桑田佳祐、AAAコンサートで60~70年代ブリティッシュロック弾きまくり

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桑田佳祐が<Act Against AIDS 2004>(通称AAA)のコンサートに参加してからすでに11年、パシフィコ横浜でのステージも今年で8回目になる。継続は力なりという言葉もある。エイズが撲滅されれば、このイベントの必要もないわけで、ちょっと複雑な心境ではあるが、このライヴ、すでに年末の風物詩の1つになりつつある。これを見ないと、年を越した気にならない人もたくさんいるだろう。つまりそれくらい楽しいライヴなのだ。

今回観たのは3日間行なわれたうちの初日、11月30日のステージだった。毎回、テーマがあるのだが、今回のお題はブリティッシュロック。名づけて<THE GOLDEN AGE OF BRITISH ROCK~愛と青春の英国ロック~>。40代以上なら涙チョチョギレだろうし、それ以下の年代でも聞いたことのある曲がたくさんあったはずだ。

60年代後半から70年代までのブリティッシュロックの歴史を2時間に凝縮したステージ。名曲の数々を桑田とバンドのメンバーが実に楽しげに歌い、演奏していく。モッズ、ハードロック、プログレ、グラムロック、パンクなどなど。「Alone Again」では桑田と原坊のデュエットも実現した。原坊がディープパープルの「ハイウェイスター」のキーボードを楽しげに完コピする姿も印象的だった。クイーンの「We Will Rock You」も演奏された。そう言えば、ヴォーカルのフレディ・マーキュリーもエイズの犠牲者だった。ロックンロール・スピリッツとサービス精神とが入り混じったライヴ。ラヴソングも何曲かあった。外に出た時、師走の風がちょっと温かく感じた。音楽にできることは限られているかもしれない。それでも人の胸の中に何かをもたらすパワーを持っているということも実感した夜だった。

長谷川 誠


桑田佳祐 Act Against AIDS 2004
<THE GOLDEN AGE OF BRITISH ROCK~愛と青春の英国ロック~>
11/30@パシフィコ横浜国立大ホール
セットリスト

01. For Your Love/The Yardbirds(1965)
02. Boom Boom/The Animals(1964)
03. You Really Got Me/The Kinks(1964)
04. Do Wah Diddy Diddy/Manfred Mann(1964)
05. Because/The Dave Clark Five(1964)
06. Bus Stop/The Hollies(1966)
07. Early In The Morning (しあわせの朝)/Cliff Richard(1969)
08. She's Not There/The Zombies(1964)
09. Wild Thing/The Troggs(1966)
10. Ruby Tuesday/The Rolling Stones(1967)
11. The Kids Are Alright/The Who(1966)
12. Summertime Blues/The Who(1970)
13. Wish You Were Here/Pink Floyd(1975)
14. Time/Pink Floyd(1973)
15. クリムゾンキングの宮殿/King Crimson(1969)
16. 21st Century Schizoid Man Including Mirrors/King Crimson(1969)
17. Immigrant Song/Led Zeppelin(1970)
18. Alone Again/Gilbert O'Sullivan(1972)
19. Goodbye Yellow Brick Road/Elton John(1973)
20. Get It On/T.Rex(1971)
21. Metal Guru/T.Rex(1972)
22. The Jean Genie/David Bowie(1973)
23. Suffragette City/David Bowie(1972)
24. Jumpin' Jack Flash/The Rolling Stones(1968)
25. God Save The Queen/Sex Pistols(1977)
26. Amazing Grace
27. We Will Rock You/Queen(1977)
28. Highway Star/Deep Purple(1972)
アンコール
1. Fox On The Run/Sweet(1976)
2. Every Breath You Take/The Police(1983)
3. A Whiter Shade Of Pale/Procol Harum(1967)

※オフィシャルサイトは、こちら 
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