【俺の楽器・私の愛機】646「衝動買いにしては高価だった」

【マーチン D-41(1979)】（千葉県　Bacchus　59歳）


高校生当時はエレキを弾いていました。高2の春休みに弦を買いにお茶の水に行ったのだが、ふと中学の時に弾いていたアコースティックギターが頭をよぎりました。そこで大手楽器店のアコースティックギターコーナーに行くと、ショーケース内に王者のように飾られたマーチンD-28、D-41、D-45が一台ずつ。

40番台は貝が眩いばかりにキラキラ輝いていて「凄いなぁ」と見とれていたところ、店員さんが「弾いてみますか？」と…D-45は88万で流石に遠慮しましたが、55万のD-41を手に取り弾かせてもらった。店員さんは買わせるためか？「お客さんは上手いですね。これくらいのギターを持たないと」などとヨイショの嵐(笑)

なんかその気になり、ローンの話になってしまった。高校生ではローンを組めないので親の承諾がいる。でも55万のギターをローンで衝動買いするなんて絶対に許してくれない。そこで店員さんの天使の声が…「私が上手く話しますから、親には普通のギターを買うローンと伝えてください」と。

結局割り引いた額のローンが2.5万×25回だったかな？まんまと買わされてしまいました(笑)。家に帰ってから親父にこっ酷く怒られましたが、今は良い思い出として一生物のギターとして、棺桶には入れませんが指が動く限り自分で使い続けます。



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親に黙って55万円のローンはやんちゃだな。一発レッドカードでしょ（笑）。とは言え私もショップのお兄さんにヨイショされて48回ローンを組んでしまったことがあります。学生の時でした。ハードサウンドをバキバキ出すバンドだったので、ライブで使うことは一度もなかったという1961年製のサンバーストのスラブストラト。でもね、色んな意味でたくさんの勉強になりました。Bacchusさんが親父さんにこっぴどく怒られるのは当然ですけど、それも未来の自分への投資ですから、振り返ってみればとそれで良し、ですよね。身の丈を超えるものだと思っても、それを手にすることで、自分の丈がぐんと伸びることってあるんだろうと思います。ちなみに私も、40番台マーティンはドハマリした時期がありました。45、41、42、現行はもちろん限定モノからコア材、リイシューまで手の届くものは洗いざらい手を出しました。1976年のOM-45が最高のお気に入りでしたが、自宅では温度／湿度の管理がおぼつかず結局手放しちゃった（涙）。（JMN統括編集長 烏丸）


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