【千歌繚乱インタビュー】EVERSSIC、歌モノバンドを流行らせたい

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2018年5月12日に始動したばかりのEVERSSICは、美しいメロディラインの楽曲が魅力のヴィジュアル系バンドだ。まだライブを始めて4カ月だが、5月にミニアルバム、8月に無料配布シングルをリリースと、精力的に活動している。

今回、9月26日に開催されるBARKS主催イベント<千歌繚乱vol.18>に出演するにあたり、彼らがどのような経緯でバンドを組んだのか、これからどのような目標を掲げて活動していくのかなど、インタビューで詳しく語ってもらった。

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※本記事は9月26日に渋谷REXにて開催される<千歌繚乱 vol.18>において、来場者限定で配布される「千歌繚乱 ARTIST BOOK」掲載のインタビューの一部を事前に公開するもの。「千歌繚乱 ARTIST BOOK」ではメンバーへの一問一答アンケートなど、より深い内容が掲載されている。

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■曲も歌詞も“伝わる”ことを意識

――まずEVERSSICがどんなバンドなのか教えてください。

masaya(Vo):とにかく歌モノバンドがやりたくて。歌モノバンドが好きなメンバーが集まって、長く残るような音楽を作りたいと思ったのがそもそもの始まりです。バンド名のEVERSSICも、ずっとという意味の“EVER”と、音楽のMusicとClassicから“SSIC”をかけていて、ずっと残る音楽を作っていきたい、そんな思いが込められています。

▲masaya(Vo)

――“SSIC”には“Classic”という意味も含まれていたんですね。

masaya:そう。クラシック音楽って、古くから今でも聞かれていますよね。それと同じように、僕たちも何十年たっても聞かれるような曲を作りたいんです。

――みなさん歌モノバンドが好きだったそうですが、音楽的なルーツは?

masaya: GLAYとL'Arc〜en〜Cielが好きでした。

ゆづき(B):僕もGLAY、あとシドが好きです。

ケイタ(Dr):これが好き!と言うよりは色んなジャンルの曲を聴きますが、ビジュアル系バンドだとJanne Da Arcが昔から好きかもです。

Daiju(G):僕も洋楽からアニソンまで、広く浅くいろんな音楽が好きです。今好きなのはポップロックですが。

薫(G):僕の場合は、好きな音楽とか目指している音楽性といったものはなくて。バンドを組む時も、ボーカルのmasayaの声が好きで、彼のやりたい音楽をやるのが絶対にいいと思っていたんですね。

▲薫(G)

――masayaさんの声ありきでバンドを組んだ、と。

薫:もちろん。昔やっていたバンドが終わってから曲を書く仕事をしていたんですが、またバンドをやりたいなと思いはじめて。でも下手なボーカルと一緒にやるのは嫌だ、自分が納得いく人と最後に一回だけやろうと色々調べていく中で、masayaを知ったんです。
当時彼は前のバンドが解散するかどうかくらいの時期で、「何でこんな上手くてかっこいいのに解散すんの!?」って驚いて…。で、何とかして電話番号を手に入れようと奔走していました。

masaya:僕は前にやっていたバンドが解散することになって、ソロで活動するか、ヴィジュアル系以外のバンドをやるかと悩んでました。音楽はやるつもりではいたんですが、やっぱりバンドがいいよなって思い始めたくらいに、薫くんが怪しいメッセージを送ってきて…。

薫:そうそう(笑)。結局、友達がmasayaの電話番号を入手してくれたんですが、僕、人見知りなんで電話をかけることができずに、SMSのメッセージを入れたんです。

masaya:ぜんぜん知らない人からいきなりメッセージきたんですよ(笑)。でもせっかく声を掛けてきてくれたので新宿で会って話して、一緒にバンドやりましょう、って話になったんです。Daijuと薫はもともとの知り合いで、ケイタくんはTwitterのDMで出会い、ゆづきは知り合いづてに知り合って…今のメンバーが揃いました。

――へぇ!薫さんがmasayaさんの声に惚れていなかったら、こうはなっていなかったと。確かにmasayaさんの歌声にはそれだけの魅力、ありますよね。

薫:そう、歌“は”。

masaya:歌“も”!!

――(笑)。そんなみなさんは、EVERSSICの一番の魅力は何だと思っていますか?

masaya:曲ですね。その辺のバンドにはない感じ。ヴィジュアル系のファンだとか関係なく、誰にでも聴きやすいと思います。シャウトもあえて入れず、わかりやすく聞きやすいことを心がけてます。あと、曲中にタイトルを入れたり。曲も歌詞も“伝わる”ことを意識して作っています。

▲Daiju(G)

――曲を活かすためのサウンドのこだわりは?

masaya:今のヴィジュアル系で、チューニングがレギュラーなのは珍しいかな。だいたいみんな下げるから。

薫:そうだね。ドロップチューニングすると重くて耳にどーんって入ってはくるんですけど、何やってるかわからないんですよ。全部同じように聴こえてしまうので、せっかくちゃんとコードを抑えてもちゃんと伝わらなかったりするんです。とはいっても重さが欲しい場所とかもあるんで、7弦を使ってローを補ったりしています。

masaya:メジャーなバンドってレギュラーチューニングが多いんで。そもそもそれが耳にすっと入ってくる音域なんですよね。

――徹底して、聴かせることを意識しているんですね。

masaya:歌詞も基本的に前向きです。「SAIL AWAY」って曲があるんですが、これはバンドの始動を船出に例えて、「これから航海に出ましょう」って感じの曲。これがベースとなってて、例外で「TIC TAC」ってサスペンスっぽい遊びをもたせた曲もありますが、基本は前向き。


――それって、「誰かを励ましたい」とかそういう思いがあるからなんでしょうか。

masaya:励ましたいとかそんな大げさなことじゃなくて、自分が好きで歌っているんです。基本、僕って病む人じゃないんですよ。死にたいとかそういう気持ちがわかんない。もし「死にたい」をベースにした歌詞を書いたとしても、自分がそう思ってないからきっとお客さんには何も伝わらないと思う。

――最近若手でも「メンヘラ」を売りにしたバンドが増えてきたなという印象ですが、ちょっと毛色が違いますね。

masaya:そういうのは僕のやることじゃないかなって思ってます。個人的にもそういう曲は好みじゃないし。あと、どんな病んでる人でも子どもの頃に最初に好きになった曲って明るい曲だと思うんですよね。そういう、誰にでも響く路線で曲を作りたいですね。

◆インタビュー(2)へ
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