SHOW-YAのヴォーカリスト寺田恵子 単独インタビュー

ポスト
寺田恵子 単独インタビュー
寺田恵子 単独インタビュー

INTERVIEW Part2

──今回の再結成は、10月23日一日限りの再結成ではないですよね?

寺田:うん。やれるまでやる。必要とされる限りはね。始めはライブ活動中心で。やってるうちに、アルバムを作りたいと思うようになるかもしれないけど、正直言って今は何を作っていいんだかわからない。14年もブランクがあるんだもん。だから、こういうのを作りたいってのが出てきたら作ればいいと思ってるの。

──SHOW-YAの五人それぞれがもっている、SHOW-YAのヴィジョンはあるのかな? ポップにやろうとか(笑)。

寺田:それはないね。昔よりパワフルにやりたいって人ばっかり。

──みんな枯れてないんですね。

寺田:枯れてないから、再結成できたんだろうね。

──一人欠けていても、再結成は有り得なかった?

寺田:レッド・ツェッペリンみたいなバンドになりたいから、一人欠けてもダメ。その気持ちは、当時もあったし、今もその気持ちはすごく強いですね。メンバーそれぞれにヴィジョンがあるのも知ってるんだけど、すごく大きな話なので(笑)。

──寺田さんのヴィジョンは?

寺田:私は「流れるままに」。でも、やることはきっちりやってるから、横ばいになったり落ちていくことはない。上がることしか考えていないから。私の今の目標は10月のライブをいいものに仕上げること。それから先は、またその次のライブ。最終的にどこに行き着くのかは、皆さんのご想像にお任せして。

──リハーサルしていて、昔と比べて新しい発見はありますか?

寺田:まず、みんな衰えてないということ。それと、昔は気づかなかったんだけど、ベースのさとちゃんがすごいリズム感がいいこと。上手いとは思ってたけど、なかなか一緒にやってるとわからないものでね。彼女は7年間全くベースを弾いていなかったんだけど、音を出したら昨日まで弾いてたみたいなプレイをするのにビックリしたの。あとは、メンバーの気持ちの強さをすごく感じる。大きな夢を持っていて、それに向かってがむしゃらにやってるカンジが衰えてないのにはびっくり。私の中では14年経ってしまったSHOW-YAじゃなくて、14年前の次の日のSHOW-YAにしたいの。またみんなと一緒に成長していく、そんなライブにしたい。

──寺田さんは、「日本全国ハードロック化計画」もやってらっしゃいますが、どうですか、昨今の日本のハードロックは?

寺田:すごく変わってきたと思う。色んな再結成話が出てるでしょ。SHOW-YAの再結成でみんなを口説く時に、絶対そういう流れくるからって言ってたの。その流れを先取りして、ロックを盛り上げるために動こうよって言ってたの。で、実際にそういう流れが来てるから、手ごたえありあり。もっとみんな、ロックすればいいのにね。

──ここまで、ロックなオンナになったのは何が一番大きかったですか?

寺田:やっぱりSHOW-YAだね。それ以前は、そんなロック少女ってわけでもなくて、テレビっ子だったから歌謡曲ばっかり。あとは、関西のロックかな。関西に住んでたんじゃないんだけど、なんか自分の中に合う部分があるの。それから何と言っても、ブラック・サバスですね。SHOW-YAに入って最初にコピーしなさいって言われたのがサバス。オジーが可愛いって思ってね。何から何まで好きでしたね。若い時も可愛いし、ソロになってからもいいし、年をとってもキュート。だから、私ロックデビューは遅い方かもね。ハードロックは勉強のつもりで聴いていたのが、だんだん自分の骨となっていったカンジかな。

──最後に、寺田さんの考えるロックのカッコ良さとは。

寺田:「ロックとは?」って言われたら、生き様、魂、真実の三つだと思っているのね。ロックのカッコ良さは…カッコ悪いのを見せられるのがカッコいいって思ってる。若い頃は、キレイでカッコ良くいたいって気持ちが強くて色々と着飾ったりするわけでしょ。でも40超えちゃうと、着飾っても無理な時もあるわけじゃない。でも、シワシワでヨレヨレのお婆ちゃんになっても素敵な人っているでしょ。自分の生きていく流れの中でちゃんと生きている人は、汚いところもカッコ良く見えるから。それが、ちゃんとロックしてる人だと思うんだよね。音楽だけじゃなくて、生きていることにちゃんと一生懸命で、カッコ悪いところもちゃんとさらけ出して、真っ直ぐ生きてる人がカッコいいと思うな。



この記事をポスト

この記事の関連情報