【速報】対米同時多発テロにまつわる音楽情報 Vol.8
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【速報】同時多発テロにまつわる音楽情報 Vol.8 大変、痛ましい事件が起こりました。それに伴い、現在アメリカでのコンサート・イベント等のほとんどは、中止、あるいは延期となっています。日本来日公演などに関しましても、情報が入り次第、掲載いたします。 ※ニュースが入り次第、リアルタイムに更新いたします |
●ブリトニー・スピアーズがニューヨーク市警と消防隊の遺児へ200万ドルの寄付 |
Britney Spearsは、先週の世界貿易センターへのテロ攻撃で亡くなったニューヨーク市警の警官と消防隊員の遺児たちへ200万ドルの寄付を行なうと発表した。10月から開始する全33公演の北米ツアーのチケット1枚に付き1ドルが、この寄付金に当てられる。 Spearsはさらに、発売間近の新アルバム『Britney』をサポートするこのツアーでスペシャル・グッズの販売や最前列チケットのオークション出品を行ない、その売上すべてをテロ事件の、特に若い被害者たちのために寄付することにした。Spearsは自らの基金、Britney Spears Foundationに低年齢の被害者に向けた特別セクションを設ける。 Spearsは9月12日(水)、新アルバムのワールド・プロモーション・ツアーのために向かったオーストラリアで、米国へのテロ攻撃事件のニュースを聞いた。彼女はすでにワールド・プロモーション・ツアーをキャンセルしており、2、3日中に米国に戻る予定になっている。彼女はこう語っている。 「この悲しみのときに、家族と一緒にいることが大切だと思います」 Spearsのツアーは、10月26日にマイアミのAmerican Airline Arenaから開始される予定。 |
●クリスティーナ・アギレラが米同時多発テロ攻撃にコメントを発表 |
Christina Aguileraの母親のShelly Kearnsが、娘の代理およびAguilera/Kearns一家全員の代表として、9月11日の同時多発テロ攻撃に対するコメントを発表した。母親からのメッセージは次のようになっている。 「国家的悲劇に対する、Christina、そして私を含む我々家族の心痛は言葉では表現できないほどです。この恐ろしい出来事で愛する人を亡くされた方々へ、心より深くお悔やみ申し上げます。まだ捜索中の方々へは、あなた方が愛する人と再会できることを毎日願ってやみません。また毎日、救援のために自らの命を危険にさらしながら作業をしている素晴らしい救急隊の方々、みなさんに神のご加護がありますように。あなたたちは、私たちが米国人であることに誇りを持たせてくれます」 「私たちが現在感じている痛みや悲しみを表現することなどとてもできません。今、苦しんでいる方々、私たちは毎日、いつでも常にあなたがたと共に祈っていることをどうか知ってください」 「私たちはみんな、苦悩の中にいる方々と共に嘆き悲しんでいます。傷ついた方々と共に泣いています。私たち全員が大きな怒り、そして無力さを感じています。そしてみんなが手助けのためになにか、なんでもいいから、しなければという思いにかき立てられています」 「私たちが怒りと決意の思いにかられる中で、罪のない人々を傷つけたり虐待するといった、この残虐行為を行なった卑怯者たちと同じ低レベルに陥ることのないように祈っています。この国をこれほど素晴らしい国にしている大きな理由は、私たちが世界中のいろんな所からやって来て、共に1つの偉大な国を作り上げていることなのです。例えば忠実で法を守っている我が国の国民にはアラブ系と思われる人もいます。そういった罪もない人々を、怒りと無力さという感情に任せて標的にしてしまうようなことはあってはなりません。彼らは私たちと同じ米国人であり、私たちと同様にこの国を誇りに思い、嘆いているのです。本当の敵は外にいます。私たちの怒りはそこに向けられるべきなのです。私たち米国国民は1つの大家族です。私たちは家族として一致団結し、私たちに危害を加えるものに対して立ち上がるべきであり、決して、お互いを傷つけあうような低い次元に身を落としてはなりません」 「被害者の方々に神のご加護がありますように。悲しみ嘆く人々に神のご加護がありますように。神よ、我が国、我らのリーダーたちを守りたまえ。私たちは必ずや勝利します。なぜなら我が国は、世界中の中でも最も献身的で素晴らしい誇り高き人々からなる国だからです。私たちはこのかつてない危機に面し協力し合わなければなりません。世界は私たちの強さを目にすることでしょう。神が我々を見守っていてくださいます」 |
●アラニス・モリセットをフィーチャーした妊娠中絶を支持するコンサートがキャンセルされる |
Alanis Morissette、Blues TravelerのメンバーらをフィーチャーしたVoters For Choiceベネフィットコンサートが米東海岸のテロ攻撃を含む様々な理由で延期となった。 コンサートは9月25日、ワシントンD.C.のConstitution Hallで行なわれ、収益金は無党派の政治活動委員会、VFCに寄贈されることになっていた。VFCは活躍が見込まれる中絶賛成派の公職候補者を資金提供や是認、キャンペーン活動の面で支援している。また、コンサートにはMichael Franti & Spearhead、Joe Henryらの参加も予定されていた。 チケットは購入場所で払い戻しができる。オンラインや電話でクレジットカードを使った購入者は口座に払い戻される。主催者側は振替日程を検討中である。 |
●ジョン・レノンのトリビュートが延期、収益金はNY救済基金へ寄贈される |
TNTは先週の惨劇を受け、9月20日(木)にニューヨークのRadio City Music Hallで予定されていたJohn Lennonのオールスター・トリビュートを延期した。同コンサートは『Come Together: A Night For John Lennon's Words & Music, Dedicated To New York City & Its People』というタイトルが付けられ、日を改めて10月2日にRadio Cityで開催されることになった。コンサートの模様はケーブルネットワークで、同日の午後8時(米東部標準時)から生放送される。 TNTの声明では次のように述べられている。 「先週の惨劇を受け、Yoko Ono Lennon、Ken Ehrlich、TNTはLennonのトリビュートを10月2日に移すのが適当と判断しました。イベントに加え、当初計画されていた非暴力世界へのベネフィットは、同時にニューヨーク市救済組織の重要な活動を支援するものとなります」 声明は、ショウがニューヨークの救助活動をサポートし、非暴力世界のメッセージを掲げた祈りと癒しのコンサートになるだろうと伝えている。 コンサートの共同エグゼクティヴプロデューサー、Ehrlichはまた、その声明で次のように述べている。 「John Lennonの言葉とメッセージ、音楽はタイムリーでこの時期に適したものです。ニューヨークはJohnとYoko Onoと互いに愛の関係を確認しあい、共に分かち合いました。今のこの癒しの時にこそ、壊れることのない絆がより強く育まれるのです」 コンサートは、米赤十字社、9月11日基金、国際消防士協会、世界貿易センター警察基金ニューヨーク救済組合、国立被害者救済組織、ツインタワー基金、また暴力対策センター、Million Mom Marchと団結したBrady Center To Prevent Gun Violenceなどのニューヨーク市救済組織を支援するものとなる。 今のところコンサートに参加を予定しているアーティストはAlanis Morissette、Cyndi Lauper、Dave Matthewsa、Isley Brothers、Lou Reed、Marc Anthony、Moby、Nelly Furtado、Seal、Shelby Lynne、Stone Temple Pilots、Yolanda Adamsら。後日、さらに多くの参加アーティストが発表される見込み。Kevin Spaceyが同イベントのホストを務め、EurythmicsのDave Stewartがトップクラスのセッション・ミュージシャンで構成されるハウスバンドの音楽ディレクターを担当する。 9月20日のチケットはすべてそのまま10月2日のイベントで使用できる。 |
●ブラック・クロウズが世界貿易センター救援基金に寄付 |
Black Crowesが、先週のテロ攻撃で破壊されたニューヨークの世界貿易センター救援基金に経済的支援を申し出た。バンドは9月20日からBeacon Theatreで行なう3日間公演の収益の一部、およびアーティスト商品の売上全額をNew York State World Trade Center Relief FundとNew York City Public/Private Initiativeの2つの基金に寄付するという。寄付金はすべて、テロ事件に巻き込まれた犠牲者の遺族および生存者に直接贈られる。さらにバンドは、9月20日から22日のコンサートのさいに、両基金のスタッフが会場に来て協力を呼びかけてくれるよう要請している。 世界貿易センターへの攻撃は、Black Crowesのメンバーの何人かにとっては非常に身近な出来事だった。ヴォーカルのChris Robinson、ギタリストのRich Robinson、ドラマーのSteve Gormanは3人ともニューヨーク地域に住んでいる。 両基金への寄付は下記の住所で受け付けている。 NYS WTC Relief Fund P.O. Box 5028, Albany, NY 12205, USA NYCPPI c/o The City Of New York 100 Church Street, 20th Floor, New York, NY 10007, USA |
●R.E.M.がテロ事件に反応、ファンにアラブ系アメリカ人への反発を控えるよう呼びかける |
R.E.M.はバンドのサイト(remhq.com)で「日々、悲しみと緊張が高まってきている」と述べ、犠牲者の遺族をはじめ、ニューヨーク市警察、消防署、救急医療隊、その他の市の従業員らを救済するために設立された基金に貢献する予定だ。また、バンドのフロントマン、Michael Stipeはテロ攻撃があったとき、マンハッタンにいた。「僕は無事で元気だ。ちょっとショックを受けてるけど、大丈夫だよ」と彼は書いている。 R.E.M.の寄付はNew York City Public/Private Initiatives(ニューヨーク市公私救済プログラム)を支援するものとなる。彼らはまた、ファンにも同様の貢献を呼びかけている。寄付の送付先は以下の通りで、小切手の受取人はAid For Families Fund。 NYCPPI The City Of New York, 100 Church Street, 20th Floor New York, New York, 10007 バンドはまた、無作為なアラブ系アメリカ人への非難を控えるようにファンにお願いしている。サイトのメッセージにはこう書かれている。 「当然のことだけど、感情が昂ぶり、多くの人が緊張感を感じている中で、我が国を安定させる寛容と尊敬の価値を心に留めておこう」「多くのアラブ系アメリカ人が非難の対象になっているとの報道があるが、それは間違った方向に進んでいる。彼らを非難するのは間違いだ」 |
●Dr.Dreが救済資金100万ドルを提供 |
スーパー・プロデューサーであり、新人スカウトマンであるラッパーのDr.Dreが、先週の同時多発テロ事件の救済資金として100万ドルを提供するという。助けを必要としている米国とその市民を救おうと、芸能人たちが次々とコンサート収益や印税の一部提供といった様々な支援を申し出ているが、Dr.Dreもそのひとりとして加わることになった。 すでに寄付を申し出ているアーティストにはTyrese、Swizz Beatz、RZA、Fat Joeなどがいる。また、MaxwellやMadonnaは、コンサートの収益の一部を犠牲者の遺族の救済資金として提供すると発表。アングラ・ラップ・グループのArsonistsは、惨劇の起こった9月11日に発売された2ndアルバム『Date Of Birth』の印税の50パーセントを寄付するという。 昨年、3150万ドル稼いだと言われているDr. Dreだが、現在はTruth HurtsとRakimの新アルバム制作で忙しくしている。また、Dr.Dre名義の新曲“Biatch”が、様々なミックス・テープに収録されて米国内に出回っている。Dr. DreプロデュースによるMary J. Blidgeのトップ10入りヒット“Family Affair”は現在、Billboard Hot 100シングル・チャートで第9位。 この記事の関連情報
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