日本テクノ界のパイオニア的存在。プロデューサー、リミキサー、DJなど幅広い活動をワールドワイドに展開し、世界に誇れる音を常に発信するアーティストの一人。
'93年、学生時代に制作したデモテープが採用され、ベルギーのテクノ界、最高峰レーベルR&Sより、シングル「Garden On The Palm」をリリース。その後、8月にはオランダのレイヴ・パーティ“ヘルレイザー”に招待され、2万人の前でヨーロッパ初ライヴを行なう。
同年10月にはホワイトレーベルよりリリースされた「Pneuma」と「Deep Sleep」のカップリング・シングル「RS92025(12×2)」が英『NME』誌のテクノ・チャートNo.1を獲得し、その名を世界に知らしめた。その後も精力的にシングルをリリースし、FLARE名義でも活動を始める。
'95年7月には、毎年ベルリンで行なわれる世界一のテクノの祭典“LOVE PARADE”オフィシャル・イベントでライヴ、8月にはR&Sよりフル・アルバム『JELLY TONES』をリリース。ヨーロッパのみならず、世界中にその存在をアピールした。 | . | また、'96年にリリースされたシングル「Extra」のビデオクリップ(映画「アキラ」の作画監督、森本晃司が監督を務めた作品)が英MTV DANCE VIDEO OF THE YEARを受賞し、そのキャラクターも人気を得る。
'97年にリリースされたシングル「Echo Exit」がコカ・コーラ春のテーマ・ソングに、シングル「Drummelter」がテレビ朝日系列で放映された自動車レースのテーマ曲に起用されるなど、日本のお茶の間にも身近な存在となり、'98年に行なわれた長野オリンピックでは、オフィシャル・オープニングテーマのインターナショナル版を作曲。世界70カ国以上でオンエアされ、話題を呼んだ。さらに、休むことなくDJとして世界中のパーティーに参加し、そしてコンスタントにアルバムを作りつづけている。
機械の進化にともない広がりをみせるテクノ・ミュージックだが、それゆえにコンポーザー自身の音楽センスが重要になることは言うまでもない。Ken Ishiiの創り出す新たなサウンドは今後、世界の音楽シーンにさらなる影響を与えていくだろう。 |