【速報レポート】<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013>FLiP、太陽のエネルギーを吸い取るかのような強烈ラウドサウンド
晴天に恵まれた岐阜県中津川市の中津川公園内特設ステージにて始まった<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013>。主催者であるTHEATRE BROOKの佐藤タイジが2012年12月20日に、「太陽光発電で日本武道館ライヴを開催する」という誰もが“そんなこと可能なのか!?”という命題を見事克服し、感動と歓喜のステージを実現させたことをふまえ、今回野外にてさらに大きな規模で開催されることとなった。
◆<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013> FLiP 拡大画像
大規模な太陽光発電システムが設置された3つのステージのひとつ、REDEMPTIONステージの初日トップ・バッターを務めるのは沖縄出身の女性4人組ロック・バンド、FLiP。SUMMER SONICやアメリカのSXSWに出演するなど、実力派のガールズ・バンドだ。
フェスの開場から間もないこともあり、物販を見たり、ビールを飲んだりと思い思いにリラックスした時間を過ごす観客たちが、徐々にREDEMPTIONステージの前に集まってきた。観客は圧倒的に10代後半から20代の若者が多いようだ。16:50、夕方の西日が差すステージにSEが流れ、メンバーが登場すると、一斉に拍手が挙がる。
サチコ(Vo)が“ソーラー武道館!”と雄叫びを上げ、ライブは「カザーナ」からスタートした。初っ端からドラムとベースのボトムがグイグイと前のめりに観客を煽る。ユウコのギターはもはやコード感がなくなる程、グシャッと歪ませている。間奏のギターのリフレインをサチコが追いかける。
立て続けに「ナガイキス」。“何度も何度も奪ってよ”とサチコがエモーショナル女子っぷりを全開にして叫ぶ。「Raspberry Rhapsody」ではメンバーが両手を高く掲げ、“クラップユアハンズ!”と観客を煽りつつステージを進めた。
キュートな見た目と激しいサウンドのギャップに魅せられたのだろう、いつの間にかステージの周囲の人だかりが増えている。「超晴天ですね!来てくれてありがと~!太陽の元で音楽をやるって、自然なことだと思います。楽しんで行ってください!」と女の子らしいMCの後は、ユウコがメタリックなギター・リフを刻みながら「最後の晩餐」へ。ベースのサヤカとドラムのユウミも激しく髪を振り乱してヘッドバンキングだ。
観客とのコール&レスポンスでは、オフ・マイクで生声を届けるサチコに徐々に観客も声を張り上げる。そして、『よりぬき銀魂さん』オープニング・テーマ曲であり代表曲、「カートニアゴ」では一際大きな手拍子が起こる。タイム感抜群のユウコのギター・ソロが気持ち良い。
ライブはドラムのユウミがボンゾばりの重低音のタムを響かせる「ニル・アドミラリ」で終了。想像以上にラウドなサウンドに驚かされた観客も多かったに違いない。太陽が沈んでいくのに合わせエネルギーを全部吸い取ったかのような、パワフルなライブだった。
取材・文◎岡本貴之 撮影◎三浦麻旅子
■FLiP@REDEMPTION STAGE SETLIST
1.カザーナ
2.ナガイキス
3.Raspberry Rhapsody
4.最後の晩餐
5.平成ジュラシック
6.カートニアゴ
7.カミングアウト
8.ニル・アドミラリ
◆<THE SOLAR BUDOKAN>オフィシャルサイト
◆FLiPオフィシャルサイト
この記事の関連情報
【舞台裏インタビュー】<山人音楽祭2024>佐藤タイジ、「ここはオレが伝えたいことの真意がわかってくれそうな人が多そう」
G-FREAK FACTORY主宰<山人音楽祭2024>、第一弾発表にHAWAIIAN6、Dragon Ash、ROTTENGRAFFTY、佐藤タイジなど14組
<中津川 THE SOLAR BUDOKAN>、2024年の開催を断念「1年休ませてください」
【速レポ】<中津川ソーラー>奥田民生 Solar Session、レアでグダグダな充実共演「毎年、入口でやりましょう」
【速レポ】<中津川ソーラー>ストレイテナー、2DAYSの大トリは祝祭「ありがとう、待ってるよ。それまで元気で」
【速レポ】<中津川ソーラー>Original Love、愛とソウルで高みへ上り詰めたRESPECT STAGEクライマックス
【速レポ】<中津川ソーラー>シアターブルック w/ 河村隆一、「このフェスがやれて良かった!」
【速レポ】<中津川ソーラー>吉川晃司、強靱なバンドサウンドと最強のセットリストに大喝采「またね!」
【photo gallery】<中津川ソーラー>NONA REEVES