【インタビュー】WANDS、第二弾シングルに王道感と新境地「もう一度やる意味があるなって」

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■3人でゴハン食べに行ったんです
■いいですよね、小さなときめき(笑)

──そんな楽しみも隠されているんですね。初回限定盤収録曲に「Just a Lonely Boy 〜WANDS 第5期 ver.~」をセレクトした理由も教えてください。

柴崎:今回のシングルを作るに当たって、「愛を語るより口づけをかわそう ~WANDS 第5期 ver.~」(通常盤収録)を収録することはあらかじめ決まっていたんですが、急遽、もう1曲セルフカバーを入れようという要望がスタッフからあったんです。あまり時間はなかったんですが、「Just a Lonely Boy」に関しては、2019年11月の<音都 ONTO>(第5期始動第一弾ライブ+同時生配信<DFT presents 音都 ONTO vol.6>)に参加する前から自主的にリアレンジを進めていたこともあって、「この曲を入れるのはどうですか?」って提案したんです。「世界が終るまでは…」(1994年発表)のカップリング曲でもあったし、「いいんじゃないか」っていうことで決まりましたね。

▲木村真也(Key) / <スペシャルライブイベント>2月16日@東京・渋谷eggman

──木村さんのジャジーなピアノと柴崎さんのロックでブルージーなギターが絡み合いつつ、以前のヴァージョンよりソリッドで洗練された印象です。

柴崎:実は大きくアレンジを変えたヴァージョンもあったんですが、やっぱり違うかなと思って、原曲とあまり変えない方向でアレンジし直したんです。音色とか、ちょっとしたフィルインで変化をつけようと。

──なぜ、そう思われたんでしょう?

柴崎:過去曲をリアレンジするときは、“せっかくだから面白いことをやってみたい”っていうミュージシャンの衝動が湧いてくるんです。ファンの方からしたら原曲とアレンジが変わりすぎると好きだったヴァージョンと違って“えーっ?”って思うかもしれない。両方考えないといけないのに自分の欲望をついつい優先してしまって客観的に聴くと“これは違うな”って思うことがよくあるんですよね。なので、メロディだったりとかオリジナルのここは変えてほしくないだろうなというのを想像しながらアレンジしましたね。

──ファンの方がツボだろうなと思う部分はいじらないようにするという。では、変化させた部分というのは?

柴崎:Bメロのコードは“これもいいでしょ?”ってちょっと変えてみましたけど、サビは裏切らないよっていうアレンジです。

上原:僕はBメロに衝撃を受けましたね。

柴崎:はははは。

上原:“むちゃくちゃオシャレなコードになってるやん!?”って。難しいテンションコードが入っているので、コーラスは“あれ? 音がぶつかる”って苦労したんです。

──上原さんのブラックミュージックテイストのあるボーカルにピッタリだなと思いながら聴かせていただきました。

上原:嬉しいです。

▲「抱き寄せ 高まる 君の体温と共に」初回限定盤

──先ほど話に出たWANDSの大ヒット曲「愛を語るより口づけをかわそう」を改めてレコーディングして、WANDSの魅力について感じたことはありますか?

柴崎:織田哲郎さんによる作曲はメロディとメロディのつながりがさすがだなと思いました。起伏があってサビでちゃんと盛り上げていて、本当に感心しますね。

上原:“いい曲やな”としか言いようがないんですけど、昔のWANDSの曲を歌うときはみんなが知っているサウンドがあるし、“なにが正解なんだろうな”って思ったりするんですね。自分の色をゴリ押しするのもちょっと違うなと思っているので、WANDSらしさとか、原曲のイメージから外れないように意識して歌っています。

──新曲やセルフカバーなどをレコーディングするときには、木村さんと“こういうふうにしよう”っていうやりとりをして完成させていくんですか?

柴崎:そうですね。ただ、そんなに細かく指定することはないんです。今回の新曲だったらデモ段階で、ある程度は鍵盤も僕が入れているので、「あとはよろしくね」みたいな感じです(笑)。

▲「抱き寄せ 高まる 君の体温と共に」通常盤

──なるほど。今作のタイトルにちなんでお聞きしますが、いまのWANDSの3人の関係性はどんな温度感ですか? ライブを拝見した限りではみなさんのやり取りに温かい空気感を感じたのですが。

柴崎:僕は木村くんがいるだけで精神的に落ち着きますね。謎の安心感というか(笑)。存在自体が素晴らしいです。

──では、いまはなかなか会えなくて寂しいですね。

柴崎:寂しいですね(笑)。3人それぞれ住んでいる場所も離れているので、WANDSの活動タイミングでやっと会える感じなんですよ。上原とも画面越しじゃなくて直に会いたいし。

上原:そうですね。僕は木村さんとの付き合いはまだ浅いですが、やはり安心感を感じます。癒し系だと思います。

柴崎:初めての方とお会いする現場でも、いい雰囲気を作ってくれるのが木村くんなんですよ。上原と知り合って間もない頃、リハーサルで初めて長時間一緒にいるときがあって。僕は雑談とかちょっと苦手なんですが……。

上原:そうですか(笑)?

柴崎:うん。そういうときも木村くんは上原にいろいろ質問したり、空気をほぐしてくれるんですよ。あとで聞いたら「気を遣っているんだよ」って言われましたけど(笑)。

上原:僕は助かりました(笑)。あとから加入したペーペーの新人だし、どういう方々なのかわからずにちょっと怖かったんですけど、気さくにしゃべっていただけて嬉しかったですね。

柴崎:その後に3人で何回かゴハン食べに行ったんですけど、上原はメニュー見ながら「全部美味そうで決められない」って言ってて、好印象でしたね(笑)。そんなところでときめくんだなって。いいですよね。小さなときめき(笑)。

上原:「なんでも食べていい」って言われて、そんなこといままであまりなかったので、嬉しかったんです。

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