| ──アルバムを完成させた手応えは?
ケイティ・ローズ(以下ケイティ):すごくほっとしてる。“終わらせなきゃ!”っていう緊張感がなくなって。自分に対して誇りに思える作品になったと思うわ。
──17歳という若さで世界デビューする感想は?
ケイティ:年のことは考えてないわ。普段一緒に過ごす人もずっと年上の人が多いから、自分が若いということは特に意識して考えてないの。
──最も影響を受けたアーティスト、好きなアーティストは?
ケイティ:すごく難しい質問ね。ボブ・ディラン、ヴェルベット・アンダーグラウンド、ジョニ・ミッチェル……1時間かかっちゃう。あとビートルズも好きよ。
──「ビコーズ・アイ・キャン」はスローで悲しい曲だったけど、これをタイトル曲に選んだのは?
ケイティ:この曲は今思い出しても胸が痛くなるぐらい、そのときの自分のリアルなことを歌ったの。自分自身をすごく表現していると思うし、ロック調のアルバムの中でこの曲をラストに持ってきたのは、一日の中での夕方の、まるで一日の終わりのようにしたかったの。それに、この曲のタイトルがアルバムを作ることの理由も表わしてると思ったの。
──印象的なギターが多かったですが、ギターは好き?
ケイティ:ギターはすごく好きよ。素晴らしい楽器だと思う。もともとアコギを習ってたのでフォークとかをやってたの。エレキはちゃんと勉強したことないのよ。でも、“ガーン”て弾くだけでロックンロールになるからエレキの方が簡単かもね。
──「オーヴァードライヴ」では独立心が旺盛で気の強い女の子を歌ってるけど、この主人公のどこまでが本当のケイティ・ローズ?
ケイティ:100%アルバム全部がケイティ・ローズよ。嘘をついたり話を作ったりするのは嫌いなの。
──「キャッチ・マイ・フォール」は歪んだギターや独特のヴォーカルがすごく印象的な曲だったけど、どんなことを歌ったどんな曲?
ケイティ:すごくガレージ・ロックなトラックよね。家の裏にガレージってわけじゃないんだけど、納屋を改造したスタジオがあって、そこで今度のアルバムのほとんどを作ったの。その中に歌録りをする防音の部屋があって、ときどきそこで叫んだりしてる(笑)。それをたまたま録音したのがあの曲ってわけ。曲は生きていくうえでのいろいろな矛盾とかを歌ってるのよ。
──「ヴァケーション」もすごくロックン・ロールだよね。
ケイティ:わたしはカトリック系の学校に10年通っていて、すごく狭い社会の中で、自分の考えとか意見も否定されて、すごく抑圧されていた。そのときの気持ちを歌っていて、もしわたしが卒業式に出られなかったら長い長い休暇に出るわ、という歌なのよ。
──ケイティ・ローズはロックという音楽ジャンルでデビューするわけですが、今のアメリカの音楽シーンはビルボード・チャートもグラミー賞もヒップホップ、R&Bで占められています。そういった音楽シーンを見てどう思う?
ケイティ:自分の曲がラジオで50セントと一緒に流れたりするのはすごく面白いわよ。わたしもヒップホップやR&Bが好きで彼らをリスペクトしてるし、聴いていて楽しい。だから、音楽シーンについて別に不満はないわ。
取材・文●編集部 |
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