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| まずは最優秀新人賞から。こちらにノミネートされたのは、アリシア・キーズ、インディア・アリー、ネリー・ファータド、デヴィッド・グレイ、リンキン・パークの5組。注目はアリシア・キーズとインディア・アリーの二人だろう。
アリシアは昨年6月、“ローリン・ヒルの再来”と騒がれデビューした、21歳の女性R&Bシンガー。クラシック・ピアノと70'sソウルとヒップホップの要素を混ぜ合わせたサウンドで大きな話題となり、6月にデビュー・アルバムが初登場1位、9月にはシングル「フォーリン」も1位を記録。これにより彼女は2001年にもっとも話題をさらったヒットメイカーとなり、今回のグラミーでも予想通り6部門にノミネートされている。
しかし、そうした大本命アリシアを上回る勢いの対抗馬が、ソウルの老舗/モータウンから久々に登場したオーガニック・ソウルの新星/インディア・アリーだ。本人自ら“アコースティック・ソウル”と名乗るギターの弾き語りによるフォーキーで生音重視のシンプルなサウンドは、チャート上の成績こそトップ10前後だったものの、評論家筋から高い評価を獲得するのに成功。その結果、インディアは、アリシアを上回る7部門にノミネートされ、今回のグラミーの台風の目に一躍躍り出た。
『ネリー・ファータド!』 NELLY FURTADO ユニバーサルインターナショナル 2000年11月23日発売 UICW-1004 2,548(TAX IN)
『White Ladder』 David Gray east west japan 2000年10月12日発売 AMCE-7198 2,400
『HYBRID THEOTY』 Linkin Park 2001年02月07日発売 WPCR-10877 2,079(tax in) | アリシア、インディア共に落ちついた70'sフィーリングのクラシカルなソウルを身上としている女性R&Bアーティストだが、こうした傾向はここ数年のグラミーでは強く、一昨年はメイシー・グレイ、昨年はジル・スコットがこの路線で多数のノミネートを獲得している。メイシー、ジルの場合は、結局派手な受賞がなかっただけに、アリシアとインディアがどこまで受賞の数を伸ばすかが期待されるところ。
そして、3番手ながら侮れないのがカナダ出身の23歳の美人女性シンガーソングライターのネリー・ファータド。
ロックやヒップホップ、ワールド・ミュージックといったジャンルの壁を軽々と飛び越える独特の音楽性と、英米で2曲のトップ10シングルを記録した実力はダテじゃない。彼女は先頃、アメリカの芸能誌『エンターテイメント・ウィークリー』でアリシアとインディアと並んで表紙を飾ったが、それだけこの3人の女性による争いが今回のグラミーの肝となるポイントとなっている。
こうした3人の女性に押されデヴィッド・グレイとリンキンの影が薄いが、グレイは英米でミリオン・セラー、リンキンは昨年のアメリカでのアルバム年間セールス1位と、その実績は侮れない。 |
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