【速レポ】<中津川 WILD WOOD 2026>ストレイテナー、「Fools Goldのバーサーカーに捧ぐ!」

夕焼けと闇がグラデーションを描く空に包まれるFools Gold。<中津川 WILD WOOD>としては初登場、中津川という場所へは3年ぶりの帰還となったストレイテナー。スタート前からオーディエンスは興奮を押さえきれない様子ではあったが、それはバンド側も同じだったのであろう。ホリエアツシ(Vo, G, Pf)、ナカヤマシンペイ(Dr)、日向秀和(B)、大山純(G)がステージに姿を現し、サッと持ち場についたかと思いきや、ナカヤマはイスの上に立ち、高くスティックを掲げてみせる。目に見えてわかる昂り方だ。
そんな彼らからまず届けられたのは代名詞的存在とも言える楽曲「Melodic Storm」。切なくも疾走するメロディー、至高の歌声、心弾ませるリズムワーク、後方から遠目にステージを観るオーディエンスも高く手を突き上げ、素晴らしきライヴの開幕を祝福しているようにも見える。ダイナミックなプレイに目がいきがちだが、メロディーをさらに豊かなものとするナカヤマのコーラスも絶品だ。




そこから流れるように始めた「叫ぶ星」も4人の匠が音を重ね合わせたときに生み出される相乗効果が圧巻だ。距離を超えて胸の奥までスッと入ってくる歌はもちろんのこと、日向とナカヤマによるリズム隊のコンビネーション、キャッチーでシャレた大山のフレーズからも耳が離せなくなる。派手なパフォーマンスはなくとも曲だけで音だけで大きな会場を先導していく。終盤、《出逢えたね やっと “中津川”で》と語気を強めて歌うところもグッときたポイントになった。
幻想的な音が流れ、スモークに包まれて歌い出すホリエの姿に神聖さも感じた「Silver Lining」は秘めたる情熱があらわになった、と思わせる1曲。激しい照明にも照らされるが、それに負けないエネルギーを放つのだ。手を伸ばして希望を掴み取るには避けては通れぬことなのだろう。

「中津川 WILD WOOD、はじめまして。(土地としては)3年ぶりです。帰ってこられて嬉しい」とホリエが口にし、落ち着いたムードから「Next Chapter」へ。陽が完全に落ち、自分とストレイテナーしかいないように感じられる中で放たれる美しきサウンドスケープ。平和や優しさを願いながら、しっかりと聴き入るオーディエンス。続いた「彩雲」でもそうだったが、ステージだけでなく、そういったオーディエンスも含めての光景はとても美しかったと触れておきたい。
また、中盤に入ったところで披露された「SAD AND BEAUTIFUL WORLD」は嬉しすぎる意外なセレクト。影や熾烈さ、退廃、まどろみへと表情を変える展開と、その奥深さに思わず翻弄される名曲だ。いくつもチャンネルをシームレスに行き来し、圧倒的な力を見せつけてくれた。

エモーショナルな歌声やアプローチから、気持ちを鼓舞させるような戦歌を想起させる「Skeletonize!」を経て、ライヴも終盤に突入。気温こそ下がっても会場の熱気が冷めることはない。見えない未来に絶望するなというメッセージが込められた楽曲「COME and GO」。その演奏に応えるように、オーディエンスは“そうなんだ”と約束を交わすかのように固く拳を突き上げた。
そんな様子に「ありがとうございます」とホリエが感謝を伝え、そこから「夏も終わっていくと感じるから、こんな曲を」と続けて鳴らしたのが「シーグラス[DECADE EMO MIX]」だった。まさしく夏の終わりの情景を切り取ったラブソングであり、尊さも感じさせながら切なさを吹き飛ばすアレンジがグッとくる。


いいエンディングだな、と噛み締めながら聴き入っていると、どうやらまだ続きそうな模様。まさかなと思いつつ、聞こえてきたのは「<中津川 WILD WOOD>Fools Goldのバーサーカーに捧ぐ!」という絶叫。思いがけない、まさかの「BERSERKER TUNE」だ。歓喜するオーディエンスに叩きつけるのは獣のような鋭い踏み込みとロックの凄み。すべてを喰らい尽くすように突き進みながら“まだいけるだろ!”と叱咤もする。最後まで特別すぎる、忘れぬことのできない夜を中津川に描いてくれた。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎AZUSA TAKADA
■セットリスト 【Fools Gold】
1.Melodic Storm
2.叫ぶ星
3.Silver Lining
4.Next Chapter
5.彩雲
6.SAD AND BEAUTIFUL WORLD
7.Skeletonize!
8.COME and GO
9.シーグラス[DECADE EMO MIX]
10.BERSERKER TUNE
■<中津川 WILD WOOD 2026>
9月19日(土) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
9月20日(日) 岐阜県中津川公園内特設ステージ
〒509-9132 岐阜県中津川市茄子川1683-797
open10:00 / start11:00 / 21:00終演予定
▼出演アーティスト ※A-Z順
【9/19(土)】
10-FEET / dustbox / GLIM SPANKY / Hump Back / JUN SKY WALKER(S) / 神はサイコロを振らない / KREVA / 黒夢 / Lucky Kilimanjaro / Omoinotake / Original Love & CADEJO / Penthouse / 礼賛 / レトロリロン / スガ シカオ / 水曜日のカンパネラ / 東京スカパラダイスオーケストラ / ユニコーン / 水平線(Opening Act)
【9/20(日)】
浅井健⼀ / THE BAWDIES / THE CHERRY COKE$ / FLYING KIDS / HEY-SMITH / 黒木渚 / moon drop / ねぐせ。 / 日食なつこ / Nothing’s Carved In Stone / OKAMOTO’S / サバシスター / 聖飢魔II /ストレイテナー / 竹内アンナ / 土岐麻子×和田唱×川口大輔 / w.o.d. / ヤバイTシャツ屋さん / ヤングスキニー / 板歯目(Opening Act)







