【俺の楽器・私の愛機】1808「今は亡き義兄の魂です」

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【グレコ レスポールカスタム】(兵庫県 もやしもん 47歳)


私が高校の時に大してギターも弾けないのに友達のお誘いがありライブに出ることに。当時はまともなギターも持っておらず、訳もわからないままでライブに臨もうとしていました。そんな中、義理の兄から「ライブに使うギター無いんやろ?このギターあげるわ!」と貰ったのがこのグレコの86年製のレスポールカスタムでした。確かその時は、BOSSのエフェクターのヘビーメタルも一緒に貰いました。

当時はギターの知識も無く、ただ単に重たいギターだなぁ、という印象でした。ですが、この貰ったギターのおかげでライブはなんとか乗り切り、そこからギターにどっぷりのめり込みました。

社会人になり、本家のヒストリックコレクション57レスポールカスタムや、フライングV、ibanez JEM7V、ibanez J-custom、PRS custom22 10top、など、色々なギターを所有してきましたが、どれもしっくりとこなかったので、買っては手放してを繰り返し、手元に残っているのはこのギターだけです。

そんなある日、突然、義兄が亡くなりました。ギターの師匠であり、仲間であり、家族であった義兄の訃報はかなりの衝撃でした。

ですが、義兄の魂はここに宿っていると思います。なので、私が最期の時を迎えるまで、このギターは大切にしていこうと思ってます。ちなみに、色々カスタムしすぎて原型がありませんが、、、

元々はボリューム、トーン、エスカッション、ピックガードは黒でした。ピックアップもフロントは57クラシック、リアはダンカンのディストーションに換えてます。色も元からですが、レスポールカスタムとしては珍しい、ナチュラルカラーのバリバリフレイムメイプルトップです。

もういちど、義兄と話をする事ができたなら、「自分なりの最強カスタムしたよ」と伝え、あと、「このギターの型番ってってEGの何?」って聞きたいかなって思ってます(笑)。



   ◆   ◆   ◆

そうですよね。ギターって色んな人の手にわたりますけど、中には亡くなった方もおられるわけですよね。場合によっては楽器は人の寿命よりも長かったりもするので、それだけ色んな人の歴史が折り重なっているんだよなぁ。パーツは変われど、それも歴史の1ページですよね。それにしても、数多のギターを手にしながらもこの子だけが手元に残るという不思議さが際立ちます。人と愛機の関係って、どういう力学で決まるんでしょうね。それを縁というのか、定めというのか、性というのか、業というのか。それにしても40年ほどの年月が経っているとは思えない美しさに人徳が現れているような気がします。(BARKS 烏丸哲也)

★皆さんの楽器を紹介させてください

「俺の楽器・私の愛機」コーナーでは、皆さんご自慢の楽器を募集しています。BARKS楽器人編集部までガンガンお寄せください。編集部のコメントとともにご紹介させていただきますので、以下の要素をお待ちしております。

(1)投稿タイトル
 (例)必死にバイトしてやっと買った憧れのジャガー
 (例)絵を書いたら世界一かわいくなったカリンバ
(2)楽器名(ブランド・モデル名)
 (例)トラヴィス・ビーン TB-1000
 (例)自作タンバリン 手作り3号
(3)お名前 所在 年齢
 (例)練習嫌いさん 静岡県 21歳
 (例)山田太郎さん 北区赤羽市 X歳
(4)説明・自慢トーク
 ※文章量問いません。エピソード/こだわり/自慢ポイントなど、何でも構いません。パッションあふれる投稿をお待ちしております。
(5)写真
 ※最大5枚まで

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