【速レポ】<中津川フェス>ROVO、「天気も良くてよかったですね。佐藤タイジ君の人柄だと思います」
“天気も良くてよかったですね。佐藤タイジ君の人柄だと思います”と言ったのは、REVOLUTION STAGE2日目のトップバッター、ROVOのリーダー、勝井祐二(Violin)だ。
◆ROVO 画像
そう、実は開催直前まで、2日目は雨になるんじゃないかと心配されていたのだ。しかし、今日も空は見事に晴れている。いや、見事と言うには雲の数は若干多いものの、太陽光発電には何の支障もないだろう。ざまあみろ。誰に対してなのかよくわからないが(いや、ホントはわかってる)、とにかくそんな快哉を心の中で叫び、ROVOの演奏に身を任せた。
結成以来、人力ドラムン・ベースと謳われながら、バンド・サウンドによるダンス・ミュージックを追求してきた6人組も今年、結成20周年を迎えた。この日のステージも20年のキャリアを振り返るように「SPICA」「ECLIPSE」「SUKHNA」という新旧の人気曲を披露。芳垣安洋と岡部洋一による躍動感あふれるツイン・ドラムの連打とステージ中央に置いたイスに腰掛け、原田仁が唸らせるベースに支えられ、益子樹がループさせるシンセのフレーズが曲の輪郭を描き出す中、勝井と山本精一(G)が時に掛け合い、時に絡み合いながら繰り広げるダイナミックな演奏にファンは心地良さそうに体を揺らしている。
破壊的なフレーズをアグレッシヴに奏でるだけに止まらず、長尺の演奏の中でスリリングに表情を変える曲に合わせ、ギターを泣かせたり、ファンキーにコードを刻んだりする山本のギターが見事だ。一方の勝井はヴァイオリンをかき鳴らしたり、足元のエフェクターのツマミをグリグリと捻ってノイズを鳴らしたりしながら、曲が持つエッジを際立たせる。
音楽を聴きながら踊るという文化を持たない筆者はダンス・ミュージックと言うよりもむしろ、卓越したテクニックと固定観念に囚われないアイディアの閃きに裏打ちされたフュージョンとして楽しんだ。
MCも入れないし、観客を煽ることもしない。ストイックに演奏に没頭しながら、音だけで勝負する6人の姿からは、そのクールな装いとは裏腹に熱いミュージシャンシップが感じられた。
取材・文◎山口智男
撮影◎三浦麻旅子
01. SPICA
02. ECLIPSE
03. SUKHNA
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>
Day2:2016年 9月11日(日)
会場:岐阜県中津川市 中津川公園内 特設ステージ
岐阜県中津川市茄子川1683-797
※雨天決行(荒天の場合は中止)
▼9月10日(土)出演者
シアターブルック、AFTER SCHOOL HANGOUT (林立夫&沼澤尚 with 鈴木茂, 森俊之, 沖山優司 featuring Leyona and 高橋幸宏)、チャットモンチー、DJダイノジ、怒髪天、H ZETTRIO、麗蘭、ましまろ、MONGOL800、NAMBA69、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND、RIZE、SA、Spinna B-ILL、10-FEET、Dragon Ash、SCOOBIE DO、THE BLACK COMET CLUB BAND、cro-magnon、加藤登紀子、シシド・カフカ、中川敬 (ソウル・フラワー・ユニオン) 、オレスカバンド、NO GENERATION GAPS(うじきつよし・佐々木亮介)、Dachambo、DJ NOBU A.K.A. BOMBRUSH! with IO, DONY JOINT & YOUNG JUJU (KANDYTOWN / BCDMG)
▼キャンパーズParty“Village Of illusion”
LIVE:フォークソング部 (NAOKI[SA]+上原子友康 [怒髪天])、藤井一彦 (THE GROOVERS)、 Rei
DJ:SEIYA、DJ PAIPAI & SWEET RAVE、DJ 吉沢dynamite.jp
Midnight illusion:瀧澤賢太郎、DJ EMMA、KEN ISHI
▼9月11日(日)出演者
ACIDMAN、a flood of circle、赤い公園、THE COLLECTORS、ダイノジ(Talk&Live)、the HIATUS、インディーズ電力 大取締役会、Nothing’s Carved In Stone、THE King ALL STARS(加山雄三、佐藤タイジ、古市コータロー、名越由貴夫、ウエノコウジ、武藤昭平、山本健太)、八代亜紀、さかいゆう feat. 福原美穂 × 中津川 JAM (柴山哲郎、沼澤尚、中條卓、森俊之) 、the LOW-ATUS、ROVO、浜崎貴司 GACHI SOLAR SPECIAL(浜崎貴司、仲井戸“CHABO”麗市、佐藤竹善(Sing Like Talking)、PES(RIP SLYME)、山田将司(THE BACK HORN))、MANNISH BOYS、LIVE FOR NIPPON 〜Pray For 熊本〜 (高田漣.・東田トモヒロ・山口洋)、 片平里菜、真心ブラザーズ、ストレイテナー、チャラン・ポ・ランタン、BimBamBoom、Young Juvenile Youth、OZROSAURUS、ROTH BART BARON、TheSunPaulo、Yasei Collective、iCas(インディーズ電力 大取締役会)、LIFE IS GROOVE(KenKen、山岸竜之介、SATOKO、タブゾンビ)
◆BARKS内<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>特集
◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2016>オフィシャルサイト
◆THEATRE BROOK オフィシャルサイト
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルTwitter
◆佐藤タイジプロジェクト オフィシャルFacebook
この記事の関連情報
【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>佐藤タイジ、「ここはオレが伝えたいことの真意がわかってくれそうな人が多そう」
G-FREAK FACTORY主宰<山人音楽祭2024>、第一弾発表にHAWAIIAN6、Dragon Ash、ROTTENGRAFFTY、佐藤タイジなど14組
<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>、2024年の開催を断念「1年休ませてください」
【速レポ】<中津川ソーラー>奥田民生 Solar Session、レアでグダグダな充実共演「毎年、入口でやりましょう」
【速レポ】<中津川ソーラー>ストレイテナー、2DAYSの大トリは祝祭「ありがとう、待ってるよ。それまで元気で」
【速レポ】<中津川ソーラー>Original Love、愛とソウルで高みへ上り詰めたRESPECT STAGEクライマックス
【速レポ】<中津川ソーラー>シアターブルック w/ 河村隆一、「このフェスがやれて良かった!」
【速レポ】<中津川ソーラー>吉川晃司、強靱なバンドサウンドと最強のセットリストに大喝采「またね!」
【photo gallery】<中津川ソーラー>NONA REEVES