【ライブレポート】<千歌繚乱 1st LIVE TOUR ~錦秋の候~>東京公演、、音楽に真摯に向き合う7バンド

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充実感のあるヴィジュアル系ライブイベントとしてリスナーから支持を得ている、BARKS主催の<千歌繚乱>。第22回を迎えた今回は<千歌繚乱 1st LIVE TOUR ~錦秋の候~>と銘打ち、同イベント初となる東名阪サーキット形態で行われた。

◆ライブ画像(42枚)

参加メンバーはAXESSORY、K、JILUKA、Develop One's Faculties、breakin’ holidayをベースとしたうえで、名古屋ell.FITS ALL公演(10月10日)/大阪RUIDO公演(10月11日)に極東ロマンスが参加し、東京 高田馬場AREA公演(10月22日)はdefspiralとTHE MICRO HEAD 4N'Sが加わるという豪華な顔ぶれが集結。好評を博した名古屋、大阪公演を経て、ツアーファイナルを飾った高田馬場AREAには多くのファンが集まり、場内は開演前からいいムードで賑わっていた。

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先陣を切ってステージに立ったJILUKAは「Hellraiser」を皮切りに、メタリックかつ獰猛なナンバーを相次いでプレイ。アグレッシブなサウンドとメンバーが展開する激しいステージングに、場内のボルテージは一気に高まった。ライブ後半ではアッパーな「U.S.A」(DA PUMPのカバー)やメロディアスなサビパートを配した「Screamer」で幅広さをアピール。オーディエンスは熱い盛りあがりを見せ、目当てのバンドがバラバラなリスナーが集まった場内を僅か数曲で一つに纏めたのはさすがといえる。また、JILUKAが少し変わりつつあることを感じさせたのも印象的だった。よりエモさや爽快感を増して魅力を高めることを予感させただけに、今後の彼らにも期待が高まる。


breakin’ holidayは、元DELUHIのJuri(Vo)とAggy(B)、12012の酒井洋明(G)、そして元アンドのKAJI(Dr)が2018年に結成したバンド。彼らは今回の<千歌繚乱>で、初期衝動や勢いに溢れたライブを見せてくれた。パンクやメタルなどに通じる“尖り”とヴィジュアル系ならではのエモさを融合させた彼らの楽曲は独自の魅力を備えているし、ベテラン揃いということを感じさせない新鮮さを放っているのも実にいい。フルアクセルのライブでオーディエンスの気持ちを引きあげた後、メロディアスなスロー・チューンの「ICE」でライブを締め括ったのも心憎かった。オーディエンスの反応が上々だったこともあり、今後のbreakin’ holidayが注目のバンドになることは間違いなさそうだ。


AXESSORY(Sadie亜季のソロプロジェクト)のライブは「NO WAY OUT」や「CALL MY NAME」といったハード・チューンを相次いで聴かせる流れからスタート。ファットにうねる亜季のベースと力強いボーカル、ソリッドなギター、パワフル&タイトなドラムが一体になったサウンドは心地よさに溢れているし、爆音の中でクールにプレイする亜希は最高にカッコいい。ボーカルがある意味楽器のような役割を果たす楽曲を続けた後、ラストの「DYING LIGHT」で抒情的な歌を聴かせたのも見事。ショート・ライブでストーリー性を構築する手法が奏功して、非常に観応えのあるライブになっていた。ライブを通してオーディエンスが熱狂的なリアクションを見せていたことは言うまでもない。


ヴィジュアル系にギターロックのテイストを持ち込んだDevelop One's Faculties。彼らはドリーミィ&ダンサブルな「フラスコ」を筆頭に、ジャズの要素を活かした「Blow Jazz」やファンキーな「この世界が嫌いな人へ」、yuyaの独唱から始まるバラードの「monochoro」など、幅広い楽曲で楽しませてくれた。1曲1曲の完成度が高いため、多彩さを発揮していながら散漫な印象にならないのはさすがの一言。オーディエンスが強く惹き込まれていることが如実に感じられた。ライブ中のMCでyuya(Vo)は「どこのイベントでもアウェイ感がある」と語っていたが、今のDevelop One's Facultiesは強い説得力に満ちている。彼らの魅力を再確認させられる上質なステージだった。


熱い歓声を浴びてステージに姿を現したKは、パワフルな「Rebirth」や高速で疾走する「Higher」、パンキッシュな「深愛」などを披露。パワフルなサウンドとキャッチーなメロディーを活かした楽曲は気持ちを駆り立てる力に溢れているし、デカダンスなオーラを放ちながら歌うKは実に魅力的。サポート陣を自由にパフォームさせることで生まれる激しさも奏功して、場内は熱狂的な盛りあがりを見せた。Kのオーディエンスを巻き込んでいくポテンシャルの高さには目を見張るものがあるし、熱くいきあげるライブの最後にエモーショナルな「STORY」を持ってくるセンスの良さも光っていた。ソロアーティストとしての揺るぎなさを確立したことを感じただけに、今後のKの動向も本当に楽しみだ。


defspiralは“大人の色気を湛えたロックバンドのカッコよさ”を、たっぷりと味わせてくれた。ドラマチックな「AURORA」や切迫感に満ちた「PULSE」、スタイリッシュかつ翳りを帯びた「STARDUST」といった表情豊かな楽曲と、メンバーが織りなす魅せるステージングの取り合わせは本当に魅力的。常に変遷し続けるバンドならではの新鮮さを放っていることもポイントで、20年に亘って同じメンバーで活動しているバンドにふさわしい円熟味や、鉄壁のアンサンブル、瑞々しさを併せ持った彼らは貴重な存在といえる。オーディエンスが深く惹き込まれたり、華やかに盛りあがったりする様子を見て、defspiralが世代や嗜好を超えて幅広い層にアピールする存在だということを改めて感じることができた。


トリを務めたTHE MICRO HEAD 4N'Sのライブはスケールの大きいサビパートを配した「REBIRTH」からスタート。オーディエンスは早くも大合唱を湧き起こすという熱いリアクションを見せ、シャッフルチューンの「REINCARNATION」やメロディアス&ハードな「イカレタリアル」など、ライブが進むに連れてさらにボルテージを高めていった。THE MICRO HEAD 4N'Sは長いキャリアを誇るメンバーが集ったバンドならではのクオリティーの高さを持ちつつ、“ヤンチャ感”を放っていることがポイントといえる。独自の華を持った彼らは魅力に富んでいて、初見のリスナーもライブを楽しめたことは間違いない。場内はイベントの大団円にふさわしい、一体感と熱気に溢れた盛大なもりあがりとなった。

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初のサーキット形態で行われた<千歌繚乱>のファイナル公演は、非常に観応えがあって楽しめた。出演バンドの選択に定評のある<千歌繚乱>にふさわしく良質なバンドが揃っていたことに加えて、今回は男っぽかったり、硬派なイメージの顔ぶれになっていることも印象的だった。これは<千歌繚乱>の主催者の「音楽に対して真剣なバンドに出てほしい」というスタンスの現れだったわけだが、統一感がありつつ個性の異なるアーティストの顔合わせになっていて観飽きることがなかった

イベントライブの場合「好きなバンドだけ観に行こう」という人がいても仕方のないことだと思う。しかし今回の<千歌繚乱 1st LIVE TOUR ~錦秋の候~>東京公演は場内は常にオーディエンスで埋まり、イベント全体を通して熱く盛りあがっていたのが印象的だった。様々なタイプのアーティストが集まったライブも楽しいが、的が絞られたイベントのよさを改めて感じられたという意味でも収穫のある1日だった。今回のサーキットを機に、今後はぜひ<千歌繚乱>を地方でも開催してほしいとも思う

取材・文◎村上孝之


■<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>出演バンド メッセージカード プレゼントキャンペーン概要

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【賞品名・当選人数】
賞品:<千歌繚乱 1st LIVE TOUR 〜錦秋の候〜>出演バンド メッセージカード
当選人数:計27名様
AXESSORY:2名様
極東ロマンス(全員×1):2名様
K:3名様
JILUKA(各メンバー×1):4名様
defspiral(全員×2):2名様
Develop One's Faculties(各メンバー×1、全員×1):4名様
breakin’ holiday(各メンバー×1、全員×1):5名様
THE MICRO HEAD 4N'S(各メンバー×1):5名様

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【応募期間】
2019年11月30日(火)23:59まで

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