レゲエの楽しさを存分に味わうために押さえておきたいお勧めバンドとレゲエ用語集

ポスト
 
コレを聴かずにレゲエは語れない! BARKSお勧めの最重要バンドはこの2組

夏にこそ聴きたいレゲエのリズム。人間の鼓動にも似たこのリズムに身を委ねて気持ちよくなりたいなら、
絶対に押さえておきたいのが、次に紹介するHOME GROWNとFire Ballの2バンドだ。
キャリア、アイデアとも豊富で、聴衆を気持ち良くさせること間違いなし。責任を持ってお勧めする。
Tanco(b)、I-Watch(g)、Yukky(dr)、Mama-R(key)、Shinji-Man(per)
公式ホームページはコチラ
'90年初頭、湘南・葉山の海の家“OASIS”に集まったスタッフ達で結成されたダンスホールレゲエ・バンドがHome Grown。メンバーはTanco(b)、I-Watch(g)、Yukky(dr)、Mama-R(key)、Shinji-Man(per)、Kon"MPC"Ken(MPC)の6人。数々のフェスティバルや地道なライブ活動で実力をつけ、'02年に1stアルバム『Home Grown』でメジャーデビュー。PushimMoominFireballKeycoRYO the SKYWALKER三木道三をフィーチャーしたこのアルバムはレゲエの楽しさと明るさを享受できるサウンドに仕上がり、10万枚を超える売り上げ。そして2003年の7月に『Grown Up』を発表した。名実ともに日本を代表するバンド。フェスティバルなどでは多くのDeeJayやSingerの伴奏をつとめ、それによって培われたタフネスと柔軟なセンスは様々なミュージシャンのリスペクトを集めている。魂を突き刺すようなタフなメッセージ性を強調するのではなく、「誰でもが楽しめる音楽」をポリシーに、レゲエの特徴である柔らかさと温かさ、そして人間賛歌を表現。皆が彼らのもとに集って踊って楽しめる雰囲気が、Home Grownの目指すレゲエ・ミュージックなのである。
『GROWN UP』
ポニーキャニオン
PCCA-01914 2,625(Tax in)
PV「Happy Birthday-いっしょに踊りたいぜBaby-」

CHOZEN LEE、JUN 4 SHOT、CRISS、TRUTHFUL
BOOK OF LIFE~炎の章~
東芝EMI TOCT-25066
3,150(tax in)
サウンド・クラッシュを争う世界大会<ワールド・クラッシュ1999>で見事、世界一を獲得し、その名を世界に轟かせた横浜発のレゲエ・サウンド・システム・クルー、MIGHTY CROWN。そのクルーから派生したのが、CHOZEN LEE、JUN 4 SHOT、TRUTHFULの3DeeJayとCRISSの1シンガーから成るFIRE BALLだ。'02年の1st『火の玉』、そして最近リリースした2nd『BOOK OF LIFE ~炎の章~』でようやく作品として耳に届くようになったが、彼らの活動は既に10年以上というキャリアがある。ラバ・ダブで鍛えた即効性とパンチ力のある確実なスキル、MIGHTY CROWNが持つ最強のシステムと共にこだわり続けるサウンド…、ライヴを中心に常に本場=ジャマイカのスタイルや世界を意識してきた活動は、ダンスホールの楽しさのみならず、彼らの音楽にタフさを生んだ。また、彼らは常に分かりやすいメッセージを発し、地元横浜=日本を意識したオリジナリティとヒップホップ・シーンなどとのクロス・オーヴァーで、そのスタイルを確実に日本に根づかせた。そんな彼らの変わらない信念が、シーンを引っ張り、これからも熱~く燃え上がらせるに違いない。
PV「DA BALA」
PV「KICK UP」
公式ホームページはコチラ

独自の世界観を持つからこそわかりにくい レゲエ用語早わかり辞典
ジャマイカという土地で生まれ育ったレゲエ。他の音楽とは同じ言葉なのに違う意味を持つコトバも少なくない。
レゲエを心から楽しみたいなら、次に紹介する基本的なコトバは完全に把握しておきたいものだ。
Classic Dance Hall
(クラシックダンスホール)
'80年代後半から'90年前半に大流行したダンスホールのこと。
Cut(カット) ラバダブをしている時に、DJやSingerの歌に合わせて、セレクターが音を切ったり、音量を上げたり下げたりすること。このテクニックによって、まったく別曲になってしまったり、別の味わいが出てきたりする。
Crew(クルー) DJ、SELECTER、MCが数人で集って形作っているグループのこと。
Dance(ダンス) レゲエイベントそのものを指す場合が多い。もしくは踊ること自体をこういう場合もある。ちなみに「ビッグダンス」とは、イベントに大物がゲストで来るなど、主催者が何かしらのアイデアで入場者を喜ばせてくれるようなイベントのこと。
Dance Hall
(ダンスホール)
踊れるレゲエ。レゲエはこの他にもルーツ、ダブ、スカなどの種類がある。
DeeJay
(ディージェイ)
Hip HopでいうMCやラッパーのことを指す。Hip Hop用語とは意味が違う。
DUB(ダブ) REMIXのこと。つまり原曲をリメイクしてまったく別の作品に仕上げることをいう。これも1つジャンルとして確立している。
Dub plate/Special
(ダブ プレート/スペシャル)
ある特定のCrew/Sound Systemのためだけに作成された世界で一枚のレコードのこと。アカペラもしくは、リディムがついてる場合もある。クラッシュでは非常に重要で、そのサウンド独自の曲でほかのサウンドと張り合う。
Juggling
(ジャグリング)
クラブのDJプレイと同じように、お客さんを躍らせるためのプレイ。
MC(エムシー) セレクターがかける曲の紹介や説明をしたり横で煽ったりしてダンスホールを盛り上げる人。Hip Hopでいうならサイドキック。
ONE WAY
(ワンウェイ)
一つのトラック(リディム)で、シンガーがマイクをまわして歌うこと。またそれを使った曲を集めたLPのこと。
Riddim(リディム) リズム、リズムトラック(楽曲)のこと。オケともほぼ同義語。レゲエは複数のDJやSingerが同じトラックを使って様々にアレンジしてリリースすることが多い。だから、同じレーベルの同じオケで同時に複数の曲が出ることもある。
Roots(ルーツ) 世界的に最もよく知られているクラシックレゲエのこと。スローテンポの裏打ちのリズムと、人間賛歌、政治への発言、ラスタファリズムなどについてのリリックが融合したもの。ヴォーカルの力が最大の武器になっている。
Rub a Dub
(ラバダブ)
セレクターが用意したトラック(リディム)に乗せてDJやSinger達が自由に歌うこと。Hip Hopでいうところのフリースタイル。
SELECTER
(セレクター)
レコードをまわす人のこと。Hip HopでいうならDJ。
Singer(シンガー) これはそのまま歌手のこと。
SOUND(サウンド) ライヴのこと。DJ、SELECTER、MCが数人で集って形作っているグループのことをいう場合もある。
Sound Crash
(サウンドクラッシュ)
サウンド(DJ、SELECTER、MCのグループ)同士がどれだけ会場を盛り上げられるかで激突すること。お互いのサウンドの良し悪しをかけて行なわれるバトル。ダブプレートやビッグ・チューンで会場を沸かし、ジャッジは観客に委ねられる。
SOUND SYSTEM(サウンドシステム) スピーカーやアンプなどの音響システムのこと。各クルーは、独自の音、またはより良い音を求めて日々改良を加えている。
Tune fi Tune
(チューンフィチューン)
複数のシステムが出演するイベントの時に、1曲づつ交代で曲をかけること。クラッシュでよく行なわれる。
Version
(ヴァージョン)
インストゥールメンタル(歌のない音)のこと。これを使ってDJやSingerがRub a Dub(ラバダブ)する。
45(フォーティ
ファイヴ)
7インチ・アナログレコードのこと。ターンテーブルでかける時の回転数が45回転なのでそういう。
Bob Marley & The Wailers
(ボブ・マーレイ&ザ・ウェイラーズ)
レゲエを世界に広めた先駆者でありレゲエ界の第一人者。彼らが今のレゲエの興隆を築き上げたといっても過言ではない。「I shot the sheriff」「No woman no cry」などのヒット曲も多数ある。ボブ・マーレイは神様的な存在として、その類まれなる音楽的才能でレゲエ界のトップとして世界的ミュージシャンとなるも、36歳の若さで夭逝。そしてウェイラーズのもう一方の雄がピーター・トッシュ。ボブ・マーレイの柔らかく包み込むような優しさとは対照的に、激しい自己激白と積極的な政治活動でルーディ達の圧倒的な支持を得た。しかし凶弾に倒れた後の'88年にアルバム『No Nuclear War』でグラミー賞ベスト・レゲエ・アルバムを受賞した。
 
ガンジャ レゲエのシンボルであるマリファナのこと。元々は、“自己解放のために神様がくれた自然の恵み”という意味。「ガンジャをキメる」というふうに使う。センシ、クロニック、グラスなども含む。ただし、ジャマイカでも違法である。
ケミカル コカイン、シャブ、スピード、クラックなどは、人々を束縛するため権力者が作った悪の薬とされる。
ルーディー '60年代後半にキングストンで見られるようになったチンピラのこと。
ジャー 黒い肌のキリスト、ラスタファリズムでの神。
パトワ ジャマイカ訛りの英語。ジャマイカの公用語は英語であり、植民地時代にアフリカから奴隷として連れてこられたアフロ・ジャマイカンの言葉が英語とミックスしてできたもの。
バビロン 国家や警察などの権力のことを表現したもの。反義語はボブ・マーリーの名曲にもある「ザイオン」。
ラガマフィン ラガ・マフィン・スタイルといわれている不良の若者という意味と、ダンスホール・スタイルの音楽をいう意味の2つがある。
ラスタ “ラスタファリズム”という宗教思想。レゲエの歌の根幹になっている。
ラスタカラー 赤、黄、緑の3色のこと。赤は血を表し、奴隷として連れてこられた先祖の血を忘れないようにということ。黄は太陽、緑は草木を表す。
ワンラヴ ピースと同じような意味。レゲエの象徴として使われる。
この記事をポスト

この記事の関連情報