【ライブレポート】cinema staff＜シネマのキネマ＞第二回も気を吐く新鋭陣「先輩が負けてるわけにはいきません」

cinema staffの自主企画＜シネマのキネマ＞第二回が5月19日（金）に東京キネマ倶楽部で開催された。

◆＜シネマのキネマ＞ 画像（cinema staff、Age Factory、SHE'S、PELICAN FANCLUB）

＜シネマのキネマ＞は前回2016年12月に開催された第一回が好評を博し、今回もcinema staffがバンド歴後輩の気鋭3バンドを迎えうつ形での開催。公演直前にはcinema staffがポニーキャニオンとマネージメント契約を交わしたニュースも報じられ、界隈もにわかに盛り上がった。

首都圏ライブハウスの中でも洋館的な佇まいで異色の空気を放つ東京キネマ倶楽部。ホールに観客が集まると、ステージ下手にせり出しているバルコニーからPELICAN FANCLUBの4人が姿をあらわす。「深呼吸」を皮切りに、抜けのいいヴォーカルがフロアを満たした。また、この日はcinema staffへのリスペクトをこめたカヴァー「奇跡」（メジャー1stミニアルバム『SALVAGE YOU』収録）を披露し、cinema staffファンを湧かせた。

続くは大阪出身のSHE'S。こちらはキャッチーなピアノロック。「Un-science」からのシンガロングから推進力のあるナンバーが続いた。MCでは井上竜馬(Vo)が「キネマ倶楽部に初めて来て、『なんか古めの一発ギャグしてステージ出ていかへん？』って話になったんですよ」とナチュラルな掴みで入りつつ、各メンバーの一発ギャグを確認。ゴルゴ松本の“命”に対してもリアクションが薄めという会場のジェネレーションギャップに「嘘やろ」と広瀬臣吾（Ba）が声をあげていた。中盤からはニューアルバム『Awakening』より「Over You」など、終始爽やかさと躍動感のあるナンバーで会場の注目をさらっていった。

そしてAge Factory。こちらは1曲目「Yellow」から、動物的な本能を呼びさます清水エイスケ(Vo,G)の歌声でオーディエンスを震撼させた。ヤバいものを見てしまったとオーディエンスが息をのんで見守る中、「金木犀」「Puke」と重量級のナンバーを立て続けに披露。「次回はあっち（バルコニー）から出たいですね。今日はまだちょっと俺らには足りないです。格式が違いました」というコメントで会場からも笑いが湧いた。自身のブロックの最後には開催日の金曜に合わせ、歌詞で金曜の夜を描く「ロードショー」を激唱。初見も含め会場に集ったオーディエンスたちからの拍手喝采を浴びていた。

そんな個性豊かな3バンドのアクトを終え、ライブはいよいよcinema staffによる大トリへ。飯田瑞規（Vo,G）が先行3バンドを「めちゃくちゃカッコよかったすね」と惜しみなく讃えながらも、「いくら良いからって先輩が負けてるわけにはいきませんので」と三島想平(Ba)が煽るとおり、そのライブは出演4バンドの中で一番アグレッシブだ。「AMK HOLLIC」から始まった全7曲のライブは最新アルバム『熱源』から「返して」「pulse」「エゴ」などを交えつつ、ラストは陽気な「theme of us」で締めくくられた。

cinema staffは6月1日（木）渋谷WWW Xより、＜“熱源” Release tour 『高機動熱源体』＞を開催する。こちらは様々なバンドを迎えての対バンツアーとなっており、ツアーファイナルは7月28日(金)恵比寿LIQUIDROOMでのワンマンライブが予定されている。





◆cinema staff オフィシャルサイト