【速レポ】<中津川フェス>Nothing's Carved In Stone、「お前たちを揺らしにきたんです」
確固たる意志を携えた音を卓越した技術でひとつひとつ鳴らし、ハイクオリティなサウンドを構築してオーディエンスを魅了しまくったのが、2015年に引き続き2度目の出演となったNothing's Carved In Stoneだ。
◆Nothing's Carved In Stone 画像
まずは村松拓(Vo./G.)がピン・ヴォーカルのスタイルになり、「In Future」で軽やかに始動、曲が進めば進むほど前のめりになっていくオーディエンス。曲はもちろんのこと、村松のしなやかでコクのある歌声、生形真一(G.)の質と鳴りの良いギター、日向秀和(Ba.)の精強なベース、大喜多崇規(Dr.)が叩き出す揺るぎないリズムという、メンバーそれぞれが持つスキルの素晴らしさもあり、その求心力が半端じゃない。
様々なアプローチで彩られ、意識に直接訴えかけてくるアレンジを施し、深みのあるロックとかけ合わせた「Milestone」、村松の「遠くにいる友達のことを歌った曲をやります」との言葉に引き寄せられ、そのまま曲にどっぷりと浸れた「Diachronic」、イントロでひと際大きな歓声が客席から湧き、オーディエンスも体を揺らしまくって踊った「Brotherhood 」と圧巻の流れ。しかし、その感覚より突き進んだ境地があったのかと物凄く驚かされたのが「November 15th」であった。
精度の高い音を紡ぎ、サビでの弾け方が尋常ではなく、その解放感に痛快さすら感じてしまったほど。この中津川という最高なロケーションもその雰囲気を一層盛り上げ、“ロックの極致”と表現しても過言ではない時間を体感できたのだ。
「ただ、ライヴをしに来たんじゃないんです。お前たちを揺らしにきたんです」と村松が大声で叫んでからの「Out of Control」もまた凄まじいノリを演出してくれる。その勢いたるや、揺れるというよりも、力いっぱい全身を揺さぶられるようだ。メンバーそれぞれが己と向き合い、高いレベルで絡み合っているからこそ、これほどまでのサウンドが生まれるのだろう。
桁外れのスケール感で包み込み、そのまま身を委ねたくなった「Perfect Sound」を突き刺し、「また会おうぜ」という村松のひと言でステージを後にした彼ら。余計な混じりっ気など何もない、どこまでも真摯にロックと対峙したサウンドで最高の爪痕を残してくれた。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎平野大輔
【Nothing’s Carved In Stone@REDEMPTION STAGEセットリスト】
02. Milestone
03. Diachronic
04. Brotherhood
05. November 15th
06. Out of Control
07. Spirit Inspiration
08. きらめきの花
09. Perfect Sound
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>
Day2:2016年 9月11日(日)
会場:岐阜県中津川市 中津川公園内 特設ステージ
岐阜県中津川市茄子川1683-797
※雨天決行(荒天の場合は中止)
▼9月10日(土)出演者
シアターブルック、AFTER SCHOOL HANGOUT (林立夫&沼澤尚 with 鈴木茂, 森俊之, 沖山優司 featuring Leyona and 高橋幸宏)、チャットモンチー、DJダイノジ、怒髪天、H ZETTRIO、麗蘭、ましまろ、MONGOL800、NAMBA69、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND、RIZE、SA、Spinna B-ILL、10-FEET、Dragon Ash、SCOOBIE DO、THE BLACK COMET CLUB BAND、cro-magnon、加藤登紀子、シシド・カフカ、中川敬 (ソウル・フラワー・ユニオン) 、オレスカバンド、NO GENERATION GAPS(うじきつよし・佐々木亮介)、Dachambo、DJ NOBU A.K.A. BOMBRUSH! with IO, DONY JOINT & YOUNG JUJU (KANDYTOWN / BCDMG)
▼キャンパーズParty“Village Of illusion”
LIVE:フォークソング部 (NAOKI[SA]+上原子友康 [怒髪天])、藤井一彦 (THE GROOVERS)、 Rei
DJ:SEIYA、DJ PAIPAI & SWEET RAVE、DJ 吉沢dynamite.jp
Midnight illusion:瀧澤賢太郎、DJ EMMA、KEN ISHI
▼9月11日(日)出演者
ACIDMAN、a flood of circle、赤い公園、THE COLLECTORS、ダイノジ(Talk&Live)、the HIATUS、インディーズ電力 大取締役会、Nothing’s Carved In Stone、THE King ALL STARS(加山雄三、佐藤タイジ、古市コータロー、名越由貴夫、ウエノコウジ、武藤昭平、山本健太)、八代亜紀、さかいゆう feat. 福原美穂 × 中津川 JAM (柴山哲郎、沼澤尚、中條卓、森俊之) 、the LOW-ATUS、ROVO、浜崎貴司 GACHI SOLAR SPECIAL(浜崎貴司、仲井戸“CHABO”麗市、佐藤竹善(Sing Like Talking)、PES(RIP SLYME)、山田将司(THE BACK HORN))、MANNISH BOYS、LIVE FOR NIPPON 〜Pray For 熊本〜 (高田漣.・東田トモヒロ・山口洋)、 片平里菜、真心ブラザーズ、ストレイテナー、チャラン・ポ・ランタン、BimBamBoom、Young Juvenile Youth、OZROSAURUS、ROTH BART BARON、TheSunPaulo、Yasei Collective、iCas(インディーズ電力 大取締役会)、LIFE IS GROOVE(KenKen、山岸竜之介、SATOKO、タブゾンビ)
◆BARKS内<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>特集
◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>オフィシャルサイト
◆THEATRE BROOK オフィシャルサイト
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルTwitter
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルFacebook
この記事の関連情報
【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>佐藤タイジ、「ここはオレが伝えたいことの真意がわかってくれそうな人が多そう」
G-FREAK FACTORY主宰<山人音楽祭2024>、第一弾発表にHAWAIIAN6、Dragon Ash、ROTTENGRAFFTY、佐藤タイジなど14組
<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>、2024年の開催を断念「1年休ませてください」
【速レポ】<中津川ソーラー>奥田民生 Solar Session、レアでグダグダな充実共演「毎年、入口でやりましょう」
【速レポ】<中津川ソーラー>ストレイテナー、2DAYSの大トリは祝祭「ありがとう、待ってるよ。それまで元気で」
【速レポ】<中津川ソーラー>Original Love、愛とソウルで高みへ上り詰めたRESPECT STAGEクライマックス
【速レポ】<中津川ソーラー>シアターブルック w/ 河村隆一、「このフェスがやれて良かった!」
【速レポ】<中津川ソーラー>吉川晃司、強靱なバンドサウンドと最強のセットリストに大喝采「またね!」
【photo gallery】<中津川ソーラー>NONA REEVES