愛の巨匠、レコードの売り上げは1億枚!

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愛の巨匠、レコードの売り上げは1億枚!

この仕事をこんなに長くやってこれたのは、ほんとに幸運だ。これほど長くやってこれると思ってたかって?まさか!」とBarry Whiteはくすくす笑う。

彼の太い低音が電話線を通して反響している。

これが俺の音楽、俺の歌詞、俺のサウンドかどうかなんてわからないし、俺は自分のやり方で音楽活動をやっているだけだ。ただ言えるのは、この仕事をどれだけやっていけるかなんてわからなかったけど、思ったより続いたということだよ

“The Maestro Of Love”(愛の巨匠)として知られている彼が、音楽業界での40年間というすばらしい業績を、『Staying Power』というニューアルバムのリリースで祝っているところは彼らしい。

制作に2年を費やしたこのアルバムは、300万枚を売り上げた'94年のアルバム『The Icon Is Love』に続く作品であり、8年間レコード作りをしていたA&M RecordsからPrivate Musicへの移籍第一弾のアルバムでもある。

作業がたくさんあったので、ニューアルバムの完成を延期したんだ

疲労からEarth, Wind & Fireとのワールドツアーの日程を変更することになったWhiteだが、その疲労からは回復している。

A&Mを辞めてからは、しばらくInterscopeと仕事をして、それからPrivate Musicと契約したんだ。Private Musicは協力的で、一緒に仕事しやすいよ

11曲が収録されているWhiteのニューアルバムは、すでにかなりの注目を集めており、その反響のおかげで自信がわいてきている。

このニューアルバムにはとても満足している」とWhiteは語る。数々のすばらしいポップスとR&Bのヒット曲のさきがけとなった「I'm Gonna Love You Just A Little More, Baby」で'73年に音楽業界に飛び込んでから、レコードの売り上げは1億枚を超えた(それ以前は、制作部門の幹部としてヒット曲を生み出すグループを仕込んでいた)。

『Staying Power』は、様々な愛の局面を扱っているんだ。“Get Up”もそうだよ。これは人生で何か意味のあることをするっていうのをモチーフにした曲なんだ。テーマは、他人を思いやることなんだ

アルバムのハイライトは、「The Longer We Make Love」が2バージョン収録されていることである。ひとつはソウルシンガーChaka Khanとの共演、もうひとつはイギリスのボーカリストで大のBarry WhiteファンのLisa Stansfieldとの共演である。

イギリスでLisaと曲を完成させた後に、Chakaとの曲を録ったんだが、どちらも使おうと決めたんだ。曲は同じだけど、ミキシングが違うんだ

「Don't Play Games」や「Slow Your Roll」のようなトレードマークの色っぽいスロージャムに加え、他のシンガーが歌って有名になった曲を2曲カバーした。「Warの「Low Rider」とSly Stoneの「Thank You」はずっと気に入ってたから、自分なりにやってみたかったんだ」とWhiteは説明する。

アーティストでありプロデューサーそしてソングライターでもある多才な彼は、長年つきあいのあるJack Perryと『Staying Power』を共同制作した。

間近に迫ったEarth, Wind & Fireとのツアーはさておき(「
一緒にツアーをまわるのは今回が初めてで、アメリカを1ヶ月半まわった後、ヨーロッパには3ヶ月いるよ」)、Whiteは、ニューアルバムのタイトルにちなんで名前を付けた自伝が出版されるのが待ちきれない様子だ。

一番やっかいだったのは、正確に思い出すということだった。この本には、自分が学んだレッスン、経験したこと、そして耐えたことを書いたんだ。この本を読んだ後には、俺がどうやって人生を変えたのか、そして成功するためには自分で自分の人生を変えるしかないんだということを、若者たちにわかって欲しい

by David Nathan

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