【ライブレポート】GLASGOW、初の全国ツアー<NOW I SAAAAAAY TOUR>完遂「すべてを出し切りたい」
GLASGOW が7月28日、東京・渋谷WWWで全国ツアー<GLASGOW pre.“NOW I SAAAAAAY TOUR”>のファイナル公演を開催した。同公演のオフィシャルレポートをお届けしたい。
◆GLASGOW 画像
全国ツアー<NOW I SAAAAAAY TOUR>は、4月発売のメジャーデビュー1stフルアルバム『NOW I SAY』を携えて行われたもの。GLASGOWにとっては初の全国ツアーであり、6公演目となるファイナルは過去最大キャパの渋谷WWWにmol-74を迎え、ツーマン公演として開催された。
フロアの照明が落ちるとともにステージを覆う暗幕が開き、拍手と共にメンバーが登場した。開演を告げるSEは、1stアルバムにインタルードとして収録された「In dreams」。暗点したまま同曲が流れ、アルバムと同じ曲順となる「Dive」へ繋いだ。ドラム、キーボード、ベースが順に合流していく同曲イントロと呼応するように、メンバーにも順にスポットライトが当てられる演出がアルバムへの没入感を高める。そして「or.or.」の演奏が始まるとアラタニが「GLASGOWです、よろしく」と声を発し、観客が歓声と拍手で応えた。
アコースティックギターに持ち替えたアラタニの「懐かしい曲をやります」という前置きから始まった「sister」、1stデモからリアレジ収録した人気曲「レイトショー」、アルバムのリードトラック「それでも息を」など新旧織り交ぜた構成で序盤を駆け抜けた。
MCではアラタニが「ツアーファイナルなのでメンバー紹介させてください」とサポートメンバーの3人を紹介。サポートメンバー3人の呼称“アウトサイダーズ”について「名前だけでも覚えて帰ってください(笑)」と笑いを誘いながら紹介しつつ、一方で「このツアーを通して思ったこと」と藤本栄太が切り出したのは、「オフィシャルでは俺とアラタニ2人ということになってますが、5人でGLASGOW」というバンドへの思いだった。さらには、「なによりも聴いてくれているみんながいてGLASGOW」だと改めてファンへの感謝を伝えた。最後には、「今日からここの数百人がGLASGOWを名乗ってもらって大丈夫なので」とボケる藤本に対し、アラタニが「そういうことでいいの!?」とツッコミを入れると、会場に温かい笑い声が広がった。
「今日めちゃくちゃセトリ詰め込んだ」というアラタニの言葉に続いて、ライブ定番曲「Trooper」でフロアが再加熱、アニメ主題歌「休息充電」へと繋ぎ、ベースの轟音とギターのノイズが切り裂くダンスナンバー「outsider」など、アラタニの言葉通り、中盤に差し掛かっても立て続けに投下される楽曲が熱狂的な盛り上がりを生み出した。
ツアーファイナルに華を添えるべく駆けつけたのは、GLASGOWが「敬愛している」というmol-74だった。MCで藤本は「自分が好きな音楽、自分から出てくるアウトプットに対して、正直でいたい。その上でみんなに愛されたい」という思いと重ねながら、バンドを始める以前より好きだったというmol-74へのリスペクトを「“こういう音楽が好きなんだろうな”というのが見える、かつ、めっちゃカッコいい、かつ、みんなに愛されている」と語った。
この日が初共演となった2組だが、GLASGOWがSNSにカバー動画を公開した「tears」をmol-74はこの日のラストに演奏するなど、それぞれが互いをリスペクトしている様子が伝わってくる共演だった。
ライブ終盤には、「今日ここで、すべてを出し切りたいと思って頑張ってきた」というアラタニが、ツアーやファイナルについて「楽しかった」と語る。そして、「じゃあいきますか」とスイッチを入れ、アラタニのファルセットが印象的な「ラウド・クワイエット・ラウド」、「FLASHBACK」「lucky」「SEABISCUIT」と盛り上がり必須のキラーチューンを畳みかけた。
「ラスト2曲」だと告げたアラタニは、初めての全国ツアーを振り返り「悩んだり苦しかったり大変だったこともあった」と明かしながらも、「こういう日があったら、また頑張れる」とツアーの充実ぶりをうかがわせた。本編最後は、イントロにアレンジを加えた「lightning」、続けて「また会いましょう」というアラタニの一言とともに「ながいおわかれ」が演奏され、万感の想いが込められた演奏で終了した。
鳴りやまないアンコールの拍手に応えて、メンバーが再び登場。アラタニは「今のこの5人のGLASGOWがすごく好きで」と話すと、「この5人のGLASGOWを肯定したくて、GLASGOWを聴いてくださっている皆さんを肯定したくて作った」という「アルバムの最後に入っている曲を特別に」と語り、「In me」を披露した。アコースティックギター1本とアラタニの歌声のみが会場に響き渡る。軽快な藤本のギターフレーズで始まる「teenager」、サビの合唱がクールな「After image」が演奏され、大きな歓声と拍手の中でGLASGOW初の全国ツアーが幕を閉じた。
撮影◎釘野孝宏
■<GLASGOW pre. “NOW I SAAAAAAY TOUR”>2024年7月28日@東京・渋谷WWW セットリスト
02. Dive
03. or.or.
04. vvaves
05. sister
06. レイトショー
07. それでも息を
08. ともしび
09. Trooper
10. 休息充電
11. outsider
12. ラウド・クワイエット・ラウド
13. FLASHBACK
14. lucky
15. SEABISCUIT
16. lightning
17. ながいおわかれ
encore
18. In me
19. teenager
20. After image
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