暑さを吹き飛ばすフェス、<湘南音祭 Vol.0.9>ライヴレポート
まだ梅雨空が広がる7月9日、横浜・八景島シーパラダイス・マリーナヤード特設野外ステージにて、<湘南音祭 Vol.0.9>が開催された。<湘南音祭>とは、山嵐が主宰するロック・フェスティバルで、彼らの地元、神奈川県湘南での“野外”ロック・フェスを目指して興したイベント。2005年5月に横浜BLITZで<湘南音祭Vol.0>を、12月に川崎CLUB CITTA'で<湘南音祭Vol.0,5>を開催しており、今回で3回目となる。今年で結成10周年を迎える山嵐と、彼らにゆかりのあるアーティストが結集し、今回の<湘南音祭 Vol.0.9>も大きな盛り上がりを見せた。
フェス当日はあいにくの曇り空で今にも雨が降り出しそうな雰囲気。だが、問い合わせの多さに急遽追加チケット販売を行なったというだけに、八景島駅周辺から多くの観衆で賑わっていた。会場に着くと、すでにY×C×H×Cのライヴが始まっており、ステージ前に設けられた各ブロックは人で溢れていた。会場は、ブロックの周りを囲むように飲食ブースが並び、とりあえず腹ごしらえをと食事を取りつつライヴを観る。1番手でありながら堂々としたパフォーマンスを見せるY×C×H×Cに、オーディエンスもテンションをあげ、かなり盛り上がっていた。
続いて登場したのは来年バンド結成10年を迎える3ピースバンド、10-FEET。ロック、パンク、レゲエ、HIP HOPなど多くのジャンルを取り入れて独自のサウンドを確立している彼らは、様々なリズムとメロディがこだまする、スピード感あるライヴを披露。文字通り、同じ釜の飯を喰っていた時期もある3人だけに、息もピッタリのパフォーマンスを見せてくれた。
そして歓声とともに登場したのは、ORANGE RANGE。相変わらずの人気っぷりで、特設ステージ場外にある遠くの建物にまで人がビッシリ並んでステージを見ている。どのブロックも溢れんばかりの人でギュウギュウだ。勢いよく始まったライヴは、しょっぱなからノリのいい曲で飛ばし、「TWISTER」ではみんな腕を上げてタオルをぐるぐる回す。メンバーもステージ上でライヴを心底楽しんでいるかのように踊り、客を煽っていた。「キリキリマイ」では、メンバーもオーディエンスもみんな手をキツネ型にして“キリキリマ~イ”と叫びながら大暴れ。誰もが楽しめる選曲に、オーディエンスはみんな満足そうな顔をしていた。
迫力ある雰囲気で登場したのは、RIZE。重みのあるイカつい音でオーディエンスを圧倒していく。中尾宣弘(G)の歪んだギター・サウンドに合わせて、KenKen(B)が髪を振り乱しながら唸るようなベース・サウンドを響かせる。ヴォーカルのJESSEが“俺らのときは雷が鳴る予定だったのになあ!”と叫ぶと、しばらくして本当に雨がポツポツと降り出した。RIZEは男性ファンが多いようで、ライヴ中は“オー!”という野太い声が会場のあちこちで飛んでいた。男臭さ溢れるステージに、ライヴ終了後も興奮冷めやらぬファンが“スッゲー、カッコよかったー! ウォー!”と叫び声を上げていた。
フェス後半に差し掛かる前に再び腹ごしらえを・・・と飲食ブースで並んでいるうちに、聴き覚えのあるメロディが鳴り出す。“あーなーたーにー”という大合唱がこだまする中、慌ててごはんを買い、ブロックへ戻った。
このフェスの出演バンドの中ではちょっと異色かなと思われたMONGOL800だが、1曲目から「あなたに」でオーディエンスのハートをバッチリ掴み、その後も8月にリリースされるニュー・アルバム『Daniel』からの新曲や、一度聴いたら忘れないほどキャッチーなメロディの「小さな恋のうた」などで、会場と一体感あるライヴを展開していた。
空もだんだんと暗くなってきたところで、いよいよDragon Ashが登場。常に新しい音楽のあり方を示し、日本の音楽シーンに衝撃を与えている彼らのライヴは注目度も高い。これまで5バンドのライヴを観てきて相当テンションが上がり、しかし若干疲れが出てきているオーディエンスをどのように自分たちの音楽に引き込むのか、始まる前からワクワクしていた。颯爽と登場したメンバーに歓声が上がり、そのまま1曲目へ突入。疲れを吹っ飛ばす軽快なラテン・サウンドでオーディエンスを魅了していく。新曲「Ivory」では、Kjが激しくアコギを掻き鳴らしながら熱唱し、サビでは“飛び跳ねろ!”と叫んでオーディエンスを煽る。それに応えるようにオーディエンスはとにかく跳ねまくり踊りまくっていた。“みんながひとつになれる曲”といって始めたのは「Fantasista」。人気曲だけに会場もさらにヒート・アップする。ラストの曲は、彼らの出世作とも言えるアルバム『Viva la revolution』からの選曲で、オーディエンスは歓喜の声を上げながらライヴを楽しんでいた。
そして遂にフェスのトリ、山嵐のライヴ。1曲目から激しいサウンドでかっ飛ばしながらも、しっかりとした演奏で轟音を響かせる。降りしきる雨の中、オーディエンスもしきりに声をあげ、体を揺らす。ゴリゴリのギター・サウンドと重みあるベース・サウンドが複雑に絡み合いながらスピード感を増して行くにつれ、彼らのライヴにどんどん引き込まれていった。キレのいいラップが炸裂するライヴに、会場のテンションも一気にMAXへ。アンコールでは「The Earth」と「湘南未来絵図」の2曲を披露し、しっとりとした雰囲気でフェスを締めくくった。
どのバンドもオーディエンスを飽きさせない魅力溢れるパフォーマンスを存分に見せてくれる、このイベント。メンバーの存在を肌で感じさせてくれるほど近いステージと、広すぎない会場に、全体の一体感をより感じることができた。大満足な顔で会場を後にする観客達をみて、これからもメンバーとオーディエンスが近くに感じることができるイベントを、新たな要素を加えながら続けていって欲しいと思う。
ORANGE RANGE |
続いて登場したのは来年バンド結成10年を迎える3ピースバンド、10-FEET。ロック、パンク、レゲエ、HIP HOPなど多くのジャンルを取り入れて独自のサウンドを確立している彼らは、様々なリズムとメロディがこだまする、スピード感あるライヴを披露。文字通り、同じ釜の飯を喰っていた時期もある3人だけに、息もピッタリのパフォーマンスを見せてくれた。
そして歓声とともに登場したのは、ORANGE RANGE。相変わらずの人気っぷりで、特設ステージ場外にある遠くの建物にまで人がビッシリ並んでステージを見ている。どのブロックも溢れんばかりの人でギュウギュウだ。勢いよく始まったライヴは、しょっぱなからノリのいい曲で飛ばし、「TWISTER」ではみんな腕を上げてタオルをぐるぐる回す。メンバーもステージ上でライヴを心底楽しんでいるかのように踊り、客を煽っていた。「キリキリマイ」では、メンバーもオーディエンスもみんな手をキツネ型にして“キリキリマ~イ”と叫びながら大暴れ。誰もが楽しめる選曲に、オーディエンスはみんな満足そうな顔をしていた。
RIZE |
フェス後半に差し掛かる前に再び腹ごしらえを・・・と飲食ブースで並んでいるうちに、聴き覚えのあるメロディが鳴り出す。“あーなーたーにー”という大合唱がこだまする中、慌ててごはんを買い、ブロックへ戻った。
Dragon Ash |
空もだんだんと暗くなってきたところで、いよいよDragon Ashが登場。常に新しい音楽のあり方を示し、日本の音楽シーンに衝撃を与えている彼らのライヴは注目度も高い。これまで5バンドのライヴを観てきて相当テンションが上がり、しかし若干疲れが出てきているオーディエンスをどのように自分たちの音楽に引き込むのか、始まる前からワクワクしていた。颯爽と登場したメンバーに歓声が上がり、そのまま1曲目へ突入。疲れを吹っ飛ばす軽快なラテン・サウンドでオーディエンスを魅了していく。新曲「Ivory」では、Kjが激しくアコギを掻き鳴らしながら熱唱し、サビでは“飛び跳ねろ!”と叫んでオーディエンスを煽る。それに応えるようにオーディエンスはとにかく跳ねまくり踊りまくっていた。“みんながひとつになれる曲”といって始めたのは「Fantasista」。人気曲だけに会場もさらにヒート・アップする。ラストの曲は、彼らの出世作とも言えるアルバム『Viva la revolution』からの選曲で、オーディエンスは歓喜の声を上げながらライヴを楽しんでいた。
山嵐 |
どのバンドもオーディエンスを飽きさせない魅力溢れるパフォーマンスを存分に見せてくれる、このイベント。メンバーの存在を肌で感じさせてくれるほど近いステージと、広すぎない会場に、全体の一体感をより感じることができた。大満足な顔で会場を後にする観客達をみて、これからもメンバーとオーディエンスが近くに感じることができるイベントを、新たな要素を加えながら続けていって欲しいと思う。
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