【対談】一樹(BugLug)×海(vistlip)、「ようやく同じステージに立てるようになって嬉しい」

ポスト

今年10周年を迎えるBugLugが、3月6日から<Que Sera Sera>と銘打った全国ツアーを開催する。オフィシャルファンクラブ・ASOVIP会員限定ワンマンを皮切りに、残りの公演はすべてゲストを迎えるツーマンスタイルだ。このゲストには、<バグサミ>を主催するなど、多くのバンドと積極的に交流してきたBugLugらしく、先輩バンドから若手まで多彩な名前が並んでいる。BARKSではこのツアーを記念して、BugLugメンバーと各バンドとの対談を実施する。

◆撮り下ろし画像

まずは、BugLugの一樹(G)をホストに、ツーマン初日となる名古屋E.L.Lでのゲスト、vistlipから海(G)が登場。己龍、R指定とともに回った<均整を乱す抗うは四拍子>の仲間であり、付き合いも長く普段から仲がいいというふたりのトークは大いに盛り上がり、同じギタリストでありながらカミテとシモテという立ち位置だけではない個性の違いや、それぞれのツインギター事情も飛び出す展開に。さらに、さまざまな困難を乗り越えながら、同じ時代をともに駆け抜けてきた両バンドの絆が伝わる対談となった。なお、この対談の模様はBugLug オフィシャルYouTubeチャンネルにて動画でも追って公開されるのでお楽しみに。

  ◆  ◆  ◆

■10周年に少しでも華を添えられれば──海

──このおふたりで対談っていうのは初めてですか?

一樹:初めてですね。

海:今回、「ギターどちらかで」って言われたから、BugLugのほかのメンバーに相談したんですよ。そしたら、この組み合わせがおもしろいからって言われて来ました(笑)。会ったら普通に喋るんですけど、<均整を乱す抗うは四拍子>の対談の時も一樹との組み合わせはなかったから。

──あの時は上手ギター、下手ギターの組み合わせでしたね。

一樹:そうそう。でも海さんは普段からよく喋ってるし、バンドの話とかもよくしてるから、こういう人だなっていうのはわかってます。

▲一樹(G/BugLug)

──今回のツアーのゲストのなかでは、いちばん共演数が多いのがはvistlipですか?

一樹:そうですね、いちばん古いつきあいかな。でも、イベント誘っても、いつも出てくれないんですよ(笑)。うちはことあるごとにvistlipとやりたい!って言うんだけど。

海:ツーマンとかイベントとかいろいろ声かけてもらってて。なんなら声かけてもらう前のタイミングで優(G)や一聖(Vo)に会って、そういう話になるんですよ。「いいね、やろうぜー」なんて言いながら、でも改めて打診してもらってからスケジュール見ると「うーーん、無理だな」ってなって。それでいつも「すまん!」って返してたので。やっとだよね。

一樹:うん。いつも思わせぶりなんです(笑)。だから今回逆にびっくりしました。有難いです。

海:断ったあとに一聖に会うと、毎回「もう絶対誘わねーから!」って必ず言われてましたね(笑)。

一樹:はははは。だから今回で最後にならないように、ちょっといいイベントにしたいですよね。「次もやろうぜ」って全員が言うくらいのイベントにしたいから、力入れていきたいです。

海:よろしくお願いします。

一樹:こちらこそ。

──共演としては、2018年の<均整を乱す抗うは四拍子>ツアー以来でしょうか。

一樹:そうです。あ、でも去年のキュアフェス(<Cure World Visual Festival 2019>)で、vistlipは出なかったんだけど、海さんが遊びに来てて、BugLugのステージに飛び込みで出たことあったよね。

海:あった! メンバーすら知らない状態で出るっていう。ライブを普通に観てたんですけど、BugLugの事務所の社長に「出たらええやん」って言われ(笑)。「ギターがあるなら出るよ」とか言ってたら、ほんとに優のサブギターで音出せるようにしてくれたんですよ。弾いたことねえけどな!って思いながら、コードをなんとなく覚えて出ました。「絶交悦楽論」で。

一樹:四拍子の時、カバーしてたんじゃなかったっけ? 歌で。

海:そう! カバーしたんだけど、俺ギターじゃなかったんだよ(笑)。で、曲中に出て行ったから、メンバーがひとりひとり順番に気づいていくっていう。

一樹:あれ? なんかひとり多いなって思ったら、海さんだ!って。すごくテンションあがりました。嬉しかったですよ。BugLugはいつでもそういうのウェルカムなバンドなので。

海:そう言ってもらえて良かった。でも<四拍子>は2年前か。もうそんなに経つんですね。

──この2年間、お互いのバンドについてどういうふうに見てました?

一樹:<四拍子>があってから、各バンドいろいろあったじゃないですか。vistlipもすごく大変な時期を経て、今の活動をしっかりやってるイメージで。俺たちも、今将海(Dr)が卒業して4人になって、気持ち新たに頑張っていきたいってところなので、vistlipと通じる部分があるのかなって思います。

海:ドラムの将海が卒業して。4人になったというか、戻ったかたちだよね。今サポートドラムで、たぶん試行錯誤してると思うんですよ。なので、力になれればなって思う反面、それでも絶対今まで以上のものをやってくれる、生半可なことをするわけがない人たちなのは知ってるから、楽しみにしてます。

▲海(G/vistlip)

──そもそも、BugLugとvistlipの交流はどうやって始まったんですか?

一樹:交流っていうかvistlipって、俺たちが始めた頃にはもう売れていたんですよ。それこそ俺たちが結成した時にシークレットで出させてもらったのが、vistlipも出てるイベントだった気がする。

海:前のバンドから知ってたけど、一聖も含めて、そこで軽く挨拶したのかな。あと1回、どっかでも対バンしたんだよな。

一樹:それ<KING GHIDORAH>っていうイベントじゃない? SHIBUYA-AXで、SuGとvistlipとの3バンドで。対バンしたのはそれが初めてだったのかな。

海:その時に、ちゃんとメンバーと初めて話をした記憶があるけど、まだ全然挨拶レベルだった。

一樹:すごく覚えてるのが、そのあとメンバー全員で、vistlipのワンマンライブを東京ドームシティホールに見に行ったんだよ。かっこいいなあって思って観てました。お客さんもいっぱいいて、すごいなあって。

海:恐縮です! ありがとうございます。

一樹:いえいえ(笑)。だからそういうのもあって、今ようやく同じステージに立てるようになったのも嬉しいんです。

海:ツーマンは初めてだからね。このツアーをツーマンって言い方していいのかわかんないけど。

──じゃあ、まさしく満を辞してなんですね。

一樹:そう。BugLugは<四拍子>のバンドみんなとツーマンやりたいっていう思いがあって、R指定始め、己龍ともやって、ようやく今回vistlipでコンプリート(笑)。ラスボスなんですよ。

海:10周年に少しでも華を添えられれば。まあ、華持たす気ないですけど。

一樹:(笑)。

◆インタビュー(2)へ
この記事をポスト

この記事の関連情報