ビーチ・ボーイズ、50周年記念ツアー、新作、再結成を語る

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二人のフェンダーの代表者がギターについてのインタビューでアル・ジャーディンに質問した。彼らはカリフォルニア州バーバンクのセンター・ステージングでのその日のリハーサルのために1962年のジャガーの復刻版をジャーディンとデヴィッド・マークス(ジャーディンの代役を短期間務めた)に手渡した。

「いただけるものならなんでもいただくよ」とジャーディンは言う。「僕たちはストラトキャスターを探していたんだけど、見つからないんだ」

「100ヤードほど離れたところにありますよ」と代表者のひとりは言う。

ジャーディンとマークス、ブライアン・ウィルソン、マイク・ラヴ、ブルース・ジョンストンのビーチ・ボーイズはバーバンクのリハーサル・スタジオに4月上旬から入って、50周年記念ツアーの準備をしている。アメリカのポップ・ミュージックにおける偉大なグループの再結成に注目が集まっている。

ウィルソンのバンドの12人のメンバーとラヴのバンドの2人のメンバーを加えた現在のラインナップは8月に予定されているアメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアのツアーのためにビーチ・ボーイズの50以上の歌を練習してきた。

ウィルソンが他のメンバーたちと一緒にツアーするのは20年ぶり。これに合わせてこのラインナップでは1985年以来となるアルバム『ザッツ・ホワイ・ガッド・メイド・ザ・ラジオ』が発売される。

ビーチ・ボーイズはビルボード100で30を越えるトップ40ヒットを持ち、1400万枚のアルバムを売ってきた。

ロックンロールの殿堂は1988年にビーチ・ボーイズを殿堂入りさせ、レコーディング・アカデミーは2001年に功労賞を授与している。

新作『ザッツ・ホワイ・ガッド・メイド・ザ・ラジオ』はウィルソンのプロデュース、ラヴのエグゼクティブ・プロデュースによりロサンジェルスのオーシャン・ウェイ・スタジオでレコーディングされ、6/5にキャピトル/EMIから発売される。

「僕はメジャーと契約していたいんだ。物事をきちんとやれるからね。今の時代、みんな自分でアルバムを作って10ドルで売り、1万枚売れたら大喜びだ。だけど僕は1枚1ドルのアルバムを作って100万人に売りたい。多くの人々に聞いてもらいたいんだ」とジャーディンは言う。

50周年記念ツアーは4/24にアリゾナ州ツーソンで始まり、すでにニューオリンズ・ジャズ&ヘリテージ・フェスティバルでもパフォーマンスを行なった。

ビーチ・ボーイズが再結成をいつ決めたかは明らかでない。2006年6月13日にダブル・プラチナ・アルバムの授賞式でバンドが集まったのがきっかけという説もある。

「あのときはツアーやアルバムの話しはしなかったと思う」とラヴは振り返る。「だけど、僕たちが集まって最初にやった歌は“ドゥ・イット・アゲイン”だったよ」

「アルが2~3年前に再結成の噂を広めたから、彼のおかげだよ」とマークスは言う。「噂が出たらどんどん人々が『ああ、これはありうる』って言い出したんだ」

ツアーでは新曲は1曲のみで「サーフィン・サファリ」、「セイル・オン、セイラー」、「ココモ」、「ドント・バック・ダウン」、「フォエヴァー」、「オール・ディス・イズ・ザット」など全キャリアからの歌が選ばれている。

「オール・ディス・イズ・ザット」についてジャーディンは「ものすごくたくさんのコード・チェンジがあるんだ」と言ってアコースティック・ギターを手に取った。「全小節がビーチ・ボーイズの信じられないようなハーモニーを持ってるんだ。それがマントラみたいにいつまでも続くのさ。こいつがプレイしたくてたまらないよ」

◆ニュース提供:ビルボード
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