【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第5回ゲスト:DURAN
ASH DA HEROをホスト役に、毎回ゲストを迎えてトークセッションを繰り広げる連載が2017年春スタートした。デビュー2年目のASH DA HEROが、あるときは同じミュージシャン目線で、またあるときは異ジャンルに斬り込む同対談連載企画のタイトルは、“TALKING BLUES”だ。
◆ASH DA HERO × DURAN 画像
第5回目のゲストはギタリストのDURAN。The ROOTLESS、a flood of circle、Made in Asiaでの活動を経て、2017年11月よりソロ始動。また、2014年および2016年にはB'zの稲葉浩志ソロツアーのギタリストに起用されたほか、EXILE ATSUSHIの新バンドRED DIAMOND DOGS(2016年スタート)のメンバーとして抜擢されるなど、大物アーティストからの信頼も厚い。
L'Arc-en-CielのKen主催ライブイベント<PARTY ZOO>での共演も記憶に新しいが、ASHとDURANの親交は古く、ミュージシャン同士として、飲み仲間としての交流が、知り合って以降現在まで継続しているのだとか。ちなみに、今回の対談も「こういう話を世に発信したいね」という飲みの席でのトークが基になったもの。お互いを「天才」と讃える同世代のボーカリストとギタリストによるトークセッションは、ロックシーンを突き抜ける若いパワーに溢れる一方で、客観的にシーンをとらえる視線を併せ持つなど、興味深いものとなった。
◆ ◆ ◆
■言霊を受け取って情熱を指先に宿す
■DURANはそういうギタリスト──ASH DA HERO
──飲み仲間の2人らしいけど、今日だけは酒なしで。しかし飲みに行く間柄ってことは、相当、仲がいいですね。知り合ったのはいつぐらいですか?
ASH:DURANの前身バンドの頃からすごくファンだったんで。
DURAN:前やってたThe ROOTLESSというバンド。
ASH:そう。“あのバンドのギタリストはすげーいいな”って知り合う前から思ってて。周りの連中からも、アイツはヤバイよねって注目されてる存在だった。で、いつか会いたいなって思ってた人で。
DURAN:最初に会ったのはライブだよね、六本木Morphの。ASHのサポートドラムが、俺と前から仲いいヤツだったんで紹介してもらって。
ASH:会えるの楽しみだなと思って楽屋のドアを開けたら、DURANは楽屋のテーブルの上に腰を掛けてギター弾いてたよ(笑)。「あっ、DURANクン!」と声掛けたら、「HERO、よろしくね!」って、それが出会い。
DURAN:俺も会うのは楽しみにしてたよ。話も盛り上がったんだけど、あのとき、「アフリカでライブやりたい」とかASHは言ってて(笑)。
ASH:そう、サバンナで無観客試合をやりたくって、という話を俺がして。そしたら「なに、それ!?」ってなって(笑)。いやいや、広大なサバンナの大地に機材を持ち込んでフェスやったら、動物が来てくれねえかな?みたいな話を(笑)。
DURAN:それ聞いて、今まで出会ったことのないタイプの人だなと思って(笑)。おもしろいし、すごく素敵だなと。
ASH:いや、今でもホントに思ってるよ。動物にも音楽って伝わると思うから。
──それがきっかけで急接近ですか?
DURAN:飲みに行ったし、ライブもまたやったし。
ASH:僕がデビューするタイミングのライブにDURANに対バンで出てもらって。ASH DA HEROの節目には、いつもDURANがいてくれる。去年末の<BABIES NIGHT 2016>というデビュー1周年記念のイベントでは、お祝いと打ち上げを兼ねたアフターパーティをライブ終了後に、隣のライブハウスでやったんですよ。そこにもDURANは駆けつけてくれて。だから飲みに行く仲でもあるんだけど、リスペクトやラブとか、そういったいい扉も存在している間柄だと思いますね。
DURAN:うん。
ASH:“いつでもツルんでるぜ”って関係というよりは、お互いを尊重しながらいい距離感もあるんです。でも久しぶりに会っても、先週も会ったかのような感じで、近況とかいろんなことを話している。人と人との出会いや縁は、ノー・リーズンだと思うんです。理屈ってものがなくて、出会った瞬間から古い友達かのような感覚になれる相手は、たぶん、引き寄せあっているんだと思う。DURANにはそれを感じた。
▲<BABIES NIGHT 2016 ~After Party~> |
DURAN:ほとんど音楽の話。
ASH:DURANはすごく聞き上手だから、僕はいつも熱く、音楽論とかミュージシャンとしての倫理観みたいなものをメチャクチャ語っているという(笑)。
DURAN:だからいい関係っすよ。こっちからすると、いろいろ話を聞きたいし。ASHはどんどんしゃべってくれるんで、おもしろいですよ。
ASH:まさにヴォーカリストとギタリストという感じで。僕は自分の中に詰まっているいろんなものを、自分の声として発信しないと気が済まないし。それによって言霊みたいなものを、この空間に残したいと思っているから歌を歌ってるし。その言霊を受け取って、その情熱を指先に宿すのがギタリスト。まさにDURANはそういうギタリストだと思う。
DURAN:凄いな、よくそんなにうま〜くしゃべりますね。
ASH:いや、ボーカリストだから(笑)。常に歌詞を書いているようなところもあるし。
──ここ最近、DURANもギター弾きながら歌っていて、その歌がまたいいんですよ。
ASH:そう、素晴らしいんです。DURANが素晴らしいギタリストであると同時に、もの凄い歌声も持っている。その歌声について、2日半ぐらい熱いLINEを交わしたぐらい。
DURAN:ちょっといろいろ聞いたり、教えてもらったり(笑)。
ASH:DURANの歌声が、僕はホントに大好きだからね。「自分ではあんまり好きじゃない」と昔、言ってたけど。
DURAN:いや、恥ずかしいね。声を出すっていうのがね。ギターと歌のレベルに開きがありすぎで。
ASH:最初にギターっていうパートを選んだからそうなんだと思う。でも良かったと思ってる。ボーカルを最初に選んでたら……勘弁してほしいよ。それぐらい歌が上手だから。
DURAN:ちょっと褒めすぎだろ(笑)。
ASH:いや、もっとたくさんの人にDURANのことを知ってほしいと思っているし。DURANの生い立ちは、映画にしたほうがいいんじゃないかってぐらいおもしろい。
DURAN:けっこう、いろいろあるからね(笑)。
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