『Land(1975-2002)- Greatest Hits』 BMGジャパン 2002年4月24日発売 BVCA-27010 3500(tax in) 【ディスク1】 1 Dancing Barefoot 2 Babelogue 3 Rock 'N' Roll Nigger 4 Gloria 5 Pissing In A River 6 Free Money 7 People Have The Power 8 Because The Night 9 Ghost Dance 10 Ain't It Strange 11 Glitter In Their Eyes 12 1959 13 Beneath The Southern Cross 14 Summer Cannibals 15 Ask The Angels 16 Frederick 17 When Doves Cry (unreleased studio track-2001) 【ディスク2】 18 Piss Factory (track, 1974) 19 Redondo Beach (demo, 1975) 20 Distance Fingers (demo, 1975) 21 25th Floor (live: Eugene, Oregon 1978) 22 Wander I Go (track, 1996) 23 Come Back Little Sheba (studio outtake, 1996) 24 Dead City (live: Denmark, 2001) 25 Spell (live: Portland, Oregon, 2001) 26 Wing (live: Paris, 2001) 27 Boy Cried Wolf (live: Paris, 2001) 28 Birdland (live: Los Angeles, CA, 2001) 29 Higher Learning - Contemplation (unreleased studio track, 2001) 30 Notes To The Future (live: St. Mark's Church, New York, N.Y., 2002) 31 Tomorrow (live: Philadelphia 1978) | | マンハッタンには日常が戻り、世界に向けてお返しをする準備も整った、という断固たる意思表明とともに、Ray Davies、David Bowie、Patti Smith、Beastie BoysのAdam Yauchらが2月22日、ニューヨークで行なわれた第14回Tibet House Freedomコンサートで共演した。カーネギー・ホールの舞台には、他にもブラジル人スターBebel Gilberto、チベットのフルート奏者Nawang Khechog、人気急上昇中のMark Anthony Thompson(別名Chocolate Genius)、Drepung Monastery Monks、Kronos Quartetが登場。このコンサートの主催者である作曲家のPhilip Glassは、中国によるチベット占拠について次のように述べた。 「昔ベルリンの壁を見た時には、それがよもや崩壊するなんて想像もつかなかった。チベット文化の教えでは、永遠のものなど何ひとつないとされている。きっと25年後には中国人も、世界が今とは全く違うものになっていると気づくはずだ」 直前になってサプライズ・ゲストとして招かれたDaviesは、不思議な雰囲気を漂わせながら“Celluloid Heroes”と、カーネギー全体を揺るがすような“All Day And All Of The Night”を披露。拍手が鳴り止まず、果敢にもKinksのフロントマンの次の出番を買って出たGlassをたっぷり5分間待たせることになった。その後ステージには、『Station To Station』の髪形でキメたBowieが登場し、“I Would be Your Slave”という繊細なニューバラードを歌う。そして、まさにBowieだけが持ち得るヴィジョン、スタイル、大胆さで“Space Oddity”をプレイし、観客を唸らせた。ピアノにはGlass、ベースにはYauch、そしてMartha MookeとKronos Quartetを含む8人編成のストリングスも参加。しかも、指揮と編曲に熟練の腕を発揮したのはTony Viscontiだ。 Tibet Houseベネフィットコンサートは、昔から比較的無名のアーティストの登竜門にもなっていた。この夜も例外ではなく、ショウのオープニングでは、Chocolate GeniusがBowieの“Soul Love”のアコースティック・ヴァージョンをものの見事にプレイ。続くGilbertoは2曲を披露した後、ステージにDaviesを迎え、彼のオリジナル曲“No Return”を共演した。 Yauchは長年、チベット運動の積極的な支援者として、Beastie Boysとは関係なく社会的関心と理解を示してきたが、最近ではバンドとしても独自の目的意識を持ったチベット・ベネフィットのショウを主催するようになった。アメリカの“直情的で武力重視の”外交政策を思いきり罵倒した後、彼はソロで“Promised Land”を、さらにGlassとKhechogを伴って“Sun Mandala”というインストゥルメンタル曲を演奏した。 大トリを務めるPatti Smithは、アレン・ギンズバーグ亡き後の恒例として、まずギンズバーグの詩『On Cremation』を朗誦してから、“Boy Cried Wolf”と“Gloria”といったロック・ナンバーに突入。その後、このベネフィットのもう1つの伝統にのっとって、フィナーレが繰り広げられた。出演者全員が舞台に集合し、Patti Smithの“People Have The Power”を合唱したのだ。バックステージで我々だけに語ってくれた彼女は、チベットによる自由を求める非暴力闘争から、世界はきっと何かを学べるはずだという。 「今夜のようなことをきっかけに、仏教徒の伝統の中でも最も素晴らしい、憐れみ深さと非暴力ということについて、みんながもう一度考えてくれたらと思う。そして、自分の知力の限りを尽くして物事をじっくり見つめ直してみてほしい」 By Alec Downie/LAUNCH.com |
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