『GUTTERFLOWER』 Wea Japan 2002年04月10日発売 WPCR-11252 2,520(Tax in) 1 Big Machine 2 Think About Me 3 Here Is Gone 4 Ya Never Know 5 What A Scene 6 Up,Up,Up 7 It's Over 8 Sympathy 9 What Do You Need? 10 Smash 11 Tucked Away 12 Truth Is A Whisper 13 Acoustic #3 | | アルバム『Dizzy Up The Girl』がマルチミリオンを売上げ、その結果Goo Goo Dollsは新世代全体に浸透するサウンドトラックとなった。Replacements風の微笑みを湛えたバッフロー出身のパンクロックバンドは、多大な賛美を受けており、ベーシストのRobbie Takacはそのことを熟知している。「座り込んで不平を言うつもりなどないさ」とロスアンゼルスの自宅でTakacは語った。「人生は必ずしも毎日がバラ色というわけではないけれど、僕たちは長い間全く儲かっていなかったし、いつも夢に見てきたことをやりながら生計を立てているだけなんだ」 Takacは今でもバッファローでの生活を大事にしており、家族とわずかな親しい友人が暮らすこの故郷にレコーディングスタジオを設置している。しかし、Goosは長い間、前だけを見ながら全速力で働いてきたので、後ろを振り返るのに多くの時間を費やすのは難しいようだ。「このバスはかなりの速さで進んでいるから、もしも誰かが急ブレーキをかけたら、僕たちはフロントウィンドウから投げ出されてしまうよ」とTakacは認めている。 Goosの最新アルバム『Gutterflower』は、さらに一歩前進した作品だ。世界的な成功によって、彼らは世界中の人々が歌えるような曲を作ろうという気持ちになったのである。「多くの人たちにとって音楽とは仕事場までの自動車通勤、あるいは髭剃りの時間を埋めるためのものだと理解するのは大変だった。卒業パーティや何らかの特別なイヴェントで演奏されたからという理由で、曲を覚えていたりするものなのさ」とTakac。「だけど僕にとって音楽とは(Replacementsの)『Tim』を23回も購入する所以なんだよ。成長期の僕は、ほとんど音楽のことばかり考えていたね。Ace Frehleyが左右で色違いのスニーカーを履いていたことまで知っていたんだ。当時はどういうわけだか、はまってたんだよね」 Goosの成功のレベルにまで達すると、多くのファンはカジュアルな消費者で、バンドの全レコードを集めたり、あるいは同時代のアルバムを買い集めたりするファンではないとTakacはいう。それを思う時、彼は祖母のことを思い出す。彼の祖母は、Rolling Stonesの『Through The Past, Darkly』をコピーしたカセットが、テープデッキに入ったまま引っ掛かって取り出せなくなるという事実を受け入れた。「1本の両面を何度も何度も繰り返し再生するだけなんだ。車に乗るたびに僕たちはそのアルバムばかり聴いたのさ。僕が知る大半の人はStonesのサイケデリック時代にあまり関心を持っていないけど、僕は聴くたびにおばあちゃんのことを思い出すよ。彼女はそれが車に乗るときに聴く音楽なんだと受け入れたにすぎないんだ」 Takacは『Gutterflower』を原点回帰の作品と捉えている。もちろん、そのためには4年という歳月を必要としたわけだが。「前のアルバムでの僕らはあまりバンドらしくなくて、他人が僕たちらしいと考えるようなサウンドに合わせてしまったのかもしれない。今回のレコードではそれを元に戻したいと考えたのさ。新しいことにトライする姿勢をなくしてしまえば、自分たちの状況が退屈に思えてしまうからね」 Goo Goo Dollsにとって、それはサイケデリックサウンドをでっち上げるとか、テクノを試みるということではない。つまりベストの作品を携えてスタジオ入りし、それをより大迫力かつ強烈な音で鳴らしたり、あるいはときに、より巧妙なサウンドに仕立てたりすることなのだ。そのために彼らはGreen Dayのプロデューサー、Rob Cavalloに頼ることにした。「Robはアイデアを生み出すだけでなく、レコードの完成へ向けて僕らを導いてくれたんだ。それにギターを抱えて僕らの傍で演奏までするのさ。彼は僕らのことをよく分かっているし、僕らがブチ切れるのも見ていたよ。僕らがどんな反応を示すか知っているんだ」 パンクなエッジを持ったポップソングに対するGoo Goosの強いこだわりは、彼らの音楽のほとんどは同じようなサウンドだという批判にもつながったが、Takacはこれに真っ向から反論する。「レコードに成長の跡が感じられないというレヴューを読むのは大好きさ。連中に最初のアルバムと8枚目のアルバムを続けて聴かせてやって、“全然成長していない”って言わせてやりたいね。馬鹿ばかしい批判だよ」 By Rob O'Connor (C)LAUNCH.com |
|