【インタビュー】East Of Eden、楽越したスキルと感受性で音楽の幅を広げた2ndミニアルバム『Forbidden Fruit -2nd piece-』
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ヴァイオリニストのAyasaを中心に結成されたガールズロックバンド・East Of Edenが、2ndミニアルバム『Forbidden Fruit -2nd piece-』をリリースする。草野華余子が作詞作曲を手掛けたデジタルシングル曲「Judgement Syndrome」と「CROSS∞ROADS」、1stワンマンライヴから披露されていた人気曲「Chasing The Moon」「鈍色のラビリンス」、ヴォーカリストの湊あかねが作詞を手掛けた「Eden」と、バラエティに富んだ5曲が収録されている。初楽曲として公開された「Evolve」から音楽性を広げ続ける彼女たちは、どんな思いのもと今作と向き合っていったのだろうか。メンバー全員に訊く。
■日本で結果を出したうえで世界を目指すのが大事
■まず日本で知ってもらいたいと思ったんです
――まずは、6月に開催された初ツアー<East Of Eden 1st Live Tour -Forbidden Fruit->のことからお聞きしたいのですが、どのようなツアーになりましたか? 初日は6月7日大阪・なんばHATCHでしたね。
Ayasa:2023年の8月にEast Of Eden(以下EOE)の発足を発表して、関西圏の方からもワンマンのご希望をいただくことがすごく多かったんです。やっと関西でライヴができたことが純粋にうれしくて。
Yuki:関西出身在住のわたしとしても、関西でちゃんとEOEのワンマンライヴを見せることができてうれしかったです。
湊あかね:大阪は東京とは違うエネルギーを感じましたね。手応えを感じつつ、課題も増えつつ、また次につなげられるライヴができたと思っています。あと、ツアーファイナル以外の会場ではアンコールをしないという試みにも挑戦して。
Ayasa:セットリストを組むなかで「本編のみで潔く終わるライヴもかっこいいんじゃない?」という話が出たんです。わたし自身もやるだけやってサッと帰る感じは結構好きだから、1回やってみることにしました。ただ、過去2回のワンマンではアンコールをしているから、「今回はアンコールがないので」と言ったときのお客さんの「ええー!?」はかなり残念そうでしたね……(笑)。
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▲湊あかね
――(笑)。『Forbidden Fruit -2nd piece-』に収録される未発表の新曲「Eden」と「CROSS∞ROADS」も初披露なさったそうですね。
湊あかね:お客さんも新曲2曲とも聴けるとは思ってなかったみたいで喜んでくださいました。ただ「CROSS∞ROADS」は、ライヴで歌ってみてびっくりしました……やばかったです(笑)。レコーディングは調子に乗って、最後のサビの終わりを伸ばしてみたら歌いきれちゃったんですけど、それはしっかり準備を整えて歌うから歌えるのであって、ライヴだと全然違って……。ライヴでレコーディングの記録を更新できるよう頑張ります(笑)。
Ayasa:ライヴでは「CROSS∞ROADS」でどこまであかねさんがロングトーンを伸ばせるか注目ですね(笑)。初ツアーでまったく違うタイプの2曲を同時に初披露できて良かったです。終演後や翌日にライヴの感想をいただくことがあったんですけど、「Eden」が好きという方と「CROSS∞ROADS」が好きという方が半々だったんです。どっちかに偏らないのは面白いなと思いましたし、バンドにとってプラスだなと思いました。
――EOEは曲調がバラエティに富んでいますよね。「Evolve」のようなテクニカルでヘヴィな楽曲だけではない。
Ayasa:幅広く知っていただきたいので、キャッチーなものを作っていきたいんです。『Forbidden Fruit -1st piece-』では作家のMaoさんに手伝っていただいて、もちろんMaoさんは『Forbidden Fruit -2nd piece-』にも参加してくださっていて今後もお世話になっていくんですけど、いろいろな作家さんとタッグを組めたらとEOE立ち上げの頃から考えていて。それで草野華余子さんにお声掛けさせていただきました。
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『Forbidden Fruit -2nd piece-』
――草野さんは4月にリリースされたデジタルシングル曲「Judgement Syndrome」と、先ほどおっしゃっていた新曲「CROSS∞ROADS」を書き下ろしています。
Ayasa:草野さんはシンガーソングライターとして強い女性像を体現しているので、EOEに新しい風を吹かせてくれるお1人目として、みんなが「EOEと絶対合うよね」と納得してくれる方だと思うんです。『Forbidden Fruit -1st piece-』でEOEの軸は表現できたので、『Forbidden Fruit -2nd piece-』は、それ以上に日本で広く受け入れられる作品にできたらなと思ったんですよね。
――今の発言しかり、Ayasaさんはよく「EOEはまず日本で売れたい」とおっしゃっていますよね。その理由を教えてください。
Ayasa:わたしが楽器弾きだからかもしれないんですけど、昔からずっと「日本よりも海外のほうが売れるよ」「海外に行けばいいのに」と言われてきたんです。もちろん海外で活動できるのはうれしいですし、これからも機会があれば行きたいですけど、海外からはヴァイオリニストとして認められているというよりは、日本人の女性だから好意的に思ってくれているんだろうなと感じる場面がしばしばあって。
――なるほど。海外において日本の女性プレイヤーは、レアなアイコンとして捉えられることも多いんですね。
Ayasa:日本人女性はすごくフックになるんですよね。ただそれでチャンスをもらったとしても、海外には本当にスキルが高い人がたくさんいるので、きっとどこかでつまずいてしまう。日本の人が言う「海外のほうが売れるよ」に悪気がないのはわかっているんですけど、褒め言葉としては受け取れなくて。そういう理由から日本で結果を出したうえで世界に行くのが大事なんじゃないか、まず日本で知ってもらいたいと思ったんです。そのためにも歌に力があるヴォーカリストの方に入ってもらいたかったんです。
湊あかね:ありがとうございます(笑)。錚々たるメンバーのなかでヴォーカルを担当するぶん、気を引き締めていかないとと常日頃思っていて。ほんとみんなかっこ良いんです。ライヴでも間奏で楽器隊が前に出てくる瞬間がいちばん楽しい! 「行ってらっしゃい!」という気持ちで送り出して、その後ろ姿をかっこ良いなあと思いながら眺めている時間は幸せです。やっぱりバンドはグループなので、自分ばっかり前に出るのはちょっと違うなと。
Ayasa:あかねさんはヴォーカリストだから、もっともっと己を出してもいいと思う。でもドラムの前から動けないMIZUKIさんのところに行って引き立ててくれたり、すごく周りのことを見てくれていて。楽器陣からしてもすごくありがたいです。
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▲Ayasa
――EOEはアレンジだけでなく、フォーメーションも凝っているので視覚面でも華やかですよね。3月のZepp Hanedaでのワンマンでは、わかざえもんさんの動き方もフックになっていると感じました。
わかざえもん:ステージ上で視覚的な強弱があったほうが、ショーとしての完成度が高まると思ったので、Zepp Hanedaのワンマンからワイヤレスを導入したんです。わたしはワイヤレスがすごく苦手で、使うのは下手したら10年ぶりかも。なんなら今もワイヤレスを使いたくないと思っているんです。「シールドつながってないのに本当に音が出るの?」って今も結構不安で。
Yuki:わかざえもんちゃんとわたしは真逆だよね。10何年は小さいライヴハウスでもワイヤレスで生きてきたからワイヤレスでないとやりにくい(笑)。
わかざえもん:わたしは大きい会場でもシールドと転がし(モニター・スピーカー)でやっていました(笑)。でもワイヤレスならメンバーの近くにも行けるし、前に出られるときは出たら変化が出るし。そんなに前に出たいタイプではないけれど、そういう視覚的なアクセントがあったほうが、バンド的にプラスじゃないかというところは、頑張って前に出るようにしています。
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