ことにエースを愛する人たちならば過去楽曲の復習をほぼ必要としないものだった。ソロ作品からの楽曲や、KISSのレパートリーで彼がリード・ヴォーカルをとる曲のみならず、本来ならば彼が歌うべきだった曲も、お馴染みのカヴァーも登場する。さらには、ポール・スタンレーやジーン・シモンズ、ピーター・クリスが歌ってきた代表曲のいくつかも披露。全曲をエース自身が歌うわけではないが、彼のまわりを固める“KISSの曲ならば何でも演奏でき、歌えるメンバーたち”が適宜ヴォーカルを務め、KISSファンにはたまらないキラー・チューン連発を続けていく。
ちなみにその頼りになるサポート・ミュージシャンたちは、ジェレミー・アスブロック(G)、フィル・ショウズ(B)、ライアン・クック(G)、そしてクリストファー・ウィリアムズ(Dr)という顔ぶれ。クリストファーはACCEPTの一員でもあり、弦楽器担当の3人は昨年、ジーン・シモンズ・バンドのメンバーとして来日していたミュージシャンたちだ。フィルは、その際にはギターを担当していた。
KISSやエースの楽曲を付け焼刃ではない理解度で、しかも過不足のない演奏を聴かせるミュージシャンたちに脇を固められながら、エースは実に楽しげにプレイし、ラウドに歌いあげていた。ギタリストが3人もいることで、その爆音の迫力も半端なものではなかったし、ヴォーカル・ハーモニーの厚さも素晴らしかったことを付け加えておきたい。この公演は9月4日、5日にはビルボードライブ東京、そして6日にはビルボードライブ大阪でも行なわれる。この機会に是非、この顔ぶれと演目ならではの理屈抜きに楽しくエネルギッシュなロック・ショウをお楽しみいただきたいところだ。そして、10月に発売を控えている新作アルバムにも注目を!
取材・文◎増田勇一
撮影◎Masanori Naruse
■ACE FREHLEY set list@ビルボードライブ東京(9/3)
Parasite
Hard Times
2000 Man
Rock Soldiers
Rip It Out
Love Gun
Rocket Ride
Emerald
Strange Ways
New York Groove
Shock Me~guitar solo
Cold Gin
Detroit Rock City
Deuce
■<エース・フレーリー 来日公演>
2018年9月3日(月) ビルボードライブ東京
2018年9月4日(火) ビルボードライブ東京
2018年9月5日(水) ビルボードライブ東京
1stステージ 開場17:30 / 開演18:30
2ndステージ 開場20:30 / 開演21:30
▼チケット
サービスエリア¥13,800-/カジュアルエリア12,800- (1ドリンク付き)
※東京公演は特別営業時間となります。
(問)03-3405-1133
【大阪】
2018年9月6日(木) ビルボードライブ大阪
1stステージ 開場17:30 / 開演18:30
2ndステージ 開場20:30 / 開演21:30
▼チケット
サービスエリア¥14,000-/カジュアルエリア13,000- (1ドリンク付き)
(問)06-6342-7722
www.billboard-live.com/