日本のヒップホップ・グループ最重要、あの本物が帰ってきた!

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日本のヒップホップ・シーンが新たな産声をあげ始めた
'90年代前半に誕生した

西麻布のクラブZOAで行なわれていた<Black Monday>を基盤とし、その活動は<暗夜行路><亜熱帯雨林><鬼だまり>といったイベントに発展、 '96年7月7日に開催された、ECD主催の伝説的なヒップホップ・イベント<さんピンCamp>の直前にリリースされたランプ・アイ名義の「証言」で一つの頂点を迎える。

雷の怒り、まさに雷」の言葉通り、雷はまだ未舗装な状態であった日本のヒップホップ・シーンに“怒り”という名の鉄槌を打ち、続けてリリースされたシングル「カミナリ/夜ジェット」などによって、総攻撃を仕掛けるかのように見えた……。
しかし、雷という存在は突如、地下に潜り、それぞれのソロ活動での鍛錬とも言える活動に入った。

そして、遂に今年'04年に雷家族=KAMINARI-KAZOKU.として
1stアルバム『330~more answer no question~』をリリースする。
そうだ、つまり、遂にあの本物が帰ってきたのだ。

KAMINARI-KAZOKU.スペシャル・コンテンツ

1stアルバム <先行試聴アリ!>

『330~more answer no question~

MONOHON/XTRA LARGE RECORDS
2004年4月07日発売
POCE-8421 3,059(tax in)

1 Brotha Soul feat. DEN、
SICK KING produced by DEV LARGE


2 天候 produced by Janna Music
3 DEATH DISCO
produced by Janna Music


4 アバレロ produced by BEN THE ACE
5 330
produced by R.L.II & DJ YUZE
6 THUNDER BREAK BEATS
feat. AI, HAB I SCREAM, DABO
produced by DJ PAT504
7 雷伝報 produced by YTR★ & DEN
8 G.C.G.~get crazy crusing~ produced by MURO
9 お江戸JAPON produced by DJ YAS
10 哀愁 '97 feat. HI-D produced by Janna Music
11 返答 produced by タイプライター & GOLDEN KNIFE
12 イカヅチII feat.UZI,EGG MAN
produced by GOLDEN KNIFE
13 ハレとケ produced by 刃頭
14 party'up produced by DJ MISSIE
15 HIP HOP produced by MACKA-CHIN
16 ほっこりひょうたん島 produced by DJ YAS
17 head grinder produced by タイプライター & R.L.II
18 RIDE ON TIME produced by DJ YAS
19 master plan produced by DJ AMEKEN

CD購入はこちら↓から
雷結成から10年という時が経ち、核となる部分を保ちつつも、KAMINARI-KAZOKU.となったことで、このアルバムは多様性を持った作品に仕上がっている。

雷と言えば、勿論、“怒り”がその根源にあるわけだけども、今回はその怒りは全面には出ていない。ただ、それも本人達に言わせれば「表現の仕方が変わっただけ」であって、その端々に攻撃的な箇所は多数見られる。年月を経て、言葉の角が丸くなった部分もあるだろうけど、攻撃の方法がより周到な方向にも向かっているとも言え、核心を見落とすと、痛い目にあう。

オリジナル雷のDJ PAT504がプロデュース した「Thunder Break Beats」のような、雷鳴轟く、まさに雷らしい直球な曲もあれば、MUROがプロデュースした「G.C.C.~get crazy crusing~」のようにバウンスも取り入れたパーティ・チューンまで、収録曲のビートのタイプは実に幅広い。しかし、DEV LARGEの手掛ける純粋過ぎるくらいのブレイクビーツ・トラック「Brotha Soul」を敢えて一曲目に持ってくることに、彼らの基盤が、今でもロウでアンダーグラウンドなヒップホップにあることを強く感じるだろう。

それらスパイス的な曲とは別に、アルバム全体の音楽的な方向性を握っているのは、DJ YASと今回、Junna Musicを名乗っているTWIGYの二人だ。DJ YASは和やアジアなテイストをトラックに盛り込み、それはアルバム全体のカラーともリンクしている。TWIGYは「DEATH DISCO」のような衝撃度の高いハイパー・トラックから、タイトルそのままな「哀愁 '97」など、要所要所にキメ球を放ち、アルバムのクオリティを更に高いところに持っていっている。

そんなトラックのヴァラエティさと同様に、それぞれのMCは個性豊かなリリックとフロウをぶつける。メインの4人(RINO LATINA IIYOU THE ROCK★、TWIGY、G.K.MARYAN)はソロ活動で得た糧をこのアルバムにダイレクトに反映させているが、特にTWIGYのスキルは、今まで以上に高い到達点に向かっている。サイドの3MCはSINNOSK8、D.Oの成長を確かめつつ、GAMAのナチュラルなリリックから産まれるパンチ・ラインに耳を奪われる。この7人のMCに加えて、UZIやHAB I SCREAMなどの身近なメンツからDABOAIHI-Dなど多彩なゲスト勢が参加し、筋は通しつつも、全体で一つの枠に納まりきらない雑多感を産み出す。

また、その雑多感と共に、それぞれのラップの生々しさがアルバムの雰囲気を作り出す重要な鍵だ。スピード感溢れるフリースタイル的なリリックからは、現場の熱気がこのアルバムの原動力になっていることを伺わせ、それが生々しさの素(もと)になっている。そして、この生々しさこそが、今のヒップホップが失いつつある何かであり、彼らがこの'04年にこの1stアルバムをリリースする意味にも繋がっているように感じる。  
文●大前 至
■東京公演■
日時:2004年4月17日(土) 場所:SHIBUYA O-EAST
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥3,800(前売り) ¥4,300(当日)(※消費税込・ドリンク別)
ープレイガイドー
<チケットぴあ> Pコード:165-842 tel.0570(02)9999
<ローソンチケット> Lコード:32775 tel. 0570(06)3003
<CNプレイガイド> tel. 03(5802)9999 <e+>eee.eplus.co.jp
問い合わせ先:DISK GARAGE tel. 03 (5436) 9600

■大阪公演■

日時:2004年4月25日(日) 場所:OSAKA BAYSIDE JENNY
OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥3,800(前売り) ¥4,300(当日)(※消費税込・ドリンク別)
ープレイガイドー
<チケットぴあ>Pコード:166-578 tel. 0570(02)9966
<ローソンチケット> Lコード:51323 tel.06(6387)1900
問い合わせ先:BAYSIDEJENNY 06(6576)5640


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