【速レポ】<中津川フェス>The SunPaulo、「雨、やんでるやんか!」
初日はシアターブルック、2日目はインディーズ電力大取締役会としての出演を既に終えている佐藤タイジは、<中津川 THE SOLAR BUDOKAN >のホストとして今年も大忙し。今度は、RESILIENCE STAGEに森俊之(Key)とのエレクトロ・ユニットThe SunPauloとしての登場だ。
◆The SunPaulo 画像
REVOLUTION STAGE 、REDEMPTION STAGEが設置されたフィールドよりも高い位置にあり、ステージからの眺望も美しいRESILIENCE STAGEは、日々の喧騒を忘れて音楽に身を委ねるには最高のシチュエーションといえる。そうした環境ということもあって、踊れる音楽を聴かせてくれるこうしたアーティストにはピッタリのステージなのだ。
The SunPauloの2人は、なんとレッドカーペットが敷かれたステージ裏の建物の階段から登場。集まったオーディエンスが「ヒュ~!」と声をかける。派手な羽がついたマスクで仮装した妖しげなビジュアルは、すでに現実離れ。マスクをつけているため晴れ男・タイジの顔がはっきり出ていないからだろうか、ちょうどライヴが始まる直前からポツリポツリと雨が降り出していた。
そんな中集まったオーディエンスを前に、陰鬱な低音が打ち込みで流れ、森が鍵盤を叩くと、タイジがレスポールで16ビートのカッティングを弾く。「Release the Floor!」と何度も叫ぶタイジと、一番前に陣取った人の距離はわずか1mもないくらい。しかも互いの間には高低差もないため、演奏の興奮がダイレクトに伝わってくる。凄い。
「The SunPauloです!気がつけば15年やってます!心を込めて、遊んでいこう! 」と、佐藤タイジは言った。実際、太いビートに乗せてギターを弾きまくるタイジは実に気持ち良さそうであり、これだけ直球のエレクトロ・ダンス・ミュージックの前には、オーディエンスも快楽に身を委ねざるをえない。だが、ただ踊れるだけではなく“正直者が馬鹿を見る これが俺たちのふるさとさ”とシニカルな歌詞が繰り返される等、メッセージも込められているのが佐藤タイジの表現らしい。マスクにより表情ははっきりと伺えないが、白い歯を覗かせて演奏するその姿からは、パフォーマンスに対する本人の手ごたえが伝わってきた。
その後、ゲストドラマーに元メンバーの沼澤尚が加わると、より一層派手な4つ打ちのナンバーへ。ゴリゴリのEDMにドラムのビートも加わり、フロアが揺れに揺れる。見ると、音に合わせてアキレス腱を伸ばしたりと、エクササイズをしている人がいたのには思わず笑ってしまったが、それくらい体を動かしたくなるライヴだったことは間違いない。
そして、飛び入りでパーカッショニストの辻コースケがタンバリン片手にステージに上がると、さらなる盛り上がりを見せた。生々しくアグレッシヴな演奏をおこなうマンパワーは完全に1つになり、エンディングへと登りつめて行く。ラストナンバーである「Close to you」は最高のカタルシスを感じさせ、ライヴが終わる頃にはすっかり雨も上がっていた。
「雨、やんでるやんか!晴れてるぜ!」-佐藤タイジ
やっぱり、佐藤タイジは晴れ男・ソーラーマンだったようだ。
取材・文◎岡本貴之
撮影◎俵 和彦
1. Release the Floor
02. NEW WAVE
03. SESSION
04. Turn on,tune in
05. Close to you
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>
Day2:2016年 9月11日(日)
会場:岐阜県中津川市 中津川公園内 特設ステージ
岐阜県中津川市茄子川1683-797
※雨天決行(荒天の場合は中止)
▼9月10日(土)出演者
シアターブルック、AFTER SCHOOL HANGOUT (林立夫&沼澤尚 with 鈴木茂, 森俊之, 沖山優司 featuring Leyona and 高橋幸宏)、チャットモンチー、DJダイノジ、怒髪天、H ZETTRIO、麗蘭、ましまろ、MONGOL800、NAMBA69、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND、RIZE、SA、Spinna B-ILL、10-FEET、Dragon Ash、SCOOBIE DO、THE BLACK COMET CLUB BAND、cro-magnon、加藤登紀子、シシド・カフカ、中川敬 (ソウル・フラワー・ユニオン) 、オレスカバンド、NO GENERATION GAPS(うじきつよし・佐々木亮介)、Dachambo、DJ NOBU A.K.A. BOMBRUSH! with IO, DONY JOINT & YOUNG JUJU (KANDYTOWN / BCDMG)
▼キャンパーズParty“Village Of illusion”
LIVE:フォークソング部 (NAOKI[SA]+上原子友康 [怒髪天])、藤井一彦 (THE GROOVERS)、 Rei
DJ:SEIYA、DJ PAIPAI & SWEET RAVE、DJ 吉沢dynamite.jp
Midnight illusion:瀧澤賢太郎、DJ EMMA、KEN ISHI
▼9月11日(日)出演者
ACIDMAN、a flood of circle、赤い公園、THE COLLECTORS、ダイノジ(Talk&Live)、the HIATUS、インディーズ電力 大取締役会、Nothing’s Carved In Stone、THE King ALL STARS(加山雄三、佐藤タイジ、古市コータロー、名越由貴夫、ウエノコウジ、武藤昭平、山本健太)、八代亜紀、さかいゆう feat. 福原美穂 × 中津川 JAM (柴山哲郎、沼澤尚、中條卓、森俊之) 、the LOW-ATUS、ROVO、浜崎貴司 GACHI SOLAR SPECIAL(浜崎貴司、仲井戸“CHABO”麗市、佐藤竹善(Sing Like Talking)、PES(RIP SLYME)、山田将司(THE BACK HORN))、MANNISH BOYS、LIVE FOR NIPPON 〜Pray For 熊本〜 (高田漣.・東田トモヒロ・山口洋)、 片平里菜、真心ブラザーズ、ストレイテナー、チャラン・ポ・ランタン、BimBamBoom、Young Juvenile Youth、OZROSAURUS、ROTH BART BARON、TheSunPaulo、Yasei Collective、iCas(インディーズ電力 大取締役会)、LIFE IS GROOVE(KenKen、山岸竜之介、SATOKO、タブゾンビ)
◆BARKS内<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>特集
◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>オフィシャルサイト
◆THEATRE BROOK オフィシャルサイト
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルTwitter
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルFacebook
この記事の関連情報
【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>佐藤タイジ、「ここはオレが伝えたいことの真意がわかってくれそうな人が多そう」
G-FREAK FACTORY主宰<山人音楽祭2024>、第一弾発表にHAWAIIAN6、Dragon Ash、ROTTENGRAFFTY、佐藤タイジなど14組
<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>、2024年の開催を断念「1年休ませてください」
【速レポ】<中津川ソーラー>奥田民生 Solar Session、レアでグダグダな充実共演「毎年、入口でやりましょう」
【速レポ】<中津川ソーラー>ストレイテナー、2DAYSの大トリは祝祭「ありがとう、待ってるよ。それまで元気で」
【速レポ】<中津川ソーラー>Original Love、愛とソウルで高みへ上り詰めたRESPECT STAGEクライマックス
【速レポ】<中津川ソーラー>シアターブルック w/ 河村隆一、「このフェスがやれて良かった!」
【速レポ】<中津川ソーラー>吉川晃司、強靱なバンドサウンドと最強のセットリストに大喝采「またね!」
【photo gallery】<中津川ソーラー>NONA REEVES