【2017年グラミー特集】ジャンルを超えたサウンド、アンダーソン・パーク

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アンダーソン・パークは1986年生まれ、カリフォルニア州オックスナード出身。黒人の父親と韓国人の母親の間に生まれた。シンガー、ソングライター、ラッパー、ドラマー、プロデューサーと多彩な面を持つ。

◆アンダーソン・パーク画像

パークは、恵まれた家庭環境で育ったわけではない。ミュージシャンとして成功する前は、妻や子どもと一緒にホームレスになったこともあった。パークの波乱万丈の人生は、彼の作る歌詞に反映されている。パークの父親は大麻を吸って海軍を解雇され、アルコールとドラッグに溺れた生活を送っていた。パークが父親を最後に見たのは7歳の頃。母親にまたがり暴力を振るっているところだった。

「母親からは血が流れ、父親は警察に逮捕された」パークは過去を振り返って述べている。父親は14年間を刑務所で過ごし、亡くなった。母親は一生懸命に働き、パークたち家族を支えた。12歳でドラムを始めたパークは、ラップに才能があることに気がつく。21歳の頃、ロサンゼルスに移り住み、ハリウッドにある音楽学校に入学。歌や曲作りに打ち込んだ。

ロックバンドでドラマーを務めたり、ツアーに出たりして、次第にパークの才能が開花していく。2012年、デビュー・アルバムの『O.B.E. Vol. 1』をリリース。2014年には『Anderson .Paak』に名義を変え、アルバム『Venice』を発表する。当時、無名の存在だったパークが注目されるきっかけとなったのが、ドクター・ドレの『コンプトン』に参加したことだった。その後、『Malibu』をリリースし、2017年のグラミー賞にノミネートされた。

『Malibu』は、これまでリリースしたアルバムよりも大幅に進化した。古典的なサウンドから現代的なサウンドまで取り入れる大胆な作品となっている。『Malibu』のサウンドは、BPM100前後のスローからミドルテンポで、強いグルーヴとバンド・サウンドが特徴だ。重なり合うキーボード、多彩なフレーズを奏でるギター、ホーンなどが曲に彩りを加えている。

また、豪華なゲスト陣を迎えたことでも話題となった。『Malibu』では、女性ラッパーのラプソディ、R&BシンガーのBJ・ザ・シカゴ・キッドなど多様なゲストが参加している。プロデューサーにも、ジャズ寄りの楽曲を得意とするマッドリブや、サイケデリックな作風からソウルまでこなすDJ・カリルなど、『Malibu』の雰囲気を作り出すのに最高の布陣が揃っている。また、パークと共に様々なプロジェクトで曲を演奏してきたバンドThe Free Nationalsは、グルーヴ感を演出し、あらゆるジャンルを折衷した独特のスタイルを生み出すのに貢献している。

2016年の日本公演では、チケットは即完売。圧倒的なパフォーマンスを見せつけ、観衆を魅了した。

第59回グラミー賞 ノミネート2部門
・最優秀新人
・最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム

写真:Getty images

WOWOW番組

●「現地よりお届け!まもなく第59回グラミー賞授賞式」【無料放送】
放送日:2月13日(月)午前9:00[WOWOWプライム]
●「生中継!第59回グラミー賞授賞式」
放送日:2017年2月13日(月)午前9:45[WOWOWプライム]※二カ国語版(同時通訳)
●「第59回グラミー賞授賞式」
放送日:2017年2月13日(月)夜10:00 [WOWOWライブ]※字幕版

◆グラミー賞授賞式特設サイト
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