【速報レポート】<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013>TRICERATOPS、激しくもハートフルなトライアングル

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2012年、バンド結成15周年を迎えたTRICERATOPS。どんな会場も盛り上げるダンス・ロック・バンドとして今や大型フェスには欠かせない存在だ。ヴォーカルの和田唱は昨年12月20日に日本武道館で行われた<THE SOLAR BUDOKAN>にも出演している。太陽光での武道館ライヴ成功を体感しているだけに、今回の出演は必然と言えよう。

◆TRICERATOPS 拡大画像

SEに乗り、ゆっくりとステージに上がった3人を大きな歓声で迎える観客たち。“ハロー!中津川~!”と和田唱が叫び、ドラムの吉田が“1,2,3,4!”とカウントを数え始まったのは、のっけからライヴで最も盛り上がる大人気曲「Fever」だ。ステージ前の観客が一斉に飛び跳ねる。クールにスーツをキメた和田が“イェー!中津川!”と横に揺れる観客を煽った。ギター・ソロではオールド・ロックを知り尽くしたような太くソリッドな音色でロック・ギターの神髄を聴かせる。2012年の<THE SOLAR BUDOKAN>でも演奏し、佐藤タイジとのソロの交感でライヴ前半のハイライトとなったこのダンス・ナンバーを皮切りに、さらにハードなギターのリフが文句なしにかっこいい「Future Folder」へと続く。“SOLAR BUDOKANがついに中津川に来ました!太陽の力でロックできること、僕らが証明します!”と和田唱が叫んだ。

新曲「氷のブルー」は、和田がギターを赤いES-335に持ち替え、泥臭いブルースから、メロディアスなサビへと向かうシャッフル・ナンバーだ。そして、ここでギターをおろし、少し長めのMCを。吉田が“中津川は小学校の時、林間学校で来たんだよ。”と、昨日の中村達也と同じ話で会場を和ませる(笑)。“自然の力は凄い、音が良い!”と語ったベースの林がブンブン弾くと観客から歓声が上がる。そして曲はスローなアルペジオから疾走感のある「Fly Away」へ。3人で出す音がこんなにもスケールの大きな音になるということ、それがTRICERATOPSが培ってきたバンドとしての実力だ。そして「Believe The Light」では3人が向かい合い、全員が爆発的にプレイヤーとしての腕前を披露した。ミュージシャンとしての個々の実力が確実なグルーヴを生み出している。

和田はMCでこう語った。“このフェスの良いところは、「賛成」のフェスなこと。俺たちはSOLAR BUDOKAN、賛成です!”に大きな拍手喝采が沸き起こる。最後に、“わからない人も、みんな一緒に歌って下さい!”と「トランスフォーマー」のエンディング近くで演奏を止めてコーラスを観客に預けた。その声が、夕方の空に大ボリュームで流れていく様が見えるような気がした。格好良いゴリゴリのロック・サウンドでありながら、どこか柔和な印象を受けるのは、きっとメンバー3人の人間性によるところなのだろう。

取材・文◎岡本貴之 撮影◎岡村直昭

■TRICERATOPS@REDEMPTION STAGE SETLIST
1.Fever
2.Future Folder
3.氷のブルー
4.Fly Away
5.Believe The Light
6.トランスフォーマー

◆<THE SOLAR BUDOKAN>オフィシャルサイト
◆TRICERATOPS オフィシャルサイト
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