【速レポ】モンパチフェス＜WWW!! 18＞、MONGOL800「2年後、2020年に会いましょう！」

2日間に渡って開催された＜What a Wonderful World!! 18＞最終日の大トリを飾るのは、このバンドしかいない。そう、MONGOL800の登場だ。

◆MONGOL800 画像

上江洲 清作（Vo/B）、儀間 崇（G/Vo）、高里 悟（Dr/Vo）の3人が現れ、いつもの「遊びましょー！」の号令を合図に「小さな恋のうた」で幕開け。“小さな島のあなたのもとへ”の歌詞を「小さな島の沖縄のもとへ」とアレンジして沖縄･愛をストレートに歌い上げると、観客も全力で応える形で大合唱が起きていた。




「平成最後の夏フェス、モンパチの成人式も合わせて、パーティーしようぜ！ かかって来いー！」と清作が呼びかけると、早くも「PARTY」に突入。力のこもった演奏でパワフルに攻め、途中でギター〜ドラム〜ベースとソロを挟むパートも良かった。それから「この会場には愛しかありません」と「Love song」へ。疾走感抜群のビートにギアを切り替え、続く『モンパチハタチ』企画の第二弾配信リリースとなった「太陽雨」においても痛快な走りっぷりで駆け抜けていく。

「めっちゃ気持ちいいっすね。雨も止んで、11月の沖縄が一番いい。月なんかも見えちゃったりしますかね？ 今日は見えるってことにしましょう」と言うと、「月灯りの下で」をプレイ。脳裏に情景が浮かんでくる歌詞を丁寧に歌い上げる清作の包容力に満ちた声色も絶品だ。



ここで本フェスの歴史を感慨深げに振り返り、「2009年から2年置きにやってて、約10年は続けてる。毎回天気に悩まされて、そんなにドラマチックにしなくてもいいのにって。でも、開催できて良かった。おかげさまで両日完売しました。今回はFire EX.(from 台湾)、CRYING NUT(from 韓国)とアジアのバンドも呼んで、これからどんどん広げていきたい」と清作が語ると、観客からも温かい拍手が沸き起こる。

さらに「平成最後、今年素晴しい沖縄を代表するアーティスト・安室ちゃんが引退した。この歌は俺らが勝手に引き継いでいこうと。俺らを安室ちゃんだと思って楽しんでください」と告げると、ここで「TRY ME〜私を信じて〜」をモンパチ・バージョンでカヴァー。派手なディスコ音が響いた後に栄口青年会（エイサー隊）を招き入れ、スカ調に大胆アレンジした曲調に観客も大興奮。意外性の高いカヴァーに驚いたけれど、見事なまでにモンパチ節として消化されていた。


引き続き栄口青年会と共に、本編ラストに「琉球愛歌」をプレイ。清作の慈愛に満ちたベース・ラインを皮切りに、平和を願う歌詞が沖縄の夜空に吸い込まれていく。“すべての国よ うわべだけの 付き合いやめて”、“忘れるな琉球の心”、“武力使わず 自然を愛する”とメッセージ性の強い歌詞に込められた濃厚なエモーションに心の奥底まで激しく揺さぶられてしまった。

そしてアンコールに応えると、「あなたに」で再び歓喜に誘うモンパチはここから陽性モード全開で畳み掛けてくる。初日のライヴ同様に粒マスタード安次嶺（ダンサー）とSeasir（Tp）をステージに招き、「OKINAWA CALLING」を披露。ノリのいい曲調も相まり、会場にはハッピー・ヴァイブスが充満。さらにNARI（Sax/SCAFULL KING）、ATSUSHI（Dragon Ash）を加え、新曲「honeymoon」が祝福ムードを煽ると、残すは一曲のみだ。





「モンパチのチャンプルー・キャスティング、2日間無事にできました」と清作が言うと、ここで出演者全員をステージに呼び込み、大団円ナンバーは「DON'T WORRY BE HAPPY」で決まり。モンパチ3人の演奏に出演者たちも大騒ぎし始めると、それが観客にも伝播して天井知らずの盛り上がりを記録。これ以上ない最高のエンティングを迎え、本フェスの名を体現するワンダフル・ワールドを作り上げ、全行程を終了。

清作は「2年後、2020年に会いましょう！」と別れの挨拶をしていたが、こんなワンダフル・ワールドならば何度でも体験したい。そう思わずにはいられない、天国みたいな2日間だった。



取材・文◎荒金良介
撮影◎(c)WWW18 OFFICIAL