ニュース・最新情報

プロフィール・バイオグラフィ・リンク

Aretha Franklinがすでに「ソウルの女王」と呼ばれていた'70年代半ばに、Chaka Khanは、洗練されたファンクバンド、Rufusの強力なヴォーカルとしてシーンに登場した。彼女は、偉大なソウルシンガー達の中にあっても、大きな地位を占めている。平易なソウルリフの豊富さと、多彩なメリスマ(1音節に多数の音符を当てる装飾的音楽様式)の巧みな技で、Khanは、たとえどんなにつまらない歌でもリスナーを酔わせることができる、そんなシンガーの1人だ。そして、それが彼女のディスコグラフィーの問題点でもあった。彼女は時に、歌そのものよりも自分のヴォーカルに頼りすぎるふしがあるのだ。彼女のアーティストとしてのキャリアには浮き沈みがあったが、それでも一貫して、Chaka Khanは影響力のあるソウルの神様としての地位を保っている。

彼女は'53年3月23日、ミシガン州グレートレイクスで、Yvette Marie Stevensとして生まれた。ティーンエイジャーのころに、Chaka、つまり「火」という意味のこの名前を名乗るようになる。'70年代初めはシカゴでRufusと共に活動し、'73年にバンドのメンバーとロサンゼルスに移った。Khanのパワフルで喉を鳴らすような歌声がStevie Wonderをうならせ、Khanのための曲“Tell Me Something Good”を書かせる。これが彼女の初めてのヒットとなり、'74年のR&B、ポップの両チャートにランクインした。他にも、彼女自身のヒット曲とRufusとのヒット曲を含めると、“Sweet Thing”“Once You Get Started”“You've Got The Love”“I'm Every Woman”“Ain't Nobody”などがある。彼女はまた、Princeが書いた“I Feel For You”でビッグヒットを獲得した。この曲のイントロでは、彼女の名前がまるでラップの呪文のように、優しくささやくようにくり返されている。神話はここから生まれたのである。また、彼女はジャズへの冒険も試み、少なからず成功をおさめている。それは、舞台『Porgy & Bess』のJoe Hendersonによる新版で、Gershwinの“Summertime”をしなやかに歌いあげていることでも証明された。

'90年代後半も、Khanは彼女ならではの成長を、ゆっくりとではあるが続けている。'96年にリリースされた彼女の集大成ともいえる『Epiphany』では、Me'Shell NdegeOcelloとのコラボレーションによる新曲も披露した。ヒップポップの影響で、ソウルフルに歌うことの重要性があまりなくなったこの時代には、Khanは少し時代遅れに見えるかもしれない。しかしそのおかげで、彼女のヴォーカルスタイルは、即座に彼女のものと分かるのである。そしてまた、そのヴォーカルスタイルこそが音楽の本質を説き、比類のないサウンドをもたらしている。

ライブ・コンサート・チケット